ぼくは高卒(専門学校中退)です。
しかも今までに4回転職しています。
その度にハローワークへ通い、求人票とにらめっこしたのですが…。
面白そうな仕事ほど「学歴:短大・高専・大学卒以上」というのが多いんですよね。
なので「高卒って仕事ないんだなぁ」なんて、良く思ったものです。
ですが転職を繰り返した結果、30代で年収700万円を達成。
サラリーマンの平均年収を余裕で越えていますから、その辺にいる大卒よりよっぽど稼げているはず!
つまり高卒の転職は厳しいけれど不可能じゃない、ってことです。
この記事では高卒の転職が厳しい理由を数字で考え、どうすれば成功できるのかを紹介していきます。
経験と実際の数字に基づいて紹介していますので、最後まで読んでいただけば成功へのヒントが得られますよ。
Contents
ハローワーク求人の学歴比率
まずは仕事を探すときにみんながお世話になるハローワークの、学歴別求人比率を紹介します。
数字はハローワークインターネットサービスのフリーワードに、「高卒・大卒」などを入力して表示された求人数です(執筆当時)。
- 全体の求人数:634,017
- 高 卒:189,455
- 短大卒:163,273
- 高専卒: 2,089
- 大 卒: 30,909
- 不 問:398,464
という結果になりました。
学歴は高卒<短大卒=高専卒<大卒なので、やっぱり高卒は一番求人が少ないですね。
学歴が上なら下の学歴の求人にも申し込めることを考えると、高学歴が有利なのは否めません。
ただ思っていたよりも、大卒に限定している求人が少ないことに気が付きませんか?
なぜ中途採用に学歴を求めるのか
中途採用に学歴を求めるのは、応募者の頭の良さを知りたいから…。
と言うと語弊がありますが、要は学歴が高い方が業務知識を覚えるスピードが速く、パフォーマンスが高いと考えられるからです。
また学歴の高い人は論理的な思考能力や、基礎的な知識量が多い傾向があるため、仕事で有利になるとも言えます。
そのことを裏付けるように、高学歴を求める職種は「総合商社」「金融/保険」「教育」「コンサルティング/リサーチ」が多いそうですよ。
参考:doda学歴は中途採用で求められる?−学歴と転職の関係−
つまり高学歴が求められる求人には、専門的な知識や高い論理的思考が求められる職種が多ということ。
そのためハローワークの求人全体で見ると、大卒限定の求人が少なくなっているのでしょう。
実力主義は半分本当半分嘘
よく社会に出れば学歴は関係なくなり、実力が物を言うようになる、と言われますよね。
でも学歴で応募者を制限している現実を見れば、実力主義は「嘘」に聞こえます。
ただし、社会に出てから学歴による能力の差を感じた方は3割程度しかいないため、実力主義はあながち嘘ではありません。
参考:マイナビ「学歴による能力差を感じたことはない」が7割
それに学歴が大卒になっていても、企業が求めるスキルや経験をクリアしていれば、高卒でも採用されることがあります。
ですが普通に考えて、高卒者が大卒者並みの経験やスキルを身につけるのは相当大変です。
なぜなら求人で選択できる企業の数や種類、入社後の待遇と得られる経験に大きな差があるから。
なので、実力があれば大卒じゃなくても採用されるから、実力主義は半分本当。
でも大卒と同等の実力(知識量からスキル・経験など)を身につけるのはすごく大変なので、実力主義は半分嘘なのです。
つまり高卒は実力があったとしても、学歴の差から転職が厳しくなってしまいます。
高卒が転職を成功させるには
では高卒が転職を成功させるにはどうすればいいのでしょうか。
先ほどの参考記事「doda:学歴は中途採用で求められる?−学歴と転職の関係−」によると、dodaで扱っている求人では学歴を採用条件にしている求人が6割、大卒者に限定している求人が4割あるそうです。
またリクルートエージェントの公開求人5万件のうち、高卒が含まれた求人は約3,000件、学歴不問が含まれた求人は40件です。
この結果から、転職エージェントには学歴を重視した求人が多い、と考えられます。
しかも、高学歴の転職者を求める傾向が高い、とも言えますよね。
ということは高卒者が転職を成功させるには、転職エージェントを頼るのではなく、高卒向けの求人を多く扱っているハローワークを有効活用しなければいけません。
ハローワークの活用方法
ハローワークを有効活用するポイントは、求人検索と相談員です。
求人検索のポイント
まず求人検索では希望条件で絞り込んだ後、少しだけ条件を緩和して検索するようにしてください。
なぜなら高卒の場合、条件を絞り込み過ぎると求人が極端に少なくなるからです。
例えば給与額で求人を絞り込んだら、5万円だけ下げて再検索してみる、といった具合です。
そして学歴で求人を絞り込まないことです。
先ほども紹介したように、学歴は地頭の良さを判断する基準でしかありません。
大卒を募集している求人でも、スキルや経験をクリアすれば、採用される可能性があるのです。
「大卒者を募集しているからダメ」は、あなたの勝手な思い込みにすぎません。
少しでも可能性があるのなら、ぜひ応募してみてください。
相談員は良い人を選択する
ハローワークは相談員によって対応の質に、大きな差があります。
素晴らしい対応をしてくれる相談員もいれば、邪険に扱う相談員もいるのです。
なので相談員が合わないなと思ったら、別の人に変えてもらいましょう。
合わない相談員と求職の話をしても、気分が悪くなるだけです。
逆に良い相談員に巡り合えれば、良い仕事が見つかる可能性も高くなります。
相談員任せにしない
ハローワークを利用するときは、相談員任せにしてはいけません。
なぜならハローワークの相談員は、求人企業について詳しくないからです。
そのため求人票に書かれている情報だけを頼りに、「学歴が大卒だからダメ」「経験者募集だからダメ」などの対応をとってしまうのです。
でもよく考えてみれば、相談員は求人企業の採用担当ではありませんよね。
相談員がダメだと言っても、直接応募したら採用された、という事例もゴロゴロ転がっています。
なので相談員に判断を任せるのではなく、相談員にお願いして企業に電話をかけてもらい、直接採用担当者と話をしてください。
採用担当者と直接話をすることで、道が開けることもあるのです。
といっても採用担当者も仕事中なので、直接電話をかけてもらうのは「絶対この仕事がやりたい!そのための準備もしてきた!」という、熱い思いがあるときだけにしてくださいね。
成功するための最大のコツは諦めないこと
転職で成功するための最大のコツは、諦めないことです。
ぼくはホームセンターを辞めたときに、土日休みの事務職になりたいと考えました。
ところが実際はホームセンターの店長から営業に転職し、職業訓練校の経験を経て訪問販売に転職しています。
でも諦めずに転職活動を続けたところ、税理士事務所から内定をもらい、最後には経理で転職しているのです。
もちろん経理の勉強や資格の取得などの努力はしましたが、一番大切なのは諦めないことです。
諦めずに希望の職種に就く努力を続ければ、いつかは叶えることができます。
とくに若いうちは、夢や希望を諦めずに努力してください。
逆に30代40代になったら、現実を見て本当に転職するかどうかを考えるべきです。