
「管理職は残業が出ない」って結構一般的な話だったりしますよね。中には「管理職になったら給料が減った」と言う人もいます。
一時話題になったのが、名ばかり管理職。
残業代を削るために社員を管理職にする、ひどい人事制度のことです。
ぼくもホームセンターの店長を経験したことがありますが、あれはまさに名ばかり管理職でした。
やっぱり管理職になったら、一般社員よりも多く給料をもらいたいところ。
そうじゃないと、責任だけが増えるだけで、やる気なんて出ないんですよ。
店長手当の低さに驚く
ホームセンターの店長に23歳でなりました。
若いね! と思いますか?
当時ホームセンターと言うか、サービス業の店長で20代なんて珍しくも何ともなかったんですよ。
それどころか、沢山いすぎて困るくらいでした。
何しろ店長手当は月15000円。
たった15000円の手当で、開店から閉店まで働かないといけないような環境
開店が8時半で閉店が20時として、閉店処理で30分は居ますから、毎日11時間が最短の労働時間。当然セール前や棚卸はもっと遅い時間まで働きます。
毎月27日は店にいたから、81時間は残業していた事になりますね。
仮に1時間2000円としても16万円です。
なのに手当は15000円。
そして残業代は0円
まぁ、名ばかり管理職を作る目的は残業代削減ですから、かなりの削減になったことでしょう。
残業がきちんと出る事のありがたさ
転職して残業代がきちんと出る会社に入社してから驚いたことは、もらえる残業代の多さです。
満額でもらえると、本当にびっくりするくらいの金額になるんですよ!
月10万円は当たり前。
頑張れば頑張るだけ給料が増える気がして、嬉しかったなー。
今まで一体何やっていたんだろうと心の底から思いましたね。
多いと月25万円くらい残業代が付いたこともあります。
これだけ残業代がつくと、給料明細をみるだけで嬉しくなるんですよ。
あぁ、今月もこんなにもらえるなんて、なんてありがたいんだ。
そう心の底から思った時期もありました。
管理職になると給料が下がる
考えてみてください。
残業代で月20万ついたとしたら、年間240万円も給料が増えることになります。
ところがですよ。
管理職になって、昇給が年間100万円だったらどう思いますか?
いや、100万円は多いかもしれない。
+50万円だったら? 管理職になりたいと思いますか?
従業員全員が毎日確実に定時で帰れるのなら、「課長になって給料が増えた!」と思うかもしれません。
でも、毎日残業しないと終わらないくらい忙しい会社で、管理職でも一般社員と同じように残業をしないといけないとしたら。
+50万円じゃ足りませんよね。
一緒に残業している一般社員が、残業代を240万円ももらっているのに、管理職になったら50万円になってしまった。しかも働いている時間は変わらない。
これが管理職になると給料が下がる理由。
ほとんどの人が残業代の差額を言っているんです。
この場合、総額が600万でも800万でも1200万でも変わらない。
一般社員の時より下がったんですから。
管理職にふさわしい待遇とは?
「管理職にふさわしい待遇は、一般的に見て年収600万円~800万円もらえることだ」と、何かの記事に書いてありましたが、全然違います。
管理職としてふさわしい待遇を給料面だけで語るのなら、一般社員が残業をしてもおい抜けないだけの金額をもらうことです。
600万円~800万円なんて基準は意味がありません。一般社員より低くなっちゃいけないんですから。もし低くなるならだれも管理職になんてなりたくないでしょう?
責任だけ増えて給料は減った。
一般社員と同じように働いて、責任は管理職の方が多いのに、なぜか給料は一般社員の方が多い。
ほんとにこういう会社が多すぎです。だから誰も管理職になりたがらないんですよ。
この矛盾を解決するには、残業をゼロにするか、管理職の給料ももっと上げるしかない。
責任が増えて給料が減る。本当に矛盾していますよね。
これでは、ホームセンターの店長と一緒、名ばかり管理職ですよ。
結論。一般社員で良い
と言うことで、責任に見合った待遇をしてもらえないなら、一般社員でいるのがベストです。