
「仕事を辞めたいけど言えない」
仕事をしていれば、嫌なことや大変なことが沢山あります。
ときにはあまりに辛くて、「もう辞めたい」と思うこともあるでしょう。
ぼくは8年間勤めた会社を、大きなミスが切っ掛けで辞めました。
ミスが切っ掛けですから「仕事を辞めたい」と言い出しにくくて、何か月も悩んだことを覚えています。
この記事では、ぼくが「仕事を辞めたい」と言うまでに、何に悩み何を考えていたのかを書いています。
何故仕事を辞めたいと思ったのか
仕事を辞めたいと思ったのは、大きなミスをしたからです。
しかもそのミスは全社員に注意を呼び掛けるほどの大ごとに発展。
原因を調べるために会社から何度も呼び出され、何時間も事情聴取を受けたほどです。
このこときっかけで、心の底から仕事が嫌になりました。
ミスは時間が経てば風化していきます。
周りの人も、時間と共に気にしなくなっていきました。
ですがぼくはどうしても忘れることができなかった。
このことをきっかけに、仕事を辞めるようと本気で考えるようになりました。
みんなの辞めたいと思う理由
参考までに、みんなが仕事を辞めたいと思う理由で多いのは次の7つ。
- 影口、悪口が多い
- いじめや嫌がらせがある
- 上司が無能
- 仕事をしない正社員が多い
- ノルマに対するプレッシャーがきつい
- 給与が安い
- やりたい仕事をやらせてもらえない
一番多いのが人間関係の問題、次が仕事内容や給与への不満です。
ぼくが仕事を辞めたいと思った理由は、仕事と上司への不満なので、2つ理由が重なっていますね。
勤め続けるとどうなるかを真剣に考えた
失敗をきっかけに、会社で働き続けたときと辞めたときのことを、本気で考えるようになりました。
例えば昇給や出世の可能性を、社内規定などを参考に調べまくったのです。
その結果。
働き続けてもあと出世は絶望的。
給与は40歳で頭打ちになることがわかりました。
出世も昇給も頭打ちでは勤め続けても、意味がない気がしたのです。
辞めるとどうなるかを真剣に考えた
辞めるとどうなるかも一生懸命考えました。
はっきり言って仕事を辞めても、明るい未来が待っているとは限りません。
転職先の本当のところは、転職してみないと分からないからです。
ちなみに当時は転職サイトなどがなく、在職中の転職活動がほぼ行えない環境だったのです。
つまり、仕事を辞めたらどうなるのか、情報もほぼない状態。
わかっていることは、仕事を辞めたらすぐにでも次の仕事を見つけないと、生活に困るということだけ。
それでも、仕事を続けることが本当につらかったので、覚悟を決めて仕事を辞めることにしました。
言った後のことを考えても意味がない
正直な話辞めることを決意してから会社に伝えるまで、かなり時間がかかりました。
最初に伝えないといけないのは家族です。
ですが家族に伝えるのは、かなり勇気がいることです。
- 止められるかもしれない
- 怒られるかもしれない
- 口もきいてくれないかも
- びっくりして家出されるかも
- 離婚したいって言われるかも
- 両親にまで話が言ったらどうしよう
こんなことを永遠と考え、なかなか言い出せなかったのです。
実際に家族(妻)に仕事を辞めたいと伝えてから、「辞めていいよ」と言ってもらうまで、何度話をしたか分かりません。
そして家族の許可を貰ったら、次に会社へ伝えないといけません。
- 止めてもらえるかな
- でも止められても困るな
- 皆が知ったらどんな顔するかな
- 裏切り者とか言われないかな
- これがきっかけでいじめられたりしないかな
上司に「辞めたい」と伝えるまで、こんなことを考えていました。
ただ実際に話しをしてみると、想像とは違う反応が返ってくることがほとんどです。
ぼくの場合は形として「辞めないでくれないか」と言われただけ。
実際にはほとんど止められることもなく、あっさりと辞めることができました。
なので「辞めるって言ったらどうなるんだろう」と考えるのは時間のムダ。
むしろ言わないと話が進みませんから、覚悟を決めて言うべきです。
家族へは共感してもらうことが大切
家族へ仕事を辞めたいことを話すときは、共感を得ることが大切です。
はっきり言いますが仕事の辛さや厳しさは、同じ仕事をしている人にしか分かりません。
なので、自分の気持ちを前面に出して話をしても、まず伝わらないでしょう。
できれば転職活動を始める前に、「辞めたいと思っている」ことを相談してください。
そして、相手の話をしっかりと聞くことです。
話を聞くことで「不安に思うこと」が明確になります。
不安が明確になれば、取るべき行動も明確になりますよね。
転職活動で不安をひとつずつ潰していけば、自然と転職への共感も得られるようになります。
ただし、すでに次の仕事を決めている場合は、時間をかけて説得するしかありません。
休日や給与がどうなるのか、次はどんな仕事に就くのかなど、相手が納得するまでじっくりと話してください。
「言わなかったらどうなるか」を真剣に考える
どうしても「辞めたい」と言えないのなら、今のままだと将来どうなるのかを考えてください。
- 将来の給与がどうなるのか
- 会社は倒産しないのか
- 出世する可能性はあるか
- 仕事内容は変わらないのか
- 今の仕事を続ける人生で本当にいいのか
- 子供の教育費や親の介護費はどするのか
- 家や車は買えるのか
- 子どもに不自由な生活をさせることはないか
- 旅行などのレジャーが楽しめるのか
なにより、自分は満足しているのか。
本気で考えた将来がマイナスばかりだとしたら、意外とあっさり「仕事を辞めたい」と、言えるものです。
上司にどうやって伝えたのか
上司に退職を伝えるのはなかなか難しいもの。
突然「辞めさせてください」と言えばいいのか、それとも「お話があります」がいいのか、悩みますよね。
ちなみにぼく今までに3回仕事を辞めていますが、すべて直接上司に話しています。
最初の退職では「退職届」をポケットに入れておき、上司に「これお願いします」と言って手渡しました。
この方法なら封筒の文字を見た上司が、色々と聞いてくれるので楽です。
2回目も同じ方法で上司に手渡しました。
3回目は「時間をください」と言い、休憩室で「仕事を辞めさせてください」と言いましたね。
このときは、退職届はあとで手渡しています。
言い出せない時は
なかなか上司に言い出せない時は、まず時間を作ってもらうようにしてください。
そのためには「ご相談したいことがありますので、ご都合の良い日に少しお時間をいただけませんか?」と伝えること。
口頭で直接お願いしてもいいですし、メールで依頼しても構いません。
時間を作ってもらえたら、退職届を「これ、お願いします」と手渡せばOK。
「辞めさせてください」と言うよりも、退職届を渡す方がスムーズに話が進みます。
引き止められた場合
あなたが優秀であれば、上司から「考え直すように」と引き止められるはずです。
退職を願い出るときは引き止められることも想定して、相手が納得できる退職理由を準備しておきましょう。
ただし「あそこがいやだった」「ここがいやだった」と、退職理由で嫌なことばかりを言ってはいけません。
なるべくポジティブに、お互いが納得できる理由を考えておきましょう。
引き止められて辞められない場合は、こちらの記事を参考にしてください。
退職時期のルール。退職の意思表示から最短2週間で退職出来る。
辞めると迷惑がかかる?
今の会社が人手不足で、一人辞めると残された人の仕事量が増えてしまう。
そう思うと辞めにくいかもしれません。
でも冷静になって考えてみてください。
周りが忙しいからと言って、あなたが辞められないのはおかしいと思いませんか?
人手不足を解消し激務をなくすのは、あなたではなく会社の責任のはず。
そもそも仕事量が多くて迷惑をかけているのは、あなたではなく会社です。
なので、残された人が忙しくなるとか心配する必要はありません。
人手不足で仕事を辞めにくい場合は、こちらの記事を参考にしてください。
同僚や部下にいつ伝えたのか
退職を同僚や部下を伝えるのは、基本的に退職日当日です。
例外は引継ぎや今の仕事に関係のある人たちだけ。
ただ引継ぎが始まれば、自然と退職することが周りに伝わっていきます。
なので自分から辞めることを周りに話すのは止めましょう。
なぜなら辞めることが周りに伝わると、冷たくされたり、余計なことを聞かれたりすることがあるからです。
わざわざ自分から面倒の種をまく必要はありません。
最後に
仕事を辞めたいのに言い出せないときは、言わなかったらどうなるのかを真剣に考えてください。
「辞めたい」と言わずに働きつづければ、あなたは幸せになれるのでしょうか?
働き続けることで失うものがあるのなら、「辞めたいのに言えない、怖くて言い出せない」なんてことはないはずです。
それでも言い出せなければ、退職届を作って上司に手渡しましょう。
何も言わなくても、退職届1通で「仕事を辞めたい」という意思は伝わります。