仕事は評価されたり、結果を出せたりするとすごく楽しいもの。
その反面、思い通りにならないことや、注意を受けたりしてストレスを感じることも多いものです。
そんな毎日の生活の中で、腹痛や二日酔い、風邪でもないのに吐き気を感じたり、実際におう吐したりしてしまうことがあります。
突然の吐き気に「ストレスが原因かも」と、考えてしまう方も居るでしょう。
もしかすると「ストレスから離れるために仕事を辞めるしかない」と、思い詰めているかもしれません。
ですがストレスと上手に付き合う方法を覚えないと、仕事を変えても同じようなストレスに悩まされる可能性があります。
「仕事を辞めたい」と思い詰めて行動を起こす前に、どう対処すれば良いのかを知ることも大切です。
そこでこの記事では、吐き気をともなう病気の種類、ストレスからくる吐き気やおう吐の原因、対処法などを紹介します。
吐き気が起こる原因
吐き気で怖いのは、ストレスが原因だと決めつけて、他の病気を見逃すことです。
吐き気が起こる原因を8つ紹介しますので、ストレスだけじゃなく、飲み過ぎや食べ過ぎなど、思い当たる節がないか考えてみてください。
- 食べ過ぎ・飲み過ぎ
- ストレス
- 乗り物酔い
- 食中毒(食あたり)
- 妊娠
- 悪臭や煙、タバコの吸い過ぎ
- 薬の副作用
- 病気(疾患)
吐き気やおう吐とともに、腹痛や発熱がある場合は病気(疾患)である可能性が高くなります。
なので、吐き気が何日も続く場合は、ガマンせずに病院で診察を受けるべきです。
次に吐き気をともなう病気(疾患)を紹介します。
吐き気をともなう疾患
吐き気をともなう病気(疾患)です。
当てはまる症状がある、あるいは心配な場合は、病院で診察を受けてください。
急性胃炎
ウィルスや食中毒、アレルギーなどが原因で胃の粘膜がただれ、みぞおちが突然キリキリと痛みます。
胃痛の他に、吐き気や下痢をともなうことも。
ひどいケースでは、おう吐や吐血を起すこともあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍は、食事中から食後にかけて、みぞおち周辺に重苦しい痛みが起こります。
十二指腸潰瘍は早朝から空腹時に、みぞおち周辺がシクシクと痛み、食事をとると収まるのが特徴です。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍ともに、胃もたれや吐き気、食欲不振をともないます。
腹膜炎
腹膜炎は内臓を包んでいる腹膜が、細菌に感染して炎症が起こります。
症状は腹痛が代表的ですが、高熱・吐き気・おう吐・呼吸障害を起こすこともあります。
虫垂炎(盲腸炎)
虫垂炎(盲腸炎)は暴飲暴食、過労などが引き金になって起きると考えられています。
突然みぞおちやおへその部分がいたくなり、右下腹部へ痛みが移動するのが特徴です。
吐き気やおう吐、発熱をともないます。
腸閉塞(イレウス)
何らかの原因により腸が詰まり、そこから先に腸の内容物が運べなくなった状態です
腸に便やガスがたまるため、腹痛、お腹の張り、吐き気やおう吐といった症状が見られます。
肝炎、胆石症、膵炎
脂肪の多い食事やお酒の飲み過ぎが原因だと考えられる病気(疾患)です。
黄疸、発熱、腹痛、全身倦怠感、吐き気・嘔吐などの症状がみられます。
メニエール病
過労やストレスが引き金になることがあり、ぐるぐる回るめまいと、どちらか一方の耳にだけ起きる耳鳴り、そして難聴の3つが同時に起こります。
ほとんどの場合、強い吐き気とおう吐をともないます。
突発性難聴
過労やストレスが引き金になることが多いといわれている病気(疾患)です。
突然、片方の耳に強い耳鳴りと難聴が起こります。
その後、約半数の方は、ぐるぐると回転する、吐き気をともなうめまいに襲われます。
自律神経失調症
ストレスや過労が原因で自律神経が乱れ、心や体に不調が現れた状態です。
吐き気だけじゃなく、倦怠感・頭痛・肩こり・動悸・めまい・不眠など、様々な症状が現れます。
病院で診察を受ければ、吐き気の原因が病気かストレスかがはっきりします。
原因が分かれば対策も取りやすくなるもの。
なので「ストレスだ」と決めつけるのではなく、診察を受けることが大切です。
次にストレスからくる吐き気を減らすために、ストレスを軽減する方法を紹介します。
ストレスを軽減するには
吐き気の原因がストレスにある場合は、ストレスを軽くするように心がけましょう。
ここでは、ストレスを軽減するちょっとしたコツを紹介します。
仕事中に出来るストレス軽減方法
まずは仕事中でも手軽にできる、ストレスの軽減方法を紹介します。
意識してトイレに行く
ずっと同じ場所で仕事をしていると疲れますし、集中力も切れるもの。
なので、サボっていると思われない程度に席を立ち、トイレに行きましょう。
移動中に軽くストレッチをすれば、気分転換の効果が高まります。
ガムを噛む
食べものを噛む動作をすることで、脳に刺激を与えリラックス効果が得られます。
実は、プロのスポーツ選手がガムを噛むのは、この効果を得るため。
気軽にできるので、ぜひ試してみてください。
快適な環境を作る
机の上に好きな植物を飾ったり、パソコンの壁紙を変更したりと、自分が働きやすい環境を作りましょう。
ただし、社内規定に引っかからないようにご注意を。
掌のツボを刺激する
手にはストレスに効くツボがあります。
ストレスを感じたときに自分で押してみるといいですよ。
内関(ないかん)――手首の付け根から指3本(人差し指、中指、薬指)を置いた場所の、筋と筋の間にあるツボ。ゆっくりと刺激してください。
関衝(かんしょう)――薬指のツメの、小指側の生え際にあるツボ。親指と人差し指でつまむと、刺激しやすいはず。
労宮(ろうきゅう)――掌の真ん中にあるツボ。グーにしたときの中指と薬指の指先の間にあります。親指でゆっくり力を入れて刺激してください。
ちょっと恥ずかしい?簡単なストレス発散法
人に見られるとちょっと恥ずかしい。
でも、効果のあるストレス発散法です。
鏡の前で笑顔を作る
無理やり笑顔を作り、30秒から1分キープします。
すると脳が笑っていると勘違いして、本当に楽しくなってくるのです。
ただ人に見られると…恥ずかしいかも。
親指を吸う
子どもの頃のように、親指を口にくわえ、チューチューと吸います。
不思議なことに、親指を吸うだけで安心感が得られるのです。
これも人に見られると…恥ずかしいですね。
親指に冷たい息を吹きかける
親指を吸うのが恥ずかしい人は、親指にそっと冷たい息を吹きかけましょう。
これだけでも、少しは安心する効果が得られます。
ストレスを発散する方法
ストレスを発散する方法はすごく沢山あります。
自分がリラックスできる方法であれば、ジョギングでも料理でも掃除でも、何でもいいのです。
ここでは代表的なストレス発散法を紹介します。
運動する
運動して汗をかけば、たまっていたストレスも吹き飛ぶというもの。
普段事務仕事のように、体を使わない仕事をしている方は、バランスもとれてすっきりしやすいはず。
泣く
感動する本や映画などをみて、思いっきり泣くのも効果的。
化学的にも、ストレス発散の効果があると、認められている方法です。
笑う
コメディ映画やお笑い番組を見て、思いっきり笑うのも、ストレス発散の効果があります。
大声を出す
友達と飲んで騒いだり、カラオケに行って大声で歌ったり。
大きな声を出すことも、ストレス発散の効果があります。
ただし、はしゃぎすぎて周りに迷惑かけないようにしてください。
湯船につかる
温かいお風呂につかると、身も心もほぐれるリラックス効果を得ることができます。
仕事で忙しい時も、のんびり湯船につかる時間は、取りたいものです。
食べる
美味しいものを思いっきり食べれば、お腹も心も満たされるもの。
暴飲暴食は避けるべきですが、たまに贅沢をする分には、良いストレス発散になります。
仕事の悩みを相談する機関もある
ストレスの原因になっている仕事の悩みを、電話やメールで相談するサービスもあります。
しかも、ほとんどのサービスは無料で利用でき、個人情報などをきちんと保護してくれます。
誰かに話すことで軽くなるストレスもありますから、利用しても良いかもしれません。
詳しくはこちら⇒仕事を辞めたい人必見!労働問題の相談窓口一覧
それでも仕事を辞めたい時は
ストレスを発散する方法を試したけど、どうしても仕事を辞めたい! と、思うのなら、迷う必要はありません。
仕事を辞めて、別の職場に転職しましょう。
ただしいきなり今の職場を辞めると、「次の仕事は見つかるのだろうか」「二度と仕事に就けないかもしれない」などの不安に襲われることがあります。
なので、ある程度次の仕事の目途をつけてから辞めるべきです。
仕事を探すときのポイントは、ストレスの原因を出来るだけ取り除くこと。
仕事にストレスを感じていた場合
仕事そのものにストレスを感じていた場合は、ハローワークで職業適性検査を受けるのも方法のひとつです。
適性のある仕事へ転職すれば、ストレスを減らすことができますよね。
あるいは今まで行った仕事の中で、ストレスを感じずにこなせた仕事に転職する方法もあります。
ただこの場合は、未経験職種への転職になる可能性が高く、転職先が決まるまで時間がかかります。
できれば次の仕事が見つかるまで、今の仕事を続けた方がいいでしょう。
人間関係にストレスを感じていた場合
人間関係にストレスを感じていた場合は、転職することで状況が一変する可能性があります。
ゼロから人間関係を築くことになるので、今までの失敗を取り返すこともできるでしょう。
ただし人間関係のどこに対してストレスを感じたのかを、明確にしてください。
上司の態度なのか、同僚との距離なのか。
どうしてストレスを感じるようになったのか。
原因がはっきりしていないと、職場を変えても同じようにストレスを感じることがあります。
原因がはっきりしていれば、同じ状況にならないよう注意することができますよね。
会社にストレスを感じていた場合
会社独特の社風や慣習などにストレスを感じていた場合は、転職することで解消できます。
この場合も、似たような会社に転職してしまわないように、どの部分が嫌だったのかを明確にすることが大切です。
嫌な部分さえ明確になれば、意識して似た会社を避けることができるはずです。
休職も考える
ストレスが重く、症状として体に出ている場合は、病院にかかることで休職を勧められるケースもあります。
この場合は会社と相談し、しばらく休むことが大切です。
問題は休職中は給与が出なくなること。
ですが傷病手当を申請することで、給与の約3分の2を受け取ることができます。
最後に
吐き気を感じるほど仕事でストレスを感じているのなら、早めに辞めるべきかもしれません。
ですが、吐き気はストレスだけで起こるものではなく、病気や疾患が原因でおこることもあります。
なので、仕事を辞める前に病院へ行ってください。
そしてきちんと診察を受け、吐き気の原因を明らかにすることが大切です。
吐き気の原因がストレスだと診断されたら、その時は退職を考えてください。
もし症状が重い場合は、休職手続きを取り、症状が良くなるまで休むことも選択肢に入れるべきです。
また軽度のストレスの場合は、ストレスを軽減する方法も試してみてください。
程度の差はあるにしても、どの仕事でもストレスは必ずあります。
なので、適度に発散する方法を覚えることは、仕事を続ける上でとても大切なことです。