
携帯ショップ店員の離職率が高い原因は、販売代理店とキャリア(au・ドコモ・ソフトバンク)直営店を勘違いしている人がいることにもあるようです。
そもそも携帯ショップは販売代理店が運営していることが多く、携帯ショップ店員のほとんどが販売代理店勤務になります。
なので、どんなに仕事を頑張ってもキャリアの本社勤務になれるはずもありませんし、身に就くスキルも販売・接客になりますから年齢を重ねるほど転職も難しくなります。
何より仕事内容がきつく、耐えられずに辞めてしまう人が多いようです。
この記事では仕事を辞めたい携帯ショップ店員が転職するときのコツを紹介します。
携帯ショップ店員が辞めたくなる理由
最初に携帯ショップ店員が辞めたくなるのには大きく分けて4つの理由があるようです。
新規契約目標(ノルマ)がきつい
支店ごとに売り上げ目標や、目標となる売り上げ数、サービスの利用数が設定されます。
成績が良ければ歩合給として給与が増える代理店もあるようですが、問題は成績が悪い時、多くの場合上司や同僚から圧力がかかるようです。
時にはお勧めできない商品に販売目標が設定されることや、安くなっていないのに安くなっているように見せかけることもあり、販売することが苦痛になってしまう方もいます。
さらに、お勧めできない商品を販売すると、後々クレームになることも多く、精神的に追い詰められて辞めていく方もいるようです。
副商材を販売しないといけない
お客様を囲い込むために副商材の販売を強要されるケースもあります。
そもそも携帯ショップは新規契約と回線利用料とで利益を出しています。つまり、当たり前ですが、既存のお客様に解約されてしまうと利益が出なくなるのです。
その解約を阻止することと、利益を増加させる意味合いで副商材が重要になってきます。
ここでいう副商材とは、別で回線契約が必要になるモバイルWiFiやタブレットのことです。
副商材を契約すると、スマホの利用料金が安くなるように設定されていることが多く、一度契約してもらえればある程度の利益が見込めるようになります。
なので、絶対に使わないだろう高齢者に対しても副商材を強引に進めることが良くあります。強引な販売手法に疲れて、退職を決意する方も当然いるのです。
機種の移り変わりが激しく知識が追い付かない
携帯ショップ店員の大変なところは、商品知識にもあります。プロなのだから覚えて当たり前だと思うかもしれませんが、その量がとても多いのです。
携帯ショップ店員が覚えないといけない事としては、
- 料金プランやオプションサービス
- キャンペーン内容
- 販売する商品についての知識(ガラケー、スマホ、その他の商材)。
- 接客マナーやルール、売るための会話テクニック。
- パソコンの登録操作方法。
- 在庫の管理や発注
など。これ以外にも電話応対やクレーム対応も覚える必要があります。
ここまでは確かに当たり前の内容かもしれませんが、最近ではさらに電気料金や光回線の知識も求められるようになっています。
さらに苦しめられるのが、頻繁にキャンペーン内容や機種が変わることです。
とにかく覚えることが多く、知識が追い付かずに悩んでしまう店員さんが意外と多いのです。
携帯業界の将来が不安
そして転職の決め手になるのが、先ほども上げた電気料金や光回線など、携帯と関係のない商材が増えていることです。
代理店によっては野菜の宅配やウォーターサーバー、保険などの販売も行っているところがあります。
さらに頭を悩ませるのが格安SIMの存在でしょう。
携帯の契約もインターネット経由で簡単に出来るようになっています。格安SIMは特にその傾向が強いようです。
すると、当然携帯ショップに足を運んでくれるお客様が減り、将来が不安になってくるのです。
携帯ショップ店員が身に着けられるスキル
携帯ショップ店員として働くことで身に着けられるスキルは
- ビジネスマナー
- コミュニケーション能力
- クレーム処理、対応能力
- 接客技術
この4つが大きなところですね。
スキルを活かして転職を考える
携帯ショップ店員のスキルを活かした転職を考えた場合、候補に挙がりそうなのは次の3つ
- 店員
- 営業
- 総務・人事
店員や営業として転職を考えれば身に着けたスキルをそのまま活かすことが出来ます。またコミュニケーション能力やクレーム処理・対応能力を生かして総務・人事への転職を考えても良いかもしれません。
あるい…
- 機種変更手続き
- 住所などの各種変更手続き
- 予約機種の受付
- 書類整理
などの事務処理を担当していたことが上手にアピールできれば、経験が無いことがネックになるかもしれませんが、事務職への転職も可能性があるかもしれません。
在職中に資格を取得する
携帯ショップ店員が嫌だからとすぐに退職せず、自分の強みを作るために、在職中に資格を取得しましょう。
例えば…
- FP(フィナンシャルプランナー)
- MOS(Microsoft office specialist)
- 日商簿記
- 宅地建物取引士
- 社会保険労務士
など。
転職後に自分のやりたい仕事を考え、関係のある資格を勉強すると採用される確率は高くなります。
転職エージェントに相談する
携帯ショップ店員ははっきり言って仕事で身に着けたスキルをほかの仕事で使うのが難しい仕事です。そのため、転職を考えた場合は店員か営業に絞られてしまう可能性があります。
事務職も不可能ではありませんが、かなり厳しいと考えた方が良いでしょう。
なので1人で転職活動を行って選択肢を狭めてしまわないためにも、転職エージェントに相談してください。
多くの転職エージェントでは、相談だけの登録も受け付けています。
「本当に転職するべきかどうか」
「今後のキャリアプランをどうすればいいのか」
こういった漠然とした思いを、キャリアコンサルタントに相談するだけでも利用が可能です。
もちろん相談した結果「今の会社に残ります」でも問題はありません。
無料でキャリアコンサルタントに相談できますから、迷っているときこそ相談してみてください。
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最後に
店員として働いていると、年齢を重ねるほど転職が厳しくなっていきます。理由は簡単で、店員として身に着けたスキルはそのお店でしか使えないものが多いからです。
新製品のスマホに詳しくてもホームセンターでは何の関係もありませんし、機種変更の手続きが出来ても異業種に転職すれば必要のない知識になりますよね。
なので、幅広く応用の利くスキル(コミュニケーション能力やビジネスマナー)を軸に転職を考えるしかなくなるのですが、これだけだと若いうちしか有利に働かないのです。
もし今、携帯ショップ店員が辛くて転職を考えているのなら、早めに行動を起こしてください。余裕があるのなら資格の取得も視野に入れるべきです。
一生続けていく覚悟が無いのなら、なるべく若いうちに転職をするべきです。