
「人手不足で休めない!何とかして!」
もしそう思っているのなら、今の仕事を辞めて転職することをおすすめします。
なぜなら労働者の休日は労働基準法で「週1日以上、4週間で4日以上の完全な休日を与えろ」と決められています。
つまり「休む権利がある」のです。
それなのに休めないのは、その仕事になにか問題があるからでしょう。
36協定を結べば1カ月間休みなしで働かせることも可能ですが、労働時間を考えると休みなしは異常です。
短期間で終わるならまだしも、長期間続いているのであれば、できるだけ早い段階で仕事を辞めるべきでしょう。
ということで、この記事では人手不足で休めない仕事について書いています。
関連記事:「人手不足の仕事を辞めたいのに辞められない」ときの辞め方
休めない仕事には何か問題がある
休めない仕事には、「人手不足」「管理能力がない」「限界を超えた仕事量がある」など、何かしら問題があります。
もし何の問題もなくスムーズに仕事が進めば、従業員が休めない状況には陥らないはずです。
ぼくには仕事を抱え込み休みなしで働く後輩がいますが、同じように「休めない」と嘆いていました。
この後輩が仕事を休めない背景には、次の4つの問題があります。
- 後輩に仕事を他人に振るスキルがない
- 上司が仕事の進め方を指導できない
- 上司が休日出勤を黙認している
- 会社が休日出勤を黙認している
つまり一人でこなせる仕事量を超えているのに、上司も会社も状況を知りながら黙認していたのです。
この状況で仕事を続ければ、いつまでたっても休むことができません。
休めない仕事には何かしらの問題があります。
その問題の多くは、会社の管理能力や方針に問題があることがほとんどです。
ちなみに…
この後輩の長時間労働は後々大問題に発展。
本社から人事部が対策チームを作って実態把握に乗り出し、労働基準監督署の調査も入ったようです。
それでも当時の上司は「俺は関係ない」と言い張ったらしいですから、呆れるというかなんというか…言葉がありませんね。
人手不足で休めない仕事を辞めるべき理由
人手不足で休めない仕事は、なるべく早く辞めるべきです。
なぜなら人手不足が長く続くと、次のような問題が起こりやすくなります。
- 心身ともに疲弊する
- 同僚を責める雰囲気ができてくる
- 相談相手がいない
- 会社に訴えると辞めるしかなくなる
- まともな人から辞めていく
どういうことなのか、ひとつずつ説明します。
心身ともに疲弊する
休みが取れないと体が疲れてしまいます。
そして休みなして長い期間働き続けると、心まで疲れてしまうものです。
心身共に疲弊する一番の理由は、「まだ大丈夫」だと自分に言い聞かせるからです。
「まだ大丈夫」「もう少し頑張れる」
この言葉が体に活を入れ、頑張ろうという気持ちと力をくれます。
でもいつまでたっても休みが取れないと、つねに「頑張れ、頑張れ」を自分にムチを打つことになりますよね。
つまり「ムリヤリ動かないといけない」のです。
ムリヤリ動き続ければ、どこかで限界を超え倒れてしまうでしょう。
関連記事:泣くほど仕事がつらい人へ。本当につらいときは耐えずに逃げてください
同僚を責める雰囲気ができてくる
不思議なもので、人手不足で忙しい仕事には「連帯責任」という意識が芽生えてきます。
するとなぜか、休みを取る同僚を責めるようになるのです。
次のような言葉を聞いたことがありませんか?
- この忙しいのに休みやがって
- あいつが休むとこっちが忙しくなる
これは「連帯責任」という気持ちがあるから出る言葉です。
仕事の「責任」がはっきりしていれば、Aさんが休んでも忙しくなるのはAさんだけです。
ですが「連帯責任」なので、Aさんが休めばBさんが代わりに仕事を行わないといけません。
人手不足の職場では仕事の忙しさから、誰かが休まないように「お互いに監視し合う」職場に変わっていきます。
そして病気などで仕事を休む同僚を責めるようになるのです。
関連記事:職場で孤立するのは自業自得ではない
相談相手がいない
人手不足で忙しい仕事では、「連帯責任」「相互監視」の考えがいつの間にか根付いているので、相談することさえ難しくなります。
もし「仕事がつらいよね」とか「もう無理かも」という相談をすれば、「こいつは突然休むかもしれない」と、監視の対象になることもあるでしょう。
上司に仕事の量が多いとか、人手が足りていないと相談すれば、「俺の責任じゃない」と気分を害してしまうかもしれません。
会社は人手不足に陥ると「今いる人員でカバーするしかない」、「誰かが辞めて会社が潰れたらどうするんだ」と、責任を従業員に振り替えます。
人手不足になったのは会社に責任があるのに、その責任を取ろうとしないのです。
その結果人間関係が悪化し、誰にも相談できない職場になってしまいます。
さらに「連帯責任」という考えの元、「相互監視」を行っていますから、働くことさえつらくなっていくでしょう。
会社に訴えると辞めるしかなくなる
なんとか状況を打破しようと、人事部や社長に訴えたらどうなるでしょうか。
正常な会社であれば、自浄作用が働き改善しようという動きにつながるはずです。
ですが人手不足の会社では、状況を会社が黙認していることも多く、訴えた側が不利になることも多いのです。
例えば長時間労働が問題視されるきっかけとなった事件も、マスコミが取り上げる前から似たようなことが頻繁に起こっています。
労働基準監督署も入っていますし、その都度改善すると会社は言っていたのです。
ですが実際には、マスコミが公表し世間が非難するまで具体的な対策は取られていません。
会社は悪い意味で閉鎖された空間です。
常態化している問題を会社に訴えると、逆に退職に追い込まれる可能性もあります。
まともな人から辞めていく
問題のある会社で一番困るのが、「まともな人」から辞めてしまうことです。
人手不足で忙しい仕事も同じですね。
「まともな人」からいなくなり、その状況を我慢するか、順応する人しか残らなくなります。
すると「我慢する人」は何も言えず、順応した人がさらに状況を悪化させます。
- 会社が潰れたらどうする
- この忙しい時期に休むな
- 徹夜をしてでも仕事を終わらせろ
こういった教育や指示が当たり前のように出る会社には、職場の環境に順応した人が大勢いるからです。
「類は友を呼ぶ」ではありませんが、不思議なもので問題のある会社には、問題のある人しか集まりません。
関連記事:なぜ優秀な人から辞めていくのか
休めなくて仕事が探せない時の対処法
人手不足で休めない会社は、なるべく早いうちに辞めるべきです。
ですが休みが取れなければ転職先を探すこともできませんよね。
そこで休みがなくて仕事が探せない時の対処法を紹介します。
転職エージェントを使う
仕事を探すときは、必ず転職エージェントを利用してください。
なぜなら転職エージェントは、転職活動で大変な部分を代わりにサポートしてくれるからです。
転職エージェントがサポートしてくれるのは、主に次の6つ。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接のセッティング
- 給与交渉
転職に関わるほぼすべてのことを、代わりに行ってくれます。
直接聞きにくい質問を代わりに聞いてくれたり、給与交渉まで行ってくれるのです。
忙しい方ほど転職エージェントのサポートが役に立ちますよ。
余談:会社は休める?
転職エージェントに相談することで、転職活動が楽になるはずです。
でも面接を受けるには、どうしても会社を休む必要があります。
会社を休むには有休を使ってください。
休みが全くないのなら「代休」も使えるはずです。
両方拒否された場合は、労働基準監督署に相談することをおすすめします。
休みなし有休なし代休なしは明らかな法律違反ですから、証拠を揃えておけば負けることは無いでしょう。
ただ会社にはいられなくなると思いますが。
退職するまで会社ともめたくないのなら、お勧めはしませんが仮病を使って休む方法もあります。
でもまぁ、有休も代休も認めない会社では、病欠も認められないでしょうね。
そういった会社ではどうにもならないので、覚悟を決めて、仕事を辞めてから転職活動をするべきかもしれません。
関連記事:転職活動が会社にばれる理由。注意すべきは「服装」と「行動」
おすすめの転職エージェント
◆doda
国内規模No.2の転職エージェントです。
案件数・決定数共に業界最大手に匹敵する優良エージェントです。
面接対策や職務経歴書などの転職対策で、圧倒的に高い評価を得ています。
公式サイトはこちら➡doda
最後に
どんな理由があったとしても、休みなしはおかしいことです。
休みなしで働き続ければ、いつか心と体が壊れてしまいます。
なので休みが取れない仕事は、早めに辞めて別の仕事を探すべきです。