しつこい値引き交渉の果てに思いついた対応

値引け値引け値引けってうるさい客、いますよね。
いい加減顔を見るだけでもうんざりしてきます。

あまりにも値引きしろと言われ続けるから値引きについて深く考え、そしてある対応を取ることにしました。

この記事は営業としての対応と、店員としての対応の2つを紹介しています。
最後まで読めば、値引き要請にどう対応するべきか、ヒントが見つかるかもしれません。

BtoB(企業対企業)での値引き要請

まずは企業同士の取引で、値引き要請されたケースを紹介します。

値引きを依頼してきた理由

最初仕事を受注した時、数量は5個でした。

その時も「値引きをお願いします。5%希望です」とメールだけで値引き要請が来ました。
このときは、新規案件でしたので今までの付き合いと今後の事も考えて3%値引きをしました。

それから2週間後に追加で70個注文をいただいたんです。

すると「数量が増えたので10%の値引きを要請いたします」とメールで連絡が来ました。

僕の勤め先は受注生産なんですべてが手作業です。なので10個作ろうと100個作ろうとかかる工数はほとんど変わらない。
数が増えたから値引いてくれが成り立ちにくいんですね。

そのことを分かってもらおうと「弊社では製品すべてを手作業で製作しております。
その為、数量が増えても工数を減らすことが困難です。
恐れ入りますが、すでに値引きさせて頂いた額でご容赦いただけませんでしょうか」と返信しました。

すると「5%の値引き検討をお願いいたします」またしても値引き要請が。

なんでそこまで値引きしろと言うのか不思議で仕方が無くて、理由を確認したところ「値引きをしないと人事評価に響く」とのこと。

何となく分かっていた事なんですが、そうはっきり言われ愕然としました。

値引きは利益を減らす行為

値引は値引く側が営業利益を減らすことになります。

例えば売値1000円、経費800円、材料費100円の商品の場合営業利益は100円です。
ここから5%(50円)値引きをした場合、経費と材料費は変わりませんから営業利益から5%(50円)引くことになります。

10%も引いたら営業利益が無くなります。
営業利益10%と言うと相当高い水準になりますので、実際に5%も値引きをしたら赤字になりかねない会社が多いと思います。

つまり値引き額と利益の減少額は比例するんです、それを人事評価を上げるために値引けと言うんですよ。

値引きを行った場合営業利益を確保するための対策として行われるのは、材料や事務用品、光熱費などを下げるために経費削減を行うか、生産効率を上げるために工程を見直すことです。

結局WIN-LOSEですよね。
買う側は利益が増え人事評価も上がりますが、値引く側はぎりぎりの負担を強いられ利益を出すのがつらくなります。

1万円経費を削減するなら、5万円の値引きをやめてもらった方がよっぽど利益がでますし、ぎりぎりの利益で受けた仕事のために経費削減をおこうのはモチベーションが上がりません。

それよりなにより「人事評価の為」に負担を押し付けてくるその姿勢に腹が立ちます。

もとの値段を値引き分上げてみた

しつこい値引き交渉に納得のいかない理由を聞かされ、結局は後1%下げることにしましたが、あまりにひどい値引き要請だったので次回以降の対策を取ることにしました。

その対策とは10%価格を上げること。

同じ形の製品が2度と来ない(似た形はありますが)受注生産だからこそ出来る荒業です。

最初から10%高くしておけば5%の値引きなんて屁でもありません。
気持ちよく値引きを受ければ相手も納得して5%利益が増えるんだから願ったり叶ったりです。

値引け値引け値引けとガンガン言い続けるとWIN-LOSEの関係になる。
WIN-LOSEになると信頼関係が壊れおかしなことになっていくってことです。

一度値引きをするとクセになる

値引きでさらに厄介なところは、似たような製品が出た時に値引きした時の価格を基準にされることです。

競合先に価格で負けていて、「どうしてもやりたい仕事だから5%下げてくれないか」とか、「新規のお客様だから10%値引いてくれ」とか言われることがあります。

この要請を間違って飲んでしまうと、その値引き後の金額が次回以降の基準になってしまいます。

「今回だけだから」と甘い言葉で要請してきますが、「今回だけ」になったことは一度もありません。一度下げた価格は2度と戻らないんです。

また良く言われる値引き要請が、「客先から5%値引けと言われたので、おたくも5%値引いてくれ」と言うもの。

それって対等ですか? と聞きたくなりますが、聞くまでもなく対等じゃないので聞きません。

仮にお互いが5%利益が出る場合で考えてみても、値引きを要請した側は利益が残りますが、値引きした側は利益が残りません。

値引きを要請した側で考えると、利益5%と値引き5%ですから値引き後の価格は1000円、仕入れ価格と同額になります。

値引きを要請された側は1000円から5%と引かないといけないので950円になり、利益が0円になります。

「ぼくの損失をあなたが補ってね」と言っているようなもの。
どう考えても対等じゃないですよね。

値引きは断ることができる…?

正直な話、値引き要請は断ることができます。
企業間の取引であれば、顔を合わせて話ができるので、予想される値引き分、価格を上げておくこともできるでしょう。

ただし…量産の場合は難しいですよね。

聞いた話では、毎年数パーセントの値引きを決まりごととして、要請してくる企業もあるそうです。
(社名は書きませんが、超有名企業です。)

はっきり言って、生産者側にアドバンテージのある商品じゃないと、値引き要請を断るのは難しいでしょう。

ちなみに生産者側にアドバンテージがあると、「値引くならこの仕事はやりません」と、断ることができます。
実際に断ったことがありますが、突然相手の態度が変わり「ぜひお願いします」と言ってくるから、面白いですよね。

BtoC(企業対お客)の値引き要請

つぎに店長経験の中から、お客様から値引き要請されたケースを紹介します。

顔を見ると値引けという客

お店で働いていると、顔を見るたびに「いくらになる?」と言ってくるお客がいます。
とくに店長と顔見知りになると、すぐ呼び出して「これ安くして」と言ってくることさえあるんです。

はっきり言ってうざいですよね。

お店は売上目標もありますが、利益も確保しないといけません。
「安くして」と言われても、簡単に値引けるものじゃないのです。

商品を値引きする理由

お店で商品を値引きする理由は、次の3つの理由があります。

  • 破損
  • 商品の入れ替え
  • 期限切れ

分かりやすく言えば、定価では売れない状態になると、値引きして売り切ることを考えます。
捨てるよりは1円でもお金にした方がまし、ってことです。

それ以外で商品を値引きする理由は、どこにもありません。
むしろ「値引けというなら買わなくていい」とさえ、おもいます。

値引き要請にどう対応するか

さて、お店で実際に値引きを要請されたときは、どう対応するのがいいのでしょうか。

答えは簡単。
「できません」
と、一言言えばOKです。

値引きはお店の利益を損なう行為なので、特別な理由(上であげた3つのような)がない限り、一切値引く必要はありません。

どうしても対応に困るときは、店長や社員に代わってもらえばOK。

もう一度書きますが、不要な値引きは1円だってするべきではありません。
値引きを強制するような客は、相手にしないようにしましょう。

そんな奴は客じゃない

ちなみに値引きを断ってクレームを付けられたら、「どうぞお帰りください」と言ってあげましょう。
クレームをつけてまでお店の利益を食いつぶそうとする客は、もはやお客ではありません。
わざわざ機嫌を取って買ってもらう必要もありませんし、お店に来てもらう必要もないのです。

これは、定価で買ってくれるお客と、値引きを強制するお客、どちらがお店にとって必要なのかを、考えればわかるはず。

値引きを許せば、似たように値引きを要請する客がやってきます。
そうなると、値引きがお店の利益を食いつぶし、倒産する危険性もあるのです。

お店に来る客は、どのお客を大切にするかで変わってきます。

大切にするのは、定価で商品を買ってくれるお客様です。
間違っても、声が大きいだけの悪い客を大切にしないように、注意してください。

安易な値引き要請はやめてほしい

値引きは相手の利益を減らして自分の利益を増やす事と同じです。5%値引け10%値引けと言うのは簡単ですが行うのはかなり大変です。

特別な事情が無い限り「値引け値引け値引け」としつこく言うのはやめてほしい! と心から思います。




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