専門性の高い職種の中でも、人気の高い「経理」。
じつはぼくも、「経理で経験を積み、税理士や会計士として働いてみたい!」と、考えていた時期があります。
そして実際に営業から経理へ転職。
実は経理未経験なのに、税理士事務所から内定をもらったこともあるんです。
この記事では当時調べた内容をもとに、経理のキャリアアップについて紹介。
イメージし辛い経理のキャリアプランが、明確になること間違いなし!!!
まずは基本から決算までを覚える
経理のキャリアアップで最低限必要なことは、年次決算まで経験していること。
なぜなら転職市場では、年次決算の経験が最低限必要になるからです。
STEP1:日常経理
最初は日常の経理業務を覚えることからスタート。
仕分けや伝票の起票、売掛金・買掛金の管理、現金預金・手形の管理。
請求書の処理や会計ソフトへの入力などを行っていきます。
日常業務は毎日行うので、まじめに取り組めば短い期間でマスターできる内容です。
STEP2:月次決算
日常業務を覚えたら、次は月次決算を覚えます。
月次決算は、1か月ごとに行う決算処理のこと。
なので、月決算の作業は年次決算とほぼ同じです。
会社にもよりますが、早ければ入社2・3か月で月次決算のサポートを行うこともあります。
STEP3:年次決算
年次決算は、1年に1度決算書(財務諸表)を作成する業務のこと。
年次決算で作成された決算書によって1年間の経営活動や財政状況を把握。
さらに、今後の経営戦略や資金繰りなどを決める判断材料として使用されます。
つまり年次決算は誤りの許されない、とても重要な業務です。
年次決算を任されるようになれば、経理としてキャリアアップしやすくなります。
できれば身に着けたいスキル
つぎに経理としてキャリアアップを目指すために、できれば身に着けたいスキルを紹介します。
「できれば」としたのは、会社によって経験できない項目があるからです。
棚卸し関連
棚卸しは会社の経営状態を把握するために、とても大切な業務です。
なぜ棚卸し関連のスキルがあるとキャリアアップにつながるのか。
それは、「在庫管理」と「棚卸しの正確さ」を課題にしている企業が、ものすごく多いからです。
棚卸しは会社の経営状態を把握するために、なくてはならないもの。
そして在庫管理は、無駄な仕入れを減らすために必要なスキルです。
なので、棚卸し関連のスキルがあると、キャリアアップにつながりやすくなります。
銀行・取引先との交渉
銀行や取引先との交渉も、あるとキャリアアップしやすいスキルです。
銀行と融資交渉は、経験がないと難しいもの。
そして取引先とは、値引きや支払いスパンの変更などで、頻繁に交渉することがあります。
いずれにしても、交渉は経験がものをいうスキル。
なので、銀行や取引先との交渉経験があり、実績を残しているとキャリアアップしやすくなります。
転職でキャリアアップ!
経理のキャリアアップは、同じ会社で出世を目指すだけではありません。
転職して一気にキャリアアップすることもできます。
というのも、企業によって微妙に経理の内容が違うからです。
中小企業で一気にレベルアップ
例えば中小企業では、経理担当が社員1人、パート1人ということが多くあります。
そのため1つの会社の経理を、まとめて見ることができるのです。
1つの会社の経理をまとめてみれば、レベルアップは格段に速くなりますよね。
つまりキャリアアップするための下地を、短い期間で身に着けることができるのです。
経験があればいきなり管理職になることも
中小企業では、年次決算を1人でできるスキルがあれば、いきなり管理職として採用される可能性があります。
また規模によっては、年次決算の経験があるだけで、管理職採用もあるのです。
ただ、1人で任される分仕事はきつくなりますが…。
一気に出世したいのなら、中小企業への転職もアリ!?かもしれません。
じっくり行くなら大企業
逆に大企業では、業務が細分化されているため、仕事を覚えるのに時間がかかります。
例えば、原価計算担当、税務処理担当…という感じです。
その代わり大企業では、連結決算や金融商品の会計、企業買収など、より高度な業務を経験するチャンスがあります。
仕事を覚えるのに時間がかかるけど、より高度な業務を経験できる…。
まるで飴と鞭(飴のほうが多いけど)のような環境が大企業の経理です。
大企業に転職すれば待遇は格段に良くなる
中小企業の経理から大企業の経理に転職すれば、待遇は格段に良くなります。
まず給与が増えます。
そして様々な手当て(家族手当・住宅手当など)が付きます。
さらに先ほども書いたように、より高度な業務に触れるチャンスがあります。
最後に大企業だからこそ、使える予算の額が大幅に増えます。
中小企業で十分な経験を積んだら、大企業への転職をチャレンジするのもアリ!です。
目指すは一流の仕事
経理としてのキャリアアップは、出世や転職だけではありません。
その道のプロを目指し、一流になることもキャリアアップです。
英文経理
英文経理とは、日本の会計基準に従って、英語で処理を行う経理のことです。
海外の会社が日本に進出した際に必要でとされます。
逆に日本の会社が海外に進出した際にも、英文経理は必要になります。
ただしこの場合は、英文会計の知識も必要です。
いずれにしろ会計の知識だけではなく、高度な語学力とコミュニケーション能力が求められます。
財務担当、CFO(最高財務責任者)
資金計画や資金管理などを行う財務担当。
そしてCEO(最高経営責任者)への足掛かりになるCFO(最高財務責任者)として働くこともできます。
といってもCFOはCEOを目指す人が就く立場。
当然経理や財務だけではなく、営業・管理・システムなど、会社全体に関する知識が必要になります。
経理から財務、そしてCFO。
将来はCEOを目指すキャリアプランも、やりがいがあって楽しいかもしれませんよ。
公認会計士・税理士で独立開業!
ぼくが目指したのは、経理経験を積み会計事務所へ転職。
そして実務を学びながら資格を取得し、税理士として独立すること。
公認会計士や税理士の資格を取得すれば、独立開業も夢ではありません!
ただし、税理士は公認会計士と比べ、受験資格を満たすのが厳しいので注意が必要です。
【おまけ】キャリアアップにお勧めの資格
さておまけで、経理でキャリアアップするためにあると便利な資格を紹介します。
名前にリンクを貼ってありますので、詳しい内容はリンク先で見てください。
おすすめは「日商簿記」「所得税・法人税・消費税」です。
もし今の実力を知りたければ「FASS」を受けてみてはいかがでしょうか。
- 日商簿記
- FASS(経理・財務スキル検定)
- 給与計算実務能力検定
- 所得税法能力検定
- 法人税法能力検定
- 消費税法検定試験
- BATIC(国際会計検定)
- IFRS(国際会計基準)検定
- ビジネス会計検定試験
- 財務報告実務検定
- FP(ファイナンシャルプランナー)
- 公認会計士
- 税理士
最後に
ぼくは営業が嫌で仕方がなくて、営業から経理への転職を考えました。
ただ未経験だったので、職業訓練校で日商簿記の資格を取得。
その後経理として働き始め、いつかは税理士として独立することを夢見ていたのです。
ところが…。
会社の都合で経理から営業へ異動になり、結局嫌な営業として働くことに…。
そして「経理でキャリアアッププラン!」は、異動とともに夢と化したのでした。
なので経理でキャリアアップを目指している方には、ぜひ頑張ってほしい!
この記事は少しでも参考になれば、これ以上の幸せはありません。