30代はキャリアを固め、経験やスキルを身につけていく時期。
ですが「このままの仕事でいいのだろうか」と悩むこともあります。
なかには「今の仕事がツライ」、あるいは「新しいことにチャレンジしたい」からと、キャリチェンジを考える方もいるでしょう。
「キャリアチェンジ」と聞けばなんとなく格好いい気がしますが、要は「未経験の仕事」にチャレンジするという意味です。
はっきり言って30代でキャリアチェンジを行うことは、様々なデメリットがあります。
できればキャリアはそのままに、経験やスキルを身に着けて行く方が将来は安定しているはずです。
もし、キャリアチェンジしたいと思ったら、次の5つのことを考えてみてください。
そして「本当にキャリアチェンジするべきなのか」を、冷静に考えてみることが大切です。
1.なぜキャリアチェンジしたいのか
キャリアチェンジしたいのには、必ず理由があるはずです。
なぜキャリアチェンジしたいと思ったのか、その理由をしっかりと考えてください。
- なぜ今の仕事じゃダメなのか
- キャリアチェンジして何がやりたいのか
- なぜ新しい仕事をやりたいのか
- 将来どうなりたいのか
- 異なる部署に異動させられたらどうするのか
今までのキャリアを捨てることになりますから、「今の仕事じゃダメなのか」と言うのは、誰もが疑問に思うことです。
できれば仕事への不平・不満からキャリアチェンジを考えるのは、辞めてください。
キャリアをゼロから築くことは、想像よりも難しいことです。
前向きな理由がなければ、続けていくことは難しいでしょう。
また、キャリアチェンジをしても、異なる部署に異動することがあります。
これもキャリアチェンジのリスクとして、頭の片隅に置いておくべきです。
2.異動でキャリアチェンジできないか
キャリアチェンジをするのなら、社内で異動することが一番です。
なぜなら仕事を失うこともありません。
部署が変わるだけで済み、転職先を探す必要も、人間関係をゼロから築く必要もないのです。
もちろん部署が変われば環境や同僚も変わりますが、同じ会社内ですから、転職するほどのストレスはないでしょう。
キャリチェンジを考えたら、まずは社内で異動出来ないか、上司に相談するべきです。
キャリアチェンジ転職をするのなら
社内での異動が難しそうであれば、転職を考えることになります。
ただしキャリアチェンジ転職は、かなり難しいと思ってください。
3.企業にどう貢献するか
30代がキャリアチェンジ転職をする場合、「この仕事がやりたい」と言う熱意だけで採用されることはありません。
今まで身につけた経験やスキルを使って、企業にどう貢献するのかを説明する必要があります。
もし企業に貢献する方法が思いつかないのなら、キャリアチェンジは諦めるべきです。
30代に企業が求めるのは「即戦力」。
未経験者を採用する場合は、新卒か20代が優先されます。
30代の場合はたとえキャリアチェンジだとしても、「どう貢献するのか」が大切。
それが分からないのであれば、転職先を見つけることは難しくなります。
4.待遇が悪くなることに抵抗はないか
キャリアチェンジとは、今までの経験やスキルを捨てて、ゼロからやり直すのと同じです。
当然給与は下がりますし、役職が付くこともないでしょう。
もし今大手企業に勤めているのなら、転職先は中小企業かベンチャー企業になります。
大手企業がリスクを冒してまで、30代未経験者を採用することは、ほとんどありません。
なのでキャリアチェンジ転職を行うのなら、今よりも待遇が悪くなることを覚悟してください。
「仕事は変えたいけど待遇は変えたくない」と考えているのなら、転職するべきではありません。
ここに書いてあることが信じられなければ、退職する前に転職活動を始めてみてください。
待遇を変えずにキャリアチェンジをする難しさが、理解できるはずです。
5.年下の指示を素直に聞けるか
キャリアチェンジ転職を行うと、年下から仕事を教わることになります。
年功序列が当たり前だった時代と違い、今は年下の上司がいたとしても、気にならない方が増えているようです。
ですがもし、年下から仕事を教わること、指示されることに抵抗があるのなら、キャリアチェンジ転職は諦めるべきです。
キャリアチェンジした時点で、その仕事に対しては「初心者」になります。
面接では「貢献出来ること」を聞かれたとしても、実際は一人前になるまで経験者から仕事を教わる必要があります。
仕事を教えてくれる方が、必ず年上になるとは限りませんよね。
むしろ新人も経験者にも仕事を覚えさせるために、入社2・3年の20代が指導するはずです。
そのため年下から教わることに抵抗がある方は、キャリアチェンジ転職に向いていません。
諦めて今のキャリアを伸ばした方がいいでしょう。
30代女性のキャリアプラン
結婚、妊娠、出産などで状況がガラッと変わりやすい女性の場合、キャリアプランを考えても意味がない気がするものです。
ですがライフイベントで状況が変わりやすい女性だからこそ、キャリアプランをきちんと考えることが大切になってきます。
歩みたい人生を基準にキャリアプランを考える
女性がキャリアプランを考えるときのポイントは、自分がどんな人生を歩みたいのかを基準にすること。
例えば結婚や出産などのライフイベントを予定しているのなら、その前後で起こること(退職や育児休暇、引っ越しなど)を想定して考える必要があります。
または将来の目標から逆算してキャリアプランを考える方法もあります。
「一軒家を建てる」「高級車を購入する」など、具体的な目標を達成するためのキャリアプランを考えても良いでしょう。
大切なのは実績を積むこと
ライフイベントでキャリアチェンジが起こりやすい女性だからこそ、今の仕事で実績を作ることが大切になってきます。
実績があれば育児休暇も申請しやすくなりますし、職場復帰や転職も行いやすくなるものです。
また仕事とは別に、興味のあることや矢やりたいことの勉強をすることも大切。
その分野に関する知識が深くなれば、転職や復職の際に評価してもらえる可能性があります。
キャリアチェンジは起こるものとして考える
女性はライフイベントによるキャリアチェンジが起こりやすいもの。
なので、どこかでキャリアチェンジが起こるものとして、キャリアプランを考える必要があります。
「突然の結婚で退職せざるを得なくなった」「育児に専念しないといけない」など、想定外のことが起こった場合も、冷静に状況を見直してキャリアプランを考え直しましょう。
最後に
キャリアチェンジをしたいと思うことは、悪いことではありません。
むしろ社会人として経験が増えるほど、キャリアチェンジしたいと思うものです。
その理由には好奇心もありますし、仕事がツライとか嫌だといった、ネガティブなものもあります。
だからこそなぜキャリアチェンジしたいのかを、冷静に考えることが大切です。
キャリアチェンジは思っているほど簡単なことではありません。
異動ならまだしも転職をするのなら、それ相応の覚悟が必要です。
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