30代未経験で営業に転職するときの注意点

30代未経験で営業に転職するときの注意点

30代で未経験職種へ転職するのは厳しいと言われますが、営業は比較的転職しやすい職種です。
営業に転職しやすいのには次の4つの理由があります。

  • 特別な資格を必要としない
  • ほぼすべての会社で営業は必要
  • 離職率が高い
  • 結果が全ての世界

営業は結果を出せば、年齢や経験に関係なく「戦力」として重宝されます。
結果が全ての世界なので、未経験者にも出世や年収UPのチャンスがあり、チャレンジしやすい職種です。

逆に言えば、結果が出せないとプレッシャーや叱責がきつく、ストレスが溜まりやすいでしょう。
そのため短期間で辞めてしまう方も大勢います。

営業が未経験者でも転職しやすいのは、離職率が高く、チャレンジしやすいからです。

この記事は営業のきつい部分や求人を探す際の注意点など、営業への転職について説明しています。
営業として働いた経験を踏まえていますので、参考にしていただければ嬉しいです。

おすすめ記事:営業が仕事で感じるストレスは「売るストレス」と「売れないストレス」

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営業のメリットとデメリット

最初に営業のメリットとデメリットについて紹介します。

営業のメリット

営業のメリットは主に次の5つです。

  • ビジネスの基礎が学べる
  • 年齢や勤続年数に関係なく結果で評価される
  • 歩合制なら結果次第で稼ぐことができる
  • 経験を積めば転職もしやすい
  • 人脈を築くことができる

営業はビジネスの流れ(訪問→企画提案→受注交渉→受注→納品→売上金回収)を、働きながら学ぶことができます。
客先訪問から売上金の回収まで行える職種は、他にはありません。

普通では知り合えない方(大企業の管理職など)と、人脈を築けることも大きなメリットです。
一度築き上げた人脈は営業として働く限り、「財産」として生かすことができます。

営業のデメリット

営業のデメリットは主に次の3つです。

  • 結果を出さないと認めてもらえない
  • ストレスが溜まりやすい
  • 主体性がないと仕事にならない

営業は結果が全ての世界です。
結果を出せない人は認めてもらえません。

また結果が出せないと上司からの叱責やプレッシャーがきつくなり、ストレスが溜まりやすくなります。
客先と会社との均衡をとる必要もあるため、結果が出てもストレスが多いものです。

仕事の進め方はすべて自分で考える必要があります。
「何を」「いつまでに」「どうするのか」を指示してくれる人はいません。
そのため主体性のない人には、ただつらいだけの仕事になるでしょう。

おすすめ記事:「営業は嫌だ!」と思われる3つの理由

キツイ営業の種類

次の3つに該当する求人は、仕事がキツイため避けることをオススメします。

  • 新規開拓営業(飛込み営業)
  • 市場が飽和している営業
  • 求人が常に出ている営業

新規開拓営業(飛込み営業)

法人営業、個人営業に関係なく、新規開拓営業はキツイ仕事です。

対個人の新規開拓営業がキツイ理由は、個人に対してアポイントを取るためです。

自宅に突然来る営業やセールス電話で、警戒しない人はいないでしょう。
個人営業として働くと、その警戒心が自分に向けられることになります。

そう考えれば、どれだけキツイか想像が付くはずです。

対企業の新規開拓営業がキツイの理由は、相手にされないことが多いからです。

対企業の場合、販売する商品に関係した部署の長と電話で話すか、会う必要があります。
ですが多くの企業では、電話や来客の応対をする係が決まっているため、飛び込みは取り次いでもらえません。

新規開拓営業は営業経験と、人間関係を築くコミュニケーション能力が必要な仕事です。
未経験で転職すると結果を出すことができず、苦労することになります。

市場が飽和している業界もキツイ

営業の種類ではありませんが、転職するときは業界もよく考えることが大切です。
なぜなら市場が飽和していると、当然商品も売りにくいからです。

キツイ業界の例として、OA機器(コピー機など)があります。

コピー機はほぼすべての会社に導入されていて、買い替え需要は数年に1度しかありません。
そのため顧客リストを持っている企業が強くなり、新規で売り込むことがとても難しい業界です。

こういった業界に営業で入社すると、成績が上がらず会社からのプレッシャーに悩むことになります。
飽和している業界は、売上が頭打ちか右肩下がりなりやすく、また「業界再編」のニュースが出やすいので、チェックすることも大切です。

常に募集している求人は要注意

求人が常に出ている営業は、離職率が高い可能性があります。
その特徴は次の3つです。

  • パワハラがある
  • 成果が出にくい
  • 休日出勤や残業が多い

「ブラックな雰囲気のある求人」は、応募をすると簡単に採用されます。
入社してから後悔しないために、評判や求人を出している頻度などを調べることも大切です。

ハローワークであれば職員に相談すると、教えてくれますよ。

客先までの物理的な距離も重要

会社がどんな客先と取引しているのかも、求人を探す上で重要なポイントです。
会社から客先までの距離が遠いと、出張が多くなります。

自動車メーカーと取引をしていた友人は、毎週月曜日から金曜日まで出張に出ていました。
理由は自動車メーカーの位置にあります。

  • ホンダ:栃木県
  • 日産:神奈川県
  • スバル:東京都
  • トヨタと三菱:名古屋県
  • ダイハツ:大阪府
  • マツダ:広島県

客先が遠いと出張が続くことになります。
もし長期の出張を避けたい場合は、次の2つをチェックすることが大切です。

  • どんな会社と取引があるのか。
  • 取引先の傍に支店や営業所はあるのか。

関連記事:出張が多い営業は単身赴任とほとんど変わらない

どの業界の営業に転職するか

営業には販売しやすい商品と客層、販売しやすい商品と客層があります。
そして販売しにくい商品を、販売しにくい客層に売っている営業ほど、転職市場での価値は高くなります。

わかりやすくいうと次の図のようなイメージです。

30代未経験で営業に転職するときの注意点

つまり将来のキャリアを考えるのなら、無形商材の法人営業に転職するのが(仕事はきついですが)ベストだと言えます。

おすすめの業界

無形商材の法人営業で、未経験者を積極的に採用している業界が次の4つです。

  • 人材業界
  • 広告・メディア業界
  • インターネット業界
  • IT業界

無形商材は形のないものを説明して販売するため、かなりの営業力が必要です。
逆に言えば無形商材の販売方法を教わることで、他の商材も売れる営業力を身につけることができます。

上記4つの業界は未経験者でも積極的に採用していますから、キャリアを積むという意味でもオススメです。

企業が営業に求めるもの

企業が営業として求める人材像には、3つの共通点があります。

  • 第一印象が良い
  • 業界に興味がある
  • 前向きで行動力がある

おすすめ記事:営業がつらい理由は理不尽な調整係をやらされるから

第一印象が良い

人の印象は初めて会ったときに見た目で決まります。
「メラビアンの法則(次の3つ)」と言われ、第一印象が悪いと、印象を変えるのに数年かかると言われています。

  • 視覚情報55%
  • 聴覚情報38%
  • 言語情報7%

営業は第一印象を良くするよう心掛けることが大切です。
そのため企業では、面接で第一印象が良いかどうかを見ています。

業界に興味がある

たとえば自動車の営業が、自動車に全く興味がなかったら、商品説明にも熱が入りませんよね。
興味のないことは覚えるのにも時間が掛かります。

また興味がないとお客様の話にも関心を持てないはずです。

業界に興味も知識もない方が採用されることはありません。

ポジティブな行動力

営業は地味な活動をコツコツと行うことが大切です。
また叱られても、めげずに取り組む前向きさも必要となります。

1つの契約をとるために、何十回と客先に足を運ぶことが普通です。
断られても何度でもチャレンジする前向きさも必要となります。

ポジティブな行動力がある営業は、時間が掛かっても結果を残すことができます。

営業の向き不向き

営業は極端な話誰でも出来る仕事ですが、向いていない人にはきつい部分も多く、長く続く人は限られています。

営業に向いている人

営業に向いているのは「社交的」「義理堅い」「子供っぽい」人です。

営業は人と接することが仕事ですから、社交性は必須。
また人から信頼されるには「義理堅い」ことも大切です。

最後の「子供っぽい」とは次のようなことがらです。

  • 人から愛される
  • 自社商品の良さを熱弁できる
  • 気持ちの切り替えが早い
  • 断られてもへこまない
  • 素直に謝れる

小さい子供は誰からも愛されますよね。
そして自分が好きなことは、本当に一生懸命話してくれます。
ダメだと言われてもへこまず、気持ちの切り替えも早いです。
そしてきちんと謝ることができます。

こういった人はお客様からも好かれやすく、仕事も上手く行きやすいものです。

営業に向いていない人

営業に向いていない人は「人と接するのが苦手」で「我慢強い」人です。

人と接することが仕事ですから、「コミュニケーション」が苦手な人に営業はできません。
また我慢強い性格もストレスを内側にため込んでしまうため、向いていないと言えるでしょう。

おすすめ記事:コミュニケーション関連記事のまとめ

求人の探し方

営業の求人は探すのにそれほど苦労はしません。
ハローワークや転職サイトにも、営業の求人は沢山出ています。

つまり問題になるのは、ブラック企業かどうかを見分けることだけです。

ブラック企業かどうかを見分けるポイントは次の2つ。

  • 募集期間が長いかどうか
  • 給与に幅がないか、あるいは高すぎないか

募集期間が長い求人は常に人手が不足している可能性があります。
また給与に幅がある求人は、「ノルマがキツイ」「残業代が含まれている」ことが考えられるので注意が必要です。

長時間に及ぶ残業や、休日出勤が心配であれば、「深夜に電話をする」「休日に見に行く」ことで判断できます。

転職エージェントを利用する

求人企業の情報収集や、待遇の良い求人を探すのなら、転職エージェントの利用がオススメです。
転職エージェントには、ハローワークや転職サイトに掲載されていない、条件のいい非公開求人が多数あります。

また求人企業の情報も持っているため、比較的ホワイトな求人を紹介してもらうこともできます。

転職エージェントがサポートしてくれるのは、主に次の6つ。

  • キャリア相談
  • 求人紹介
  • 履歴書や職務経歴書の添削
  • 面接対策
  • 面接のセッティング
  • 給与交渉

採用されるためのポイントとなる、選考書類の添削や面接対策もサポートしてもらえます。
また在職中の転職活動では、調整を行うのが難しい面接のセッティングも、任せることができます。

サポートは無料なので、転職するのなら必ず利用してほしいサービスです。

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最後に

30代未経験で営業を目指す場合のポイントについて説明してきました。

営業は企業の最前線に立って商売を進める職業なので、やりがいと楽しさを兼ね備えています。
もちろんプレッシャーやストレスもありますが、それ以上に結果を残せたときの達成感は素晴らしいものです。

そもそも営業が仕事を受注しなければ、他の部署にも仕事が無いことになります。
そう考えれば「企業の中心的存在」ともいえるのが営業です。

この記事が営業を目指す方の、お役に立てば幸いです。

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