「責任をとる」=「辞める」は無責任

「責任をとる」=「辞める」は無責任

新規の仕事を始めるとき、威勢のいい上司にこう言われた事があります。

「なにも心配しなくていいぞ。何かあったら俺がすべて責任を持つ」

当時のぼくにとっては後ろ盾ができたようで、すごく心強い言葉でした。

「これで何も心配しなくていい、安心して力いっぱい仕事をすればいいんだ。」

そう本気で思ったものです。

どう責任をとるのか

でもふと疑問に思ったんです。

すべて責任を持つと言っているけど、責任を持つってどうするつもりなんだろう? と。

これから先会社員を続けていけば、当然部下も増えてきます。

威勢のいい上司にして頂いたように、部下の失敗も管理者として責任を負わないといけない時が来るでしょう。

なので「責任を持つ」ことを実際どう考えているのか、すごく興味がわいてきてしまい、つい上司に聞いてしまったのです。

「責任をもつとは実際どういうことなのでしょうか?」と。

もちろんストレートにこんな質問をしたら失礼ですから、勉強をしたいと言う気持ちを伝えてから聞きました。

そしたら予想もしなかった回答が。

「ん? 会社を辞めればいいんだろ?」

あまりの衝撃に言葉を失ったのを覚えています。

「責任をとる=辞める」は無責任

例えば何か問題が起こったとき、取引先の責任者に…

「こいつは悪くありません。すべての責任は私にあります。なので責任を持って会社を辞めさせていただきます。」

…そう言われたらどう思いますか?

「いやいやそこまでする必要はないよ。」

そう言いますか?

ぼくならこう言います。

「あんたが辞めれば、あんたの部下のミスで発生した損失が全て埋まるのか?」

…と。

はっきり言って責任者が辞めたところで、損失が埋まることはありませんし、問題が終息することもないでしょう。

それなのに責任を取って辞めるということは、「逃げている」のと同じです。

なのに「責任を取ること」を「会社を辞めること」と勘違いし…

「何かあったら俺が代わりに辞めてやる!」

…と考えている方、意外と多いですよね。

「責任をとって辞めます」

この言葉だけなら、はなはだ無責任です。

責任をとるなら、問題を解決しろ

責任を取るなら会社を辞めるのではなく、問題を解決しろ! というのが当たり前です。

不正で経費を使い込んだのなら、辞める前に使い込んだ金を返せ。

商品に不具合が出たのなら、きちんとした商品を納めろ。

発注数量を間違えてしまったのなら、間違えた分を処理してから辞めろ。

何もしないで「責任をとって辞める」はただの逃げです。

仕事を辞めれば全てなかったことになるのなら、そんな楽なことはありません。

今までに何度も聞いた「責任をとって辞めます。」

責任をとって辞めるってことは、「今起きている問題から逃げます。後は勝手にやってください。」と、言っているのと同じこと。

実は今まで社会人として働いてきて、「責任を取って辞めます」という言葉を3人から聞いたことがあります。

しかも3人が3人とも問題が起きた直後に言います。

「責任をとって辞めれば良いですか?」と。

「辞めます」じゃなくて「辞めればいいですか?」というのも特徴ですね。

わざと問いかけることで、相手の同情を買って許してもらおうと言う態度が透けて見えます。

「責任を取って辞めます」なんて軽々しく言う方は、姑息で無責任な人としか思えません。

言うなら「責任を取ってから辞めます」

おそらく最初はこう言う意味だったのでしょう。

(この問題の)責任を取って(全てを解決してから)辞めます。

それがいつの間にか「責任を取って辞めます」になってしまった。

恐らくドラマや映画でセリフとして使われているのを見た勘違い男が、「格好いい!」と憧れたのでしょう。

自分も言ってみたくなってつい職場で、「何かあったら俺に言って来い! 責任は俺が持つ!」と、格好つけて言い放つ。

どう責任を取るのか聞かれれば、ドラマのセリフさながらに。

「仕事を辞めてやるよ!」

と、言うんですよね。

何度も言いますが、何も対応せずに責任を取って辞めるのはただの逃げです。

本来は「(この問題の)責任を取って(全てを解決してから)辞めます。」というのが、責任の取り方です。

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