「仕事で全力を出さない」ことはある意味正しいと言えます。
なぜなら仕事に求められるのは「結果」であって、全力で取り組む姿勢ではないからです。
ですが日本の場合、「結果」よりも「取り組む姿勢」を評価したがる風潮があります。
そのため全力で取り組むことを「当たり前」だと考えてしまうこともあるようです。
この記事では、なぜ仕事で全力を出さなくてもいいのか、について書いています。
会社が求めるのは「結果」だけ
会社が従業員に求めるのは「結果」だけです。
人件費という「コスト」を支払っているのですから、それに見合うだけの「結果」が求められます。
なので会社が満足する「結果」を出せる人には、全力で仕事に取り組んだかどうかは関係ありません。
むしろ「結果を出せない人」の方が、過程や取り組み方を厳しくチェックされるでしょう。
なぜなら1月で1億稼ぐ人と、半年で1億稼ぐ人とでは、人件費(コスト)に対する利益率が大幅に違ってくるからです。
もっと短期間で利益を出してほしいから「過程」や「取り組み方」を見ようとするのです。
取り組む姿勢を評価するのは優しい上司だけ
会社の中には、部下の取り組む姿勢も評価してくれる優しい上司がいます。
「あいつは結果が出ないから、せめて姿勢を評価してやろう」という、気遣いです。
こういった上司がいることで、「過程」や「姿勢」を評価する風潮が蔓延してきます。
なぜなら、結果を出すよりも取り組んでいる姿勢を見せる方が、部下にとっても「楽」だからです。
その結果「仕事は全力で取り組むもの」だと考えられるようになります。
給与がそれほど変わらない
仕事に全力で取り組む必要のない、一番大きな理由は、結果を出しても給与がそれほど増えないことです。
ほとんどの会社は給与テーブルによって昇給の幅が決まっていて、成績による差は等級による多少の差しかありません。
また会社によっては評価ランクにより人数を決めていることもあります。
たとえばS評価は部署から1人、Aは5人、Cは40人、Dは・・・といった具合です。
そのため結果を出しても大きく給与が増えることはありません。
ぼくの経験では、最高評価(S)をもらっても1万3千円しか給与が増えませんでした。
中間(C)評価が8000円の昇給です。
売上で数億円という差があったのに、昇給は5000円しか変わらなかったのです。
これだと全力で取り組む意味が見いだせなくなります。
働きに見合った給与が貰えない、適当に働いている方と給与が変わらない。
これでは全力で取り組む意味がありませんよね。
結果が出せるなら6割の力でもいい
会社が望む結果を出せるのなら、6割の力で仕事をしても問題ありません。
ただし「結果」より「過程」で評価する上司もいますから、手を抜いていることがばれないようにする必要はあります。
また全力を出さないと結果が出ないのであれば、全力で取り組む必要があります。
会社にとって必要なのは結果ですから、結果を出せない人が全力で取り組むのは当然のことです。
さいごに
仕事で全力を出さないのは、ある意味正しいと言えます。
ただしそれは、全力を出さなくても結果を残せる場合に限って「正しい」と言えるのです。
結果を出せない人は、会社を赤字にしていますから、全力で取り組んでください。
つまり「会社が求めるのは結果だけ」で、結果の出し方は問われない、ということです