営業つらい理由は、理不尽なことでも我慢して対応し、社内と社外両方の調整を行うからです。
もう営業経験10年になりますが、何年やってもなれることはありません。
営業の仕事自体は、会社の最前線に立つこともあり、とてもやりがいがあります。
ですがどうしても「調整」を取ることがつらい。
多分この辛さがあるから、営業は嫌だと考える人が多いのでしょう。
営業がつらいのは「取引先と社内の調整係」だからです。
この記事ではぼくが体験した「理不尽な調整」を紹介します。
理不尽な対応もお詫びするのは営業
営業として働いていると、理不尽な出来事に必ず遭遇します。
これを避ける方法は、無いかもしれません。
やると言ったのにやっていない
製品に不具合が発生したため、お客様に報告をしました。
対応も相談させていただき、AからD まで終わらせて仮納品することで合意を得ます。
納期まで時間もないので、合意した内容をすぐさま社内に展開。
現場からも、納品日の朝までにAからDを終わらせることで了解を得ました。
もちろん2日前にも進捗を確認。
間違いなくAからDを終わらせる、ことを確認しています。
そして納品前日の日曜日。
商品を持ち込むために、会社に取りに行くと…Aしかやってありません。
ふと見ると、商品の上にこんなメモ書きが…。
「時間がなかったのでAだけやりました。後はお願いします。」
慌てて担当者に連絡を入れても、電話に出ません。
その後管理職に連絡を入れますが、作業員がつかまらず、どうにもできない事態に。
結局出来損ないの商品を持ち込み、平謝りで許していただきました。
お客様を訪問する前の晩は、約束を守れなかった罪悪感と、お客様の怒りが怖くて眠れません。
不具合を起したうえに、その後の約束まで破ってしまったのですから…。
明らかに現場に非があっても、お詫びするのは営業の仕事です。
これかなりつらいですよ。
問題が起きたときの社内調整
商品に問題が起きても、誰もフォローしてくれません。
多くの場合営業が、原因追求と対策の検討、始末書報告書の作成、再製作の手配まで行います。
そして、お客様へのお詫びと報告も当然営業の仕事です。
この時つらいのは、次のようなことを言われるからです。
- 聞いていなかった
- そんな事は知らない
- 外注に責任をとらせろ
商品に問題が発生した場合、一番の被害者はお客様です。
ですが自社内で責任を擦り付け合い、先に進まないことがかなり頻繁にあります。
対応するには現場をなだめ、おだて、お願いしないといけない。
これが本当につらい。
人格が卑屈になっていくようで、なんとも言えない苛立ちを感じます。
上司のしりぬぐい
ありえないことですが、問題が起こると逃げる上司がいます。
その逃げっぷりは見事なもので、
- ほとぼりが冷めるまで行かない
- 電話には絶対に出ない
- 取り次がないよう社内に指示をだす
- 何も教えずに部下を行かせる
お客様から上司を出すように怒鳴られたこともあります。
慌てて上司を探しますが…。
危険を察知したのか、あっという間にどこかに行ってしまいます。
何も知らずに客先に行かされ、「何も知らずになんで来た!」と怒られたこともあります。
きちんとした会社ではありえないことですが…。
最後に
営業は会社の最前線で仕事ができる、唯一の仕事です。
業界の情報にも詳しくなりますし、人脈を築くこともできます。
ただし理不尽なことが多いのも事実。
訪問販売を行っていたときは、玄関で挨拶をしただけで、
- 塩をまかれる
- 警察を呼ぶといわれる
- クサイと罵られる
- 突然怒られる
と言ったことを、されたことがあります。
でも営業として働いていると、「受注」から「売上の回収」まで経験できるので、すごく勉強になります。
人との接し方も、自然と上手になるものです。