
第二新卒が転職を考えるとき、大手企業を目指している方も大勢います。
なかには新卒時に採用されなかった企業へ、リベンジしたいと思っている方もいることでしょう。
大手企業への転職を目指すとしても、第二新卒はあくまでも中途採用。
新卒とは違う戦略が必要です。
なるべく視野を広げて、大手企業以外も候補に含めるべきでしょう。
でもだからといって、大手企業への転職を諦める必要はありません。
この記事では、大手企業への転職を目指す上でのポイントについて紹介しています。
大手企業の募集は増加傾向
2016年は大卒者の就職率が97.3%(参考:大学等卒業者の就職状況調査)と過去最高記録しました。
その結果かなりの売り手市場となり、新卒を採用できない企業も出てきています。
また「新卒者の3割が3年以内に辞める」という結果もあり、新卒を採用しても定着しづらいようです。
その結果大手企業でも若手不足を補うために、第二新卒の採用が活発になっています。
さらに近年問題視されている「少子高齢化」も、若手を積極的に採用する一因となっているようです。
大手企業の求人はどこにあるのか
では大手企業の求人はどこに出ているのでしょうか。
これは厚生労働省が発表している「平成27年転職者実態調査の概況」を見れば明らかです。

従業員数1000名以上の企業では、「民間の職業紹介機関」と「自社のウェブサイト」の比率が高いことがわかります。
つまり求人情報を手に入れるには、次の2点が大切です。
- 転職エージェントを利用する
- 定期的にウェブサイトを見に行く
転職を成功させるには
求人に適当に申し込んだところで、なかなか採用されません。
転職を成功させるには、次のポイントを抑えることが大切です。
転職する理由を考える
転職を考える理由の多くは、「給与が安い」「環境が悪い」などの仕事への不満です。
ですが仕事への不満を理由にして、転職に踏み切るのは危険だといえます。
なぜなら「不満のある仕事を辞めること」が、転職の目的になっているからです。
不満は希望の裏返しでもあります。
「給与が安い」と不満を感じるのは、「給与が高い仕事に就きたい」という希望があるからです。
転職をする前に「今の仕事に対する不満」から、「仕事に求めているもの」を考えてください。
考えることで「嫌だから辞める」のではなく、「こうしたいから辞める」に理由を切り替えることが大切です。
第二新卒の「弱み」をカバーする
第二新卒の弱みは、短期間で仕事を辞めてしまうことにあります。
企業が第二新卒の採用に積極的だとはいえ、「短期間で辞めてしまうかもしれない」という懸念は常にあるものです。
転職を成功させるには、この懸念を払しょくすることが大切。
そのためにも、次の2点をよく考える必要があります。
- なぜ短期間で辞めたのか
- なぜ次の職場は長く勤められるのか
これは先ほどの「転職する理由」ともつながるものです。
考え方としては「不満」から「やりたいこと」を考え、「それを叶えられる職場だから」と結びつけること。
ひとつのストーリーを作るように、考えてみてください。
企業とのミスマッチを減らす
第二新卒の転職は「中途採用の転職」と同じです。
新卒のように「経験やスキルがゼロ」では、なかなか採用されません。
まず求人票とウェブサイトから企業研究をしっかり行ってください。
次の取り扱っている商品や、ライバルについても調べます。
そして集めた情報から企業が求める人材像を想像してください。
もし企業が求める知識やスキル・経験が足りないのなら、補う努力が大切です。
たとえば、
- スクールやセミナーに通う
- 資格の勉強、取得をする
- 今の職場で異動願をだす
- 職業訓練校に通う
- 前職の経験で共通するポイントを考える
などです。
すぐに経験を積むことは難しいですが、知識は勉強することで身につけることができます。
つまり「受け身」ではなく「自ら動く」ことが評価される、ということです。
やる気と熱意が大切
第二新卒は経験やスキルが不足しているからこそ、やる気と熱意が大切です。
よく言われる「ポテンシャル採用」は、やる気と熱意があるからこそ、将来を期待してみようと企業が考えるから採用されます。
- なぜ転職したのか
- なぜその企業なのか
- 将来どうなりたいのか
この3点をよく考え、きちんと準備してから転職に望むようにしましょう。
転職エージェントを利用する
最初に紹介したように、従業員数1000名以上の企業ほど、民間の職業紹介機関を利用しています。
つまり転職エージェントを利用することで、大企業の求人を紹介してもらえ易い、ともいえるでしょう。
無料で転職をサポートしてくれるので、求人以外にも利用する価値があります。
転職エージェントがサポートするのは、主に次の6つ。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接のセッティング
- 給与交渉
この中でも、履歴書や職務経歴書の添削と面接対策は、転職経験が少ない第二新卒にとって、とても価値のあるサポートです。
ひとりで転職活動を行うよりもスムーズに進められますから、できれば全員に利用してほしいサービスです。
最後に
第二新卒の転職で大手企業を目指す方法について説明しました。
「新卒」と「第二新卒」では、転職の戦略が違います。
企業説明会に行って、なるべく多くエントリーして…というのは新卒の戦略です。
まず第二新卒は「中途採用」だと理解してください。
その上で企業とのミスマッチを減らし、自分を魅力的な人材にみせることが大切です。
まだ若いので「転職した理由」と「企業を選んだ理由」が一致し、「やる気と熱意」が伝われば、採用される可能性は十分にあります。
この記事が二新卒で大手企業を目指す方の、参考になれば嬉しいです。