
営業は向き不向きのある職種だとよく言われます。
ですが一言で営業といっても、その種類はとても幅が広いもの。
例えば販売する商品が自社商品か他社商品かによって、メーカー営業や代理店営業、商社の営業に分けることができます。
販売手法で分ければ、新規開拓営業・ルート営業・反響営業・窓口営業に分けられますし、対象になる顧客で分ければ個人営業と法人営業にも分けられます。
なので営業に向いていないといっても、対象となる営業によって求められるものが違うわけです。
ですがお客様とコミュニケーションをとり、商品やサービスを販売するという営業の本質は変わりません。
そこでこの記事では、営業に向いていない人の7つの特徴を紹介しています。
営業に向いていない人の6つ特徴
営業に向いていない人の特徴は次の6つです。
- 勉強する気がない
- できないことを断れない
- 人の話を聞かない
- 約束を守らない
- 言われたことしかできない
- 清潔感がない
ひとつずつ説明しますね。
勉強する気がない
営業は自社商品や競合他社の商品、コミュニケーションスキルなど、常に勉強しないといけません。
もっと言えば業界マップを頭に叩き込み、今後の動向にも注意を払わないといけない職種です。
なぜなら商品についての知識がなければ、自信をもっておすすめすることができませんよね。
またお客様から競合や業界の情報を求められることも頻繁にあります。
もっと言えば、自分が情報を持っていないと、新しい情報を集めることも難しいのです。
つまり常に学ぶ意思がないと、営業は難しいと言えます。
できないことを断れない
営業は商品やサービスを販売することが仕事。
ですができないことを引き受けてしまうと、会社の信頼を損なうことになります。
なので営業は「できないことをできない」と言い、安請け合いをしないことが大切です。
例えば大口の案件だからと、現場のキャパを上回る仕事を受注したらどうなるでしょうか。
キャパオーバーしたことで残業が増えるだけではなく、ほかの仕事が受注できなくなるかもしれません。
もしかすると約束した納期に間に合わなくなる可能性もあります。
すると仕事を出してくれたお客様だけではなく、ほかのお客様にも多大な迷惑をかけることになってしまうのです。
営業の仕事は顧客との信頼関係を前提に成り立っています。
なので信頼を損なわないためにも、できないことはできないと、はっきり断ることが必要です。
人の話を聞かない
営業を勘違いしている人にありがちなのが、ひたすら商品説明を繰り返し、相手の話を聞かないこと。
これでは信頼を得ることも、商品を買ってもらうこともできません。
営業に大切なのは、流暢に喋ることでも面白い話をすることでもなく、人の話をきちんと聞くことです。
人は話をきちんと聞いてくれる人を信頼するものです。
営業はお客様との信頼関係が大切な仕事。
なので、人の話を聞かない人は営業に向いていないと断言できます。
約束を守らない
約束を守るのは人として当然のことですよね。
ところが仕事になると、約束を守らない人がびっくりするくらい大勢います。
特に「明日の朝までに資料を送ります」とか、「次回来るときに一緒に持ってきます」などの簡単な約束ほど忘れてしまいがち。
ですが小さな約束を忘れてしまうと、少しずつ信頼を失っていきます。
そして気が付いた時には、「あの人に頼んでも何もやってくれない」と、取り返しがつかなくなっているものです。
何度も書きますが営業はお客様との信頼関係が大切な仕事。
なので約束を守れない人は、営業には向いていません。
言われたことしかできない
お客様が10人いれば10通りの営業方法があります。
なので営業は創意工夫をしながら、自分の意志で仕事を進めことが大切。
例えばプレゼンの資料を作るとしても、お客様の潜在的なニーズを考え、悩みや課題を商品でどう解決するのかを示さないといけません。
説明の順番や話の流れ、アピールポイントなどもお客様によって変えないとだめです。
言われたことしかできない指示待ち人間では、これらの工夫ができなくなります。
つまり営業として成り立たないのです。
なので言われたことしかできない人は、営業には向いていないといえるでしょう。
清潔感がない
清潔感がない人は営業に向いていません。
もしあなたが、髪の毛はぼさぼさで無精ひげは伸び放題。
スーツはよれよれでYシャツは黄ばんでいる。
フケが肩に落ちていて匂いがきつい営業マンが面談に来たら、どう思いますか?
ほとんどの人は話もしたくないと思うでしょう。
それと同じです。
お客様も清潔感のない営業マンと話をしたいとは思いません。
なので清潔感がない人、身だしなみを意識して正そうとしない人は、営業に向いていません。
営業に向いてない特徴を探しても意味がない
ここまで営業に向いていない人の特徴を紹介してきました。
ですがはっきり言って、営業に向いていない人の特徴を探しても意味はありません。
なぜならほとんどの特徴は、意識すれば治せるものだからです。
つまり営業に向いていない人の特徴とは、営業をやりたくない人が逃げるための理由にしかなりません。
例えばネットで検索すると、営業に向いていない人の特徴が沢山出てきます。
- コミュニケーションが苦手
- 自分中心で仕事を進める
- プライドが高い
- スケジュール管理ができない
- 空気が読めない
- 自分に自信がない
- 主体性がない
- 提案力がない
- 数字が苦手
- 目標からの逆算ができない
- 人のせいにしてしまう
- 社内に味方がいない
- 熱意がない
- PDCAが回せない
- 自己分析ができない
- 正直すぎる
- 嫌なことを受け流せない
- 作り笑いができない
…などなど。
「なんだこれ!?」と思うくらい、意味不明な特徴が沢山あるのです。
これだけ営業に向いていない人の特徴をあげられれば、だれでも1つくらい該当すしますよね。
そして「営業に向いていないかも…。」と悩んでいる方は、1つでも営業に向いていない特徴に当てはまるとこう思うのです。
「やっぱり私は営業に向いていないんだ、だから別の仕事をしよう」と。
つまり「営業に向いていない人の特徴」とは、悩んでいる人に逃げる口実を与えるためだけに存在しているのです。
営業向いてないからと転職しても営業になる
もし「私は営業に向いていない」と思った人が別の仕事を探しても、残念ながら営業になる確率が高くなります。
なぜなら営業は求人の数が多く、経験のある人を欲しがる企業は多いからです。
また「営業が嫌だ」と考える方は、だいたい事務職に転職したがります。
実際ぼくも営業が嫌で、事務職である経理への転職を目指しました。
そして経理として転職するまでに、資格を取得したり実務経験を積んだりと、かなり苦労しています。
つまり「営業が嫌だから他の職種に転職したい」という思いだけでは、転職を成功させることが難しいのです。
「営業が嫌だ」という理由で他の職種を目指す方は、結局経験や知識が不足しているため結局経験のある営業に戻ってきます。
異動を希望しても認められる可能性は低い
転職が難しければ社内で異動を希望する方法もあります。
希望が叶えば、営業以外の部署へ異動することもできるでしょう。
ただし知っておいてほしいのは、会社も適性を考えて人を配置している、ということ。
つまり営業に配属されたということは、営業に適性があると考えられているからです。
また社内人事は、年齢や性別、人数のバランスを考えて行われます。
そのため個人の希望を全て叶えることは難しいものです。
分かりやすく言えば、異動を希望しても認められる可能性は低い、ということです。
営業をやめたければ準備をきちんとする
どうしても営業を辞めて違う職種に転職したいのなら、事前準備をしっかりと行ってください。
まずハローワークの求人検索サービスや、転職サイトなどを使って、希望する職種に求められる経験や資格を調べます。
そして一覧で書き出し、よりニーズの多い経験と資格を絞り込みます。
次にニーズの高い資格の勉強をし、できれば一番難しい資格を取得します。
また希望する職種で実際に働いている人の話を聞き、どんな業務を行っているかも調べてください。
その上で、自分の知識や経験がどう生かせるのかを考えます。
あるいは実際に働いている方に、自分の知識や経験は生かせそうか聞いてみても良いでしょう。
生かせる知識や経験がなければ、実際に仕事を手伝ってみるのも方法のひとつです。
それから良さそうな求人に応募してみて、企業の反応を見てください。
もし面接まで進めるようであれば、一定のニーズは満たしている証拠。
自信を持って転職活動を進めれば、希望の職種へ転職することも夢ではありません。