無理して奨学金で大学に行く必要はない

子供が大学に行きたいと言うので、学費をどうやって捻出しようか悩んでいます。

もし学費が用意出来なかったとしても。

奨学金があるから行きたければ行けばいい!

そう思っていたんですけどね。

大卒の就職率や初任給、奨学金の金額や返済期間。

調べていけばいくほど、大学なんて行く必要ない!

そう思えてきます。

ましてや奨学金を借りてまで行くところじゃないですね。

大学がダメ、ではなくて奨学金の制度自体がおかしいのです。

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奨学金とは

経済的理由によって、進学が困難とされている家庭が使える制度です。

国か民間の組織が、教育に必要な金額の一部または全額を貸してくれます。

もちろん、借りるには条件がありますよ。

  • 一定の学力・成績・能力
  • 進学したいと言う気持ち
  • 経済的に進学が困難

普通のローンと違うのは、進学する学生がお金をかり卒業後に返済していくこと。

在学中は無利子ですが、卒業から利息が発生するものもあります。

大卒の就職率

2016年は人で不足と言うこともあり、就職率はかなり高い。

何と大卒で97.3%です。1997年以降最高値だとか。

ちなみにこの数値は、就職希望者に対してどの程度就職出来たかです。

大学卒業者の55万7千人のうち、就職希望者は約41万5千人。そのうち40万4千人が就職したことになります。

全体で見れば72.5%が就職しているのですね。

ちなみに大学院への進学率は2015年で約12%です。進学も就職もしない人が約10%。

この数値は2016年もそれほど大きくは変わらないでしょう。

97.3%と言えばかなり高く感じますが、実際は72.5%。これって高い数値でしょうか?

大卒の平均初任給

約19.5万円です。

もちろん大手か中小企業かでかなり差がありますし、都心か地方かでも差があります。

19.5万円だと大体3万円ほどが保険料や所得税として引かれます。

手取りだと約16.5万円になります。

奨学金の平均金額

返済義務のない人を除けば、平均は約324万円だそうです。

試しにシュミレーションしてみたのですが、第2種奨学金で月5万円、入学時増額無しで借りたとして、返済総額が約302万円です。(利息3%)

月々の返済が17000円でした。

奨学金の返済期間

こちらも返済義務のない人を除けば、平均は18年。

上と同じシュミレーションで返済期間は15年でした。

奨学金を完済する頃には、30代後半になってしまうのですね。

自己破産する人が大勢いる現実

シュミレーションで月12万円、入学時の割増金50万円で計算すると。

返済総額が約843万円、返済額は月3.5万円、返済期間は20年です。

自己破産する人が多い理由はおそらく、奨学金を借りるための理由「進学したいが経済的に困難」にあります。

経済的に困難な方が、進学するために借りるのが奨学金。

学びたい人にとってはとてもありがたい制度ですが、社会に出ると同時に借金を背負うことになるのが、大問題です。

社会に出ると同時に背負う借金が奨学金

進学したいが経済的に困難。

だから制度を利用して奨学金を借りた。

ちょっと考えてみてください。

就職率は97%と高い数字になっています。なっていますが、全体で見れば70%ほどです。

約10%、5万人は進学も就職もしなかった、出来なかった人です。

そして1万人も! 就職したくても出来なかった人がいます。

もし奨学金を借りていたのに就職出来なかったら?

親に返してもらえばいいと思えますか?

そもそも奨学金を借りた理由は「経済的に進学が困難」だからです。

親が返してくれたとしても、その負担は相当なものになるでしょう。

ここが変だよ奨学金

利子を取る時点で、ビジネスになっていますよね。

勉強をしたい人が勉強出来るので、制度自体は素晴らしいものです。

でも大学を卒業したからと言って、必ず就職出来るわけじゃありませんよね。

なのに卒業と同時に借金を背負わせるこの制度はどうなんでしょうか。

高校の進路指導も疑問です。

進学を勧めるのは良いのですが、奨学金を勧めるのはなぜですか?

そのリスクの大きさを、きちんと説明していますか?

大学を卒業したからと言って、必ず就職出来るとは限らない。

給料が良いとも限らない。

返済は毎月あるし、期間も長い。

この事を生徒が理解できるまで、説明しましたか?

下手をすると高卒で就職したほうが、給料が高くなるケースもあります。

奨学金は経済的に困難でも進学できるようにするための制度ですが、利子を取る時点で間違いなくビジネスです。

進学するためのありがたい制度ではないんです。

奨学金 = 借金

これは間違いのない事実です。

無理して奨学金で大学に行くなら、就職したほうがいい

奨学金で大学に進学するのなら、高卒で就職したほうがいい。

今の制度、奨学金=借金になる制度では、リスクがかなり高い。

とくに奨学金を利用しないと大学にいけないのなら、本当に良く考えるべきです。

それは将来返済しないといけないお金です。

初任給の手取り16万円の中から、毎月2万円ずつ15年近くにわたって返済しないといけないお金です。

ちなみに高卒のだと初任給の手取りが大体14万円くらいだそうです。

毎年きちんと昇給したとして大卒と同じ年齢になった時、奨学金を借りていた場合だと大卒の方が自分で使えるお金は、少ないかもしれません。

最後に

給料に関しては、就職先や地域でかなり大きな差があるので一概には言えません。

大学を卒業しないと入社出来ない会社もあります。

一概には言えませんが、もし就職できなかった場合。

利息が付き返済しないといけない奨学金は、間違いなく借金で、間違いなく重荷になることを理解しておくべきです。

もっと学びたいと思う人のために、給付型の奨学金が、本気で学びたい人の利用しやすい制度になることを願っています。

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