なぜ第二新卒は転職市場での価値が高いのか

新卒で入社したけれど、想像していた職場と違っていた、人間関係に馴染めない、給与が安いと言った理由で退職する人が増えています。

なんと新卒で入社した人の3割が3年以内に退職するというデータもあるほど。
でも短期間で退職すると次の仕事が見つからないのではないか、と言う不安もありますよね。

実は転職市場では、新卒で入社して数年勤めた第二新卒の価値はすごく高い!
なので、短期間で退職したとしても、仕事を探す苦労はほとんどありません。

ただ行き当たりばったりで転職を繰り返していては、また短期間で辞めたくなる可能性もありますよね。

そこでこの記事では、安易な転職を繰り返さないために、第二新卒が転職するときの注意点を書いていきます。

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第二新卒は市場価値が高い

第二新卒と呼ばれる、新卒で入社して3年程度で辞めた人(明確な定義はないが25歳~27歳前後の人)は転職市場で非常に価値が高いと言われます。

その理由は「企業の色に染まっていない」「社会人としての基礎が出来ている」と、考えられるからです。

企業の色に染まっていない

1つの会社に長く勤めると、良くも悪くもその会社のやり方に馴染んでいきます。
この「会社のやり方に馴染む」ことを、布に例えて「色に染まる」と言います。

例えば営業を考えてみても、「細かく報告をしろ」と言う会社と「報告するより実績を上げろ」と言う会社があります。

もし「報告をするより実績を上げろ」という会社で働いていた人が、「細かく報告をしろ」という会社に転職したら、馴染むまでに時間がかかりますよね。

その点、社会人になって3年程度であれば、まだ企業の色に染まりきっていません。
なので、「新しい会社のやり方に早くなじめる可能性がある」と、言う意味でも市場価値が高くなるのです。

社会人としての基礎が出来ている

3年程度1つの会社で働けば、社会人としての基礎である「報・連・相」や、仕事に取り組む姿勢は出来ていると考えられます。

会社では新卒に基礎を教えるだけでも教育コストがかかりますから、基礎が出来ている第二新卒を採用するとその分コストが削減できるのです。

つまり第二新卒は、「社会人としての基礎を教えなくて済む」ことで、転職市場での価値が高くなります。

入社1年で辞めると市場価値が下がる

企業目線で考えると、入社して1年で退職する人はある意味問題児です。

その理由はコストにあります。

入社して1年目は、教育や研修が中心になる期間。
なのでどうしても教育コストが高くなり、会社としては赤字になります。

2年目でようやく収支がゼロになり、3年勤めることでやっと黒字が見込めるのです。

つまり入社1年で退職した人は、教育コスト分会社を赤字にした人。
しかも基礎が身についていない人、として見られるのです。

そのため新卒1年以内に退職すると、どうしても転職市場での価値が下がってしまいます。

仕事を見つけにくいわけではない

勘違いしてほしくないのは、新卒1年以内で辞めても、仕事を見つけにくくなるわけではない、ということ。

若さだけで採用(俗にいうポテンシャル採用)してくれる企業はたくさんあります。
もちろん求人もたくさんあります。

自分の身の丈に合った企業を探せば、仕事探して苦労することはまずありません。

短期間で辞めても成果は出す

時間は資本ですから、耐えられない仕事を何年も続ける必要はありません。
ですが転職を考えると、たとえ1年で辞めるとしても、何かしらの成果を残したいものです。

何かしらの成果を残す理由は、「働いた期間は1年ですが、その間に〇〇と言う目標を達成しました」と、面接で伝えるためです。

仕事が嫌で退職した人と、歯を食いしばって実績を残した人とでは、面接官が受ける印象に天と地ほどの差があります。

たとえ短期間で辞めるとしても、何か1つは成果を出せるよう、努力することが大切です。

資格の取得も成果になる

仕事で実績が残せないのなら、次の仕事につながる資格を取得しても構いません。

資格を取得することで、「辛い仕事の中でも頑張ってきた」と思ってもらうことができます。

「仕事が嫌で短期間で辞めた人」と思われるのか。
「辛い仕事の中で将来に向けて努力してきた人」と思われるのか。

この2つには、天と地ほどの差があります。

だからこそ、仕事で実績が残せないのなら、次の仕事につながることをやるべきなのです。

第二新卒が転職にかかる期間

第二新卒が転職にかかる期間は、おおむね半年から1年だと言われています。

なぜこんなに時間がかかるのか。

その理由は「転職活動を経験したことが無い」からです。

新卒の就職活動と転職活動の大きな違いは、採用される基準にあります。

わかりやすく言うと…

  • 新卒の採用基準は「将来に対するポテンシャル」
  • 転職の採用基準は「収益の実績」と「定着性」

…という違いです。

例えば面接での自己アピールでも、学生のように「こんなことを頑張りました」と話しているようではダメ。

「〇〇に取り込み〇〇と言う実績を残しました。御社では〇〇で貢献いたします」と、具体的な成果を話さないといけません。

この新卒と転職の違いを理解しないと、いつまでたっても就職先が決まらなくなります。

転職活動の進めかた

第二新卒の転職活動は、ハローワークではなく、転職エージェントを利用して進めます。

ハローワークは最後のセーフティネット

ハローワークは、職業紹介事業等では就職へ結びつけることが難しい就職困難者を中心に支援する、最後のセーフティネットです。

これは厚生労働の「ハローワーク」で定義されています。

わかりやすく言えば、民間の職業事業(転職エージェントや人材紹介など)を利用しても、就職できなかった人が利用する機関。

なので最初からセーフティネットを頼るのではなく、まずは転職エージェントを利用して仕事を探しましょう。

プロに相談すると成功しやすい

第二新卒の転職は、プロ(転職エージェント)に相談したほうが、成功しやすくなります。

なぜなら転職エージェントには、本気で人材を求めている企業の求人が集まりやすいからです。

さらに本気で人材を求めている企業の求人は、自然と給与も高くなります。

そのうえ転職エージェントが、あなたの希望や適性などを加味して求人を紹介してくれるため、やりたい仕事に就ける可能性が高くなるのです。

つまり、第二新卒の転職はプロ(転職エージェント)に相談したほうが、成功しやすくなります。

最後に

今回は以上です。

第二新卒は転職市場でものすごく高い価値があります。

なぜならどの企業も若い人材を欲しがっているから。

入社1年以内に辞めると価値が下がる、という話もありますが、ほとんどの場合若さだけで乗り越えることができるでしょう。

自分の身の丈に合った求人を探せば、転職で苦労することはないはずです。

特に今は若年層の人材不足が深刻化しています。

つまり年齢の若い第二新卒は、転職市場で多くの企業から求められる存在なのです。

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