美容関連の仕事に就きたいと考える女性は大勢います。
最近では女性の指先を美しく飾るネイリストの人気が高まり、それに呼応するように求人も増えているようです。
そこでこの記事では、ネイリストの仕事と転職について書いています。
「ネイリストになりたい」と思ったときに、参考にしてもらえると嬉しいです。
ネイリストの仕事
ネイリストと聞くと、指先にマニキュアを塗るだけの仕事だと思われがちですが、実はそれだけではありません。
指先のケアを提案する
ネイリストの仕事の基本は、お客様の指先を綺麗に飾るために爪の状態をチェックし、最適なケアを施すことです。
ネイルを施す前に指先のマッサージや基本的なケアを施すのは当たり前、同時にお客様の指先の状態を確認し、毎日のケア方法を提案することも大切な仕事です。
そのためには、技術的なスキルだけではなく、専門的な知識を身に着ける必要があるのです。
ネイルを施す
ネイルを施すときに大切なのは、ヒアリングでお客様のなりたい姿を引き出すこと。
ネイルをしてもらうお客様の多くは、漠然としたイメージは持っているものの、実際にどんな形にしたいのかが決まっていないことが多く、ネイリストと話をする中でイメージを具現化していくことがほとんどなのです。
お客様に満足してもらうためには、ぼんやりとしたイメージをヒアリングでどこまで具現化できるかが大きなポイントになります。
具体的な内容
具体的にネイリストが行う仕事を紹介します。
◆ネイルケア
爪とその周辺の手入れを行うこと。
◆カラーリング
爪のタイプに合わせ、ベースコート・カラーポリッシュ(マニキュア)・トップコートを塗布して、ネイルプレートを保護すること。
◆人工爪作り
人工的に爪を造形する技術のこと。
「アクリルネイル」や「チップ&オーバーレイ」といった技法があります。
◆ネイルアート
絵を描く、ストーンやラメをのせるなどして爪を飾ること
グラデーションやラメ、フレンチ、マーブル、ホログラム、3Dアートといった技法があります。
また次の処理を行う必要もあります。
- 二枚爪や薄い爪などのケア
- 甘皮の処理
- 角質の除去
- 爪への栄養補給
- ハンド・フットマッサージなど
必要な資格
ネイリストになるのに特別な経験や資格は必要ありません。未経験者でもアルバイトやアシスタントとして採用してくれるネイルサロンもあります。
ですが、お客様に信頼されるネイリストになるには、知識や技術、衛生管理に関して知っておくことが大切です。
実際に求人を探してみると、多くは下記項目のうち1つ以上満たすことが条件になっていますね。
- ネイルスクール卒業または卒業見込み
- JNAジェルネイル検定初級以上
- JNEC検定2級以上
(初級以上・2級以上と言うのはあくまでも目安で、求人によって異なります)
20代であればスクールに通うのも1つの方法ですが、社会人として働いているとそんな時間も取れないはず。
なので通信教育や夜間スクールで「JNECネイリスト技能検定」や「JNAジェルネイル技能検定」の取得を目指すのも良いかもしれません。
ネイリストの給料
ネイリストの給料は、アルバイトの場合未経験で950円、経験者だと1000円が多いようですね。
(上記は執筆当時。2017年10月1日に改定され東京都の最低賃金は958円になる予定)
正社員は20万円~30万円で、サロンの売り上げ達成・個人売上達成・指名料・歩合・諸手当などなど、色々と加算される要素があるようです。
ただし、月給に残業代を含めているところも多いようなので、内定をもらってから詳細を確認したほうが良いかもしれません。
求人の探し方
ネイリストの職場はネイルサロンが多く、近年数がすごく増えているので、求人も沢山出ています。なので、求人雑誌や転職サイトで探せば、様々なネイリスト向けの求人を見つけることが出来るでしょう。
業界としては、需要が多いので比較的安定していると言われていますが、ネイルサロンの数がすごく増えているのが気になりますね。
需要に対して供給が増えるとどうしても価格やサービスでの競争が始まります。すると競争についていけないサロンでは経費を抑えるために、過度な仕事を要求せざるを得なくなっていくのです。
事実、ブラックに近いサロンも増えているようなので、実際にお客としていってみてどんな職場なのか確認することも大切です。
出張ネイリストとは
店舗ではなくお客様の元に出向いてネイルを施すネイリストのことです。
店舗で働きながら、要望があれば出向くネイリストもいれば、出張ネイリストを本業としている方もいます。
メリットは、開業資金が少なく済むことと、時間の融通が利きやすいこと。
デメリットは客を掴むのが大変なことと、時間の制限が大きいことですね
自分の好きな時間だけ働ける反面、その日ネイルを施すお客様の距離が離れていると、移動と施術の時間を考えないといけなくなり、時間に制限が出来てしまいます。
時代のニーズには合っているので、やり方次第で大きく稼ぐことも出来るかもしれません。
最後に
非常に人気の高いネイリストですが、今後は供給過多になるのではないかと心配されている職業でもあります。
余談ですが、日本の「ネイルサロン」の登録件数は、2001年では892件でした。
ところが、2015年にはネイルサービスを行う店舗(ネイルサロン他)の数は24,450店にまで増えています。
競争の激化によって撤退するサロンもありますが、それ以上に新規オープンするサロンが多いそうです。
今後ネイリストとして仕事を続けていくには、知識や技術を磨くことはもちろん、営業努力と結果を出すことが大切な要素になっていくと考えられています。