
転職をするときにぜひ利用してほしいサービスが、転職エージェントと転職サイトです。
ハローワークや求人雑誌だけで転職活動を行う方よりも、平行して転職エージェントや転職サイトを利用した人の方が早く転職をしています。
実際に企業が「民間の職業紹介機関(転職エージェントや転職サイト)」を利用する比率は高くなっています。
(参考:厚生労働省「平成27年転職者失態調査の概況」)
つまり転職エージェントや転職サイトを利用すれば、より多くの求人情報を手に入れることができるのです。
とはいえどんなサービスを行っているか分からなければ、不安で利用しづらいですよね。
そこでこの記事では、転職エージェントと転職サイトの違いと、メリット・デメリットについて説明しています。
利用を検討されている方の、参考になれば嬉しいです。
転職エージェントと転職サイトの違い
最初に転職エージェントと転職サイトの違いを簡単に説明します。
転職エージェントとは
転職エージェントとは、無料で専任の担当者が、転職希望者の転職をサポートするサービスです。
転職に必要なことをほぼすべてサポートしてくれるので、ひとりで転職活動を行うよりも、スムーズに進めることができます。
転職エージェントを利用することで受けられるサポートは、主に次の6つ。
- キャリア相談
- 求人の紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接のセッティング
- 給料交渉
キャリアの相談をすることで、自分の転職市場での客観的な価値を知ることができます。
自分の価値を勘違いしている方は意外と多いものです。
厄介なのは、自分が思っているよりも転職市場での価値が低いとき。
知らずに個人で給料交渉をすると、思わぬ恥をかくこともあるかもしれません。
そんな難しい給料交渉も、転職エージェントが代わりに行ってくれます。
履歴書や職務経歴書の添削、面接対策も嬉しいサポート。
何十人、何百人と転職希望者を見てきた経験から、効果の見込める添削や対策をしてくれます。
個人では難しい部分をサポートしてくるのが、転職エージェントです。
転職サイトとは
転職サイトとは、求人情報や転職活動に関するノウハウを掲載しているサイトのこと。
オススメの求人、面接のオファーがメールで送られてくるのも特徴です。
面接対策や応募書類の書き方などは、コンテンツとして掲載されていいます
これらのコンテンツを読むだけでも、転職に必要な知識を身につけることができるでしょう。
転職サイトによっては、簡単な職業適性検査や強み診断を受けることもできます。
ただし求人の申し込みや面接スケジュールの調整は、全て自分で行う必要があります。
転職活動を自分のペースで進めたい方には、利用しやすいサービスです。
転職エージェントのメリット・デメリット
転職エージェントは無料で転職に関わるほぼすべてのことを、サポートしてもらえます。
転職を考えている方全員に利用してほしい、素晴らしいサービスです。
では転職エージェントには、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
メリット
- 非公開求人の紹介
- 求人情報では分からない企業情報を教えてもらえる
- 転職に必要なサポートを無料で受けられる
- キャリアを客観的に見てもらえる
- 過去のデータから面接対策をしてもらえる
- 面接後、人事に後押ししてもらえる
- 年収交渉を代わりに行ってもらえる
- 退職の相談にのってもらえる
転職エージェントは求人企業と直接話をしていますので、どんな人材をどの企業が欲しがっているのかを把握しています。
また求職者とも面談を行い、スキルや経験、希望を聞いています。
つまり求職者と求人企業両方の情報を得ることで、より両者の希望に沿った求人紹介ができるのです。
中途採用で重要なのは企業とのミスマッチを減らすこと。
転職エージェントを利用することで、このミスマッチを減らすことができます。
またキャリアについても客観的な意見をもらうことができます。
求職者が望んでいる年収や仕事内容が、客観的に見て妥当かどうかも教えてくれるでしょう。
そして心強いのが、面接の後の後押しです。
先ほども言ったように、エージェントは企業がどんな人を欲しがっているのかを把握しています。
逆に言えば、把握できるほど企業に信頼されているともいえます。
そのため、面接後にエージェントから一押ししてもらうことで、採用になることもよくあるそうです。
デメリット
- 営業トークに乗せられて、誤った転職をしてしまう可能性がある
- 面談をする手間がかかる
- 転職市場での価値が低いと登録できないことがある
転職エージェントは企業に人材を紹介し、採用されることで報酬をもらっています。
つまり、転職を成功されなければ1円にもなりません。
そのため経験の浅いエージェントや規模の小さいところでは、転職を決意させるため、しつこく説得してくることがあります。
この説得に負けて就職を決めてしまうと、希望とは異なる企業に入社してしまうかもしれません。
また個人で進める転職と違い、転職エージェンと基本二人三脚で転職活動を進めることになります。
登録後に面談を行ったり、面接の前に対策を一緒に考えたりと、個人で進めるよりは手間がかかります。
これは人によってはメリットになりますし、ひとりで動くことが好きな人にはデメリットに感じるかもしれません。
転職エージェント使う時に注意すべきこと
デメリットでも書きましたが、無料で利用できるとはいえ、転職エージェントはビジネスです。
無料であなたの転職をサポートするのは、「転職を成功させて報酬を受け取るため」だということを、忘れないようにしてください。
その上で転職エージェントを利用するときに注意することは1つ。
- 転職エージェントの話しを鵜呑みにしないこと
面接を受けるかどうか、入社するかどうかを判断するのはあなた自身です。
転職エージェントがどんなに勧めてきても、納得がいかなければ断るようにしましょう。
転職エージェントを活用するポイント
転職エージェント利用するときに、抑えるべきポイントを紹介します。
転職エージェントとはこまめに連絡をとる
転職エージェントはビジネスとして求職者をサポートしています。
そのため連絡をおろそかにすると、転職エージェントからの連絡も自然と減っていきます。
その理由は「連絡がない=就職が決まった」と、判断されるからです。
面接が決まるまでは小まめに連絡を入れ、面接後は結果を転職エージェントに報告してください。
面接の結果を連絡することで、人事へ一押ししてくれることがあります。
もし採用されなければ、次の求人を探してくれるはずです。
合わなければ担当者を変更してもらう
担当の転職エージェントと性格が合わない、気に入らないこともあります。
会わない担当者では、転職にも支障をきたすかもしれません。
相手もビジネスですから「かわいそう」などとは考えず、合わない担当者であれば、早めに変えてもらいましょう。
もし担当者の変更をお願いしづらい、変えてもらっても合わないのなら、他の転職エージェントを利用することも考えてください。
経歴に嘘はつかない
当たり前ですが、嘘はダメです。
経歴に嘘をついたことがばれると、求人を紹介してもらえなくなります。
嘘をついたまま就職が決まって、もし会社にばれたら・・・?
あなた自身もその会社に居られなくなるかもしれません。
要望は優先順位をつけてきちんと伝える
転職で重視することは、要望として転職エージェントにきちんと伝えましょう。
何を重視するのかで、紹介する求人が変わることもあります。
要望が間違って伝わると、望まない転職に繋がるかもしれません。
どの仕事に就くかはとても重要なことですから、要望は優先順位を付けてきちんと伝えてください。
オススメの転職エージェント
◆doda
国内規模No.2の転職エージェントです。
案件数・決定数共に業界最大手に匹敵する優良エージェントです。
面接対策や職務経歴書などの転職対策で、圧倒的に高い評価を得ています。
公式サイトはこちら➡doda
◆マイナビエージェント
20代からの評判が高い転職エージェントです。
2017年に体制強化を行い、評判が一気に高くなっています。
30代の転職にも力を入れているので、20代でなくとも相談する価値はあります。
公式サイトはこちら➡マイナビエージェント
転職サイトのメリット・デメリット
転職サイトには豊富な求人が掲載されていて、登録した人は自由に申し込むことができます。
適性検査や強み診断など、様々なサービスがあるのも特徴です。
では転職サイトには、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット
- 自分のペースで転職活動ができる
- エージェントが付かないので、希望しない企業に応募させられる事がない
- 一度に確認できる求人数が多い
- 何社でも面接を申し込む事ができる
会員登録をすると面接のオファーやスカウト、求人の案内などのメールが送られてくるようになります。
転職サイトによっては面接確約のオファーが届く事もあります。
ほとんどの転職サイトは無料で利用することができます。
なかには「有料」で、特別なサービスを行っているサイトもあります。
デメリット
- スケジュール管理や面接のアポイント、給与の交渉を自分でやる必要がある
- 選考結果のフィードバックを受けられない
- 面接対策を1人でやる必要がある
- 面接後の後押しがない
- 自分に適した仕事を探すのが難しい
- 入社してから思っていたのと違ったと言うミスマッチが多い
様々なサービスがある転職サイトですが、実際の活動は自分でやる必要があります。
面接依頼から履歴書・職務経歴書の作成、面接時間の調整など。
転職でやるべきことは沢山あります。
在職中の転職活動の場合は、負担が大きすぎるかもしれません。
転職サイトを活用するポイント
転職サイトを利用する際に、抑えるべきポイントを紹介します。
職務経歴は必ず入力する
転職サイトの利点は、企業から直接送られてくるオファーメールやスカウトメールです。
このメールを受け取るには、職務経歴をきちんと入力する必要があります。
職務経歴は求人企業や転職エージェントが見て、どんな人なのかを判断する項目です。
つまり職務経歴に情報がないと、どんな人なのか判断ができないため、オファーメールが届きません。
中途半端に入力した場合も同じです。
オファーやスカウトメールを受け取るためには、職務経歴をしっかりと入力してください。
更新日を確認する
転職サイトは求人を更新する曜日が決まっています。
求人は新しいほど書類選考に通りやすく、採用されやすいものです。
また人より早く求人を確認するだけで、希望に沿った求人を見つけやすくなります。
登録したサイトの更新日は必ず確認し、誰よりも早く求人を見に行きましょう。
オススメの転職サイト
◆ミイダス
無料で自分の市場価値診断ができるミイダス。
最大の特徴は自分に似ている(学歴・年齢・経験など)人の転職実績や、興味のある業界、業種にはどんな人材がどのくらいの年収で転職出来たのかを検索、閲覧できること。
まさに自分の価値を見出すことが出来る転職サイトです。
アプリの使い勝手がいいので、ミイダスを利用する際はアプリがおすすめ。
ダウンロードはこちら➡ミイダス
◆リクナビNEXT
リクルートが運営する転職・中途採用・求人サイト。
「転職を考えたらまずリクナビNEXTに登録する」と言う人が大勢いるほど有名なサイト。
無料登録すればできる「グットポイント診断」はかなりの優れ物。自分の5つの強みを20分ほどで診断してくれます。
転職を考えたら登録するべきサイトです。
公式サイトはこちら➡リクナビNEXT
転職エージェントと転職サイト、どちらを使うべきか
ベストなのは、両方使うことです。
転職サイトには「大勢の人を集める」という意図を持った求人が集まりやすくなっています。
転職エージェントには、「人材を絞り込んだ非公開求人」があります。
それぞれ取り扱う求人の種類が違うので、できれば両方利用してください。
どうしても片方しか使いたくないのなら、次のように分けることができます。
転職サイト
次のように考えている方は、転職サイトの利用をオススメします。
- 自分のペースで転職活動を勧めたい
- とりあえず情報を集めたい
興味のある業界の求人や給料、必要な資格などの情報を集めることができます。
そして本気で転職を考えた時は、2つか3つの転職サイトに登録することをお勧めします。
理由は転職サイトによって得意不得意があること。
企業や転職エージェントも全ての転職サイトを見ているわけではなく、どこか1つだけを見ていることです。
もちろん職務経歴や希望をきちんと書いておかないと、複数登録しても意味がありません。
転職エージェント
転職エージェントの利用は、次のような方にお勧めします。
- 今すぐ転職したい
- ひとりの転職活動が不安
- 転職のプロのサポートを受けたい
転職エージェントは、あなたの経歴や希望を聞いてから求人を紹介してくれます。
つまり登録するとすぐ仕事探しが始まるということです。
面接のスケジュールから履歴書・職務経歴書の添削、面接後の後押しまで、それこそ転職に必要なこと全てをサポートしてくれます。
なのでとても安心して転職活動を行うことができます。
ですが情報を集めたい場合は、登録を少し待つべきかもしれません。
最後に
転職エージェントも転職サイトも、無料で利用できるとても素晴らしいサービスです。
もし転職を考えているのなら、積極的に利用されることをオススメします。
この記事が転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。