
30代のニートが社会復帰するには、いきなり正社員を狙うべきです。
仕事に慣れるためにアルバイトをする方法もありますが、現実的ではありません。
たしかに働いた経験のない方がアルバイトを始めることは、社会復帰に向けて一歩前進したといえます。
ですが実際アルバイトとして働くと、正社員よりもキツイことがよくあるのです。
またアルバイトとして働いている間も、時間は過ぎていきます。
「慣れてから正社員になろう」
そう思っている間に年を取ってしまい、申し込める求人がどんどん減ってしまうものです。
だからこそ30代のニートが社会復帰するには、アルバイトよりも正社員を狙うべきです。
30代ニートにアルバイトを勧めない理由
30代ニートにアルバイトを勧めないのには、それなりの理由があります。
同世代が少ない
小売店や飲食店などの比較的見つけやすいアルバイトは、学生が中心になっています。
なので30代がアルバイトとして入社すると、次のつらさがあります。
- 同世代がいない
- 話題が合わない
- コミュニケーションが取れない
- 浮いている気がする
特に同世代がいないのが致命的で、よほどコミュニケーション能力が高くないと、人の輪に入ることができません。
周りは年下ばかり、話題もかみ合わない、仲間にも入れないでは、アルバイトがただツライだけになってしまいます。
管理者が年下
小売店や飲食店は若くても店長になれる職場です。
つまりバイト先の店長が年下になる可能性も高い。
アルバイトも店長も年下では、さらにコミュニケーションを取るのが難しくなります。
アルバイトをするのなら年上が多いバイトを探す
どうしてもアルバイトをする必要があるのなら、次の条件を満たすアルバイトを探してください。
- 短期・単発のアルバイト
- 年上が多い
◆なぜ短期・単発のアルバイトを探すのか
短期・単発のアルバイトを探すのは、「仕事に行かないといけない」というプレッシャーを防ぐためです。
たとえアルバイトでも毎日数時間、しかも長期間拘束されるとなれば、働くのが嫌になってしまいます。
でも短期間で終わることがわかっていれば、ある程度は耐えられるはずです。
プレッシャーを軽くするために、短期・単発のアルバイトがオススメです。
◆なぜ年上が多いアルバイトを探すのか
年上は年下を可愛がってくれるものです。
少なくとも年下が多い職場よりは、年上が多い職場の方が馴染みやすくなります。
一生懸命働けば、目をかけてくれる方もいるでしょう。
安心感を得るために、年上が多いアルバイトがオススメです。
アルバイトから正社員を目指す時間はない
30代は社会人経験のある方でも、未経験職種や異業界への転職が難しくなっていきます。
そんな状況で社会人経験のない30台ニートが、ゆっくりとアルバイトをしている時間はありません。
アルバイトをするなら、就職活動と並行して行うべきです。
30代は時間と共に求人が減っていくことを、忘れないでください。
30代ニートが正社員になる方法
では次に、30代ニートから正社員になる具体的な方法を紹介します。
行くべき場所は「職業訓練」
社会人経験がない方は、まず「職業訓練校」に通ってください。
正社員として採用されるには、社会人として基本的なルールとマナーを理解している必要があります。
つまり30代ニートが社会復帰を目指すには、社会人としてのルールやマナーを学ばないといけません。
職業訓練校では社会人として必要なルールやマナーだけではなく、就職に必要な技術や資格を身につけることができます。
また一緒に職業訓練校に通う仲間がいることで、自分だけじゃないという安心感も得られます。
仲間がいることで張り合いも出ますし、何より徐々に心と体を慣らしていくことができます。
なので社会復帰への土台を作るために、職業訓練校へ通うことをお勧めします。
※「ハロートレーニング(就職に向けてスキルを身につけたい方へ) |厚生労働省」
ニートでも採用されやすい仕事を狙う
職業訓練校で社会人としての基本を身につけたら、ハローワークや転職エージェントなどを使って仕事を探しましょう。
もしニートになる前に働いた経験があれば、すぐにでも仕事が探せますよね。
仕事を探すときのポイントは、ニート期間があっても採用されやすい職種を選ぶこと。
たとえば介護職なら人手不足が多いので、ニート期間があっても正社員採用される可能性が高いでしょう。
他にも、次の職種は比較的採用されやすいと言われています。
- 学歴不問の工場
- 清掃業
- ビルメンテナンス
- 小売業
- 飲食業
- 警備
どうしてもなりたい職業がないのなら、上記のような採用されやすい職種を選んでみてください。
ハローワークの特徴
ハローワークでは、面接や履歴書・職務経歴書の書き方などのサポートを行ってくれます。
また気になる求人があれば、相談員があなたの代わりに会社へ連絡してくれます。
つまり自分で申し込みの電話をする必要がありません。
- 自分で連絡する必要がない
これだけでも精神的な不安はかなり減るものです。
さらにハローワークを通すことで、確実に選考してもらえますし、合否の結果を知ることができます。
転職エージェント
転職エージェントは、転職に関わるほぼ全てのことをサポートしてくれるサービスです。
転職エージェントのサポートは主に次の6つ。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接のセッティング
- 給与交渉
求人の紹介から面接の対策、セッティングまで行ってくれる、至れり尽くせりのサポートです。
しかも登録は無料。
ただし社会人経験がないとサポートを断られることもあります。
もし断られた場合は、別の転職エージェントに申し込んでください。
オススメの転職エージェント
◆doda
国内規模No.2の転職エージェントです。
案件数・決定数共に業界最大手に匹敵する優良エージェントです。
面接対策や職務経歴書などの転職対策で、圧倒的に高い評価を得ています。
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断られても落ち込まない
30代で仕事を探すのは大変です。
社会人経験のある方でも、20社程度は不採用になることが普通で、平均18社は受けないと採用されないそうです。
なので数社断られたからといって、落ち込まないようにしてください。
社会人経験のない30代ニートが、不採用になるのはある意味当たり前のこと。
落ち込むよりも、次の求人にチャレンジしてください。
正社員だけが社会復帰じゃない
身も蓋もないことを言いますが、社会復帰を目指すのに正社員にこだわる必要はありません。
社会復帰を考えると、どうしても「正社員として採用される」ことを目指してしまいます。
ですが社会復帰とは文字通り社会に復帰し、自立した生活を送ること。
そのための方法は正社員だけではありません。
例えばアルバイトとして働き、稼いだお金で生活できるのなら、十分社会復帰をしているといえます。
ネットビジネスでお金を稼いでもいいですし、いきなり独立してもいいのです。
引きこもりだった弟の話
ぼくの弟は両親が離婚したことをきっかけに、学生時代に引きこもりになりました。
周りの心配をよそに、部屋の中だけで長い年月を過ごしたのです。
そんな弟が社会復帰を果たしたきっかけは、コンビニの深夜アルバイトです。
深夜のバイトを選んだのは、人とできるだけ会いたくないから。
実際に働き始めた当初は頻繁に体調を崩してしまい、かなり大変だったようです。
できることから始めればいい
もちろん周りの人たちは、「いい年なんだから正社員にならないといけない」というようなことを言っていました。
ですが、働きに出ただけで体調を崩すようでは、1日8時間も働けるわけがありません。
結局社会復帰を目指すとしても、その人なりの段階の踏み方があるわけです。
弟の場合はそのスタートがアルバイトだった、というだけの話。
つまり社会復帰を目指すといっても、無理に正社員を目指す必要はない、ということ。
自分に合った方法で、できることから少しずつ、社会復帰していけばいいのです。
まとめ
30代ニートが社会復帰を目指すなら、アルバイトではなく正社員を狙いましょう。
正社員なるためには、まずハローワークに行き職業訓練を受けてください。
社会人として最低限のルールやマナーが学べますし、社会復帰の土台も作ることができます。
そして卒業したらハローワークの就職支援や転職エージェントを利用して、採用されるまで求人に応募してください。
この段階を踏めば、正社員になるのも夢ではないはずです。
ただし人によってできることとできないことがあります。
無理をして正社員を目指せば、体調を崩すこともあるでしょう。
大切なのは自分に合った方法で、できることから始めてみること。
いきなりゼロから100を目指すのではなく、1つずつ段階を踏んでいくことも大切です。