サラリーマンは辛いですよね。
仕事があるのはありがたいことですし、毎月給与が貰えることも、すごくありがたいことです。
でも…。
毎日8時間きっちり働いて、上司や先輩・同僚に気を使う。
お客様の無茶な要求に応えながら、社内営業をしつつ仕事を進める。
そして成果を出したとしても、褒められるだけで収入に反映されることはほとんど無い。
だからサラリーマンは辛いのです。
頑張っている人ほど、一生懸命働いているほど、能力が高い人ほどサラリーマンは辛いと感じます。
理由は簡単です。
努力や成果が報われないから、報われたと感じることができないからです。
能力がある人ほど忙しくなる
サラリーマンの特徴として、能力のある人に仕事が集まる、というのがあります。
なぜなら能力がある人は、「仕事が早くて正確」なので「仕事を頼みやすい」からです。
仕事を依頼する側は、早く正確に終わらせてくれることを望んでいますから、能力のある人に仕事が集まることは、自然なことなんですよ。
「重要な仕事ほど忙しい人に頼め」がビジネスの定石ですから。
そして能力のある人は出世しやすくなります。
と言われますが、実際には上司に可愛がられている部下が出世します。
つまり、能力が高いだけでは出世に結びつかないこともあるのです。
もし人一番忙しく働き、結果も残しているのに、昇給や出世に結びつかないとしたら…。
働くことがバカバカしくなりますよね。
成果を上げても給与は増えない
「成果を上げても給与が増えない」「昇進したら手取りが下がった」というのは、サラリーマンあるあると言えるほど当たり前のこと。
矛盾しているようですが、成果給を導入している会社じゃない限り、成果を上げても昇進しても給与は増えません。
給与が増えない理由は、業界によって利益率が決まっているからです。
そもそも給与は利益の中から支払われるものですから、利益を超えるような給与は支払えないのです。
だから1人や2人成果を出す人がいても給与は増えません。
もし増えるとしたら、ボーナスでしょうね。
給与は一度上げると下げることが大変ですが、ボーナスなら「その年限り」ですみますから。
そして出世すると手取りが下がるのは、残業代が付かなくなるからです。
出世すると役職手当が数万円貰えますが、代わりに残業代が付かなくなります。
残業代は役職手当より多い会社が多いので、出世すると手取りが減ってしまうのです。
「成果を上げても給与が増えない」「昇進したら手取りが下がる」のは、サラリーマンで働く限り当たり前、だと言えます。
でも働く側としては、「こんなに忙しく働いて、結果も残したのに、ほとんど給与が増えない」と感じるでしょう。
すると当然「サラリーマンは辛い…。」と思います。
関連記事:仕事が増えても給料は増えない
顧客に対応するのがきつい
サラリーマンがつらいのは社内だけじゃなく、顧客対応もつらい原因になります。
とくに営業は…。
変な顧客に当たると、顔を見ることさえ嫌になる対応を迫られることも。
実際に経験した例をあげると…。
顧客「〇〇なんですが、実は発注を忘れていまして。」
私「それは大変ですね!」
顧客「この件でクレームが発生していますので、明日までに作ってください。」
私「明日は無理です。○○は通常で4週間、急いでも3週間かかりますが…。」
顧客「納期は明日です。クレームになっていますので。」
という顧客がいましたね。
他にも…
私「▼▼の納期は、〇月×日になります。」
顧客「それでは遅すぎます。短縮できないか検討しますので、製作日程の詳細を送ってください。」
—翌日—
顧客「製作日程を確認しました。なぜ休みがあるのでしょうか?納期対応するために、24時間体制休みなしでお願いします」
私「弊社は交代制の工場じゃありませんが…。」
顧客「納期厳守です。今すぐ24時間無休で製作する体制を作ってください。」
できるわけねーだろ! という、無茶苦茶な要求をされた実話です。
それ以外にも、大雪で高速・一般道・電車すべてが止まり、コンビニやスーパーから食料品が消えたときに、350キロ離れた顧客から…。
顧客「大変なのはわかりますが、明日納期なので持ってきてください」
と、言われたこともあります。
徒歩で雪山を越えろってか!
とにかくムチャクチャな要求をする顧客は一定数いるものです。
それも誰もが知っている大企業に限って、ふざけた担当が存在します。
ムチャクチャな要求の対応をしていると、「つらいな…」と思うものです。
転職しても変わらない
いま働いている会社で「サラリーマンがつらいな」と思い、他の会社へ転職したとしても状況は変わりません。
なぜなら「サラリーマン」だからです。
程度の違いはあるとしても、似たようなことはどの会社でも起こります。
いままで何社が転職していますが、その会社ならではの理不尽なことがあるものです。
例えば顧客で言えば…
A社では、ヤクザのような人に絡まれ、事務所と思われる場所に連れていかれたことがあります。
B社では、現場を指揮している大学卒のエリートが、ヤクザのような怒鳴り声で指示をするような人でした。
C社では、お客様に「こんにちわ」とあいさつをしたら、「うちはね、お宅の会社とは…」と、「こんにちわ」の一言で1時間強説教されたことがあります。
D社では、とてもできないような要求を、平気でしてくるモンスター顧客が沢山いました。
…と言った具合です。
どの職場に行っても似たようなことがあるものです。
なので、転職しても大きく変わることはありません。
なぜサラリーマンは辛いのか
サラリーマンがつらい理由は明白です。
一言で言えば「決定権が自分にない」からです。
例えば個人事業主は、働いた分だけ収入になりますから、忙しいことが嬉しくなります。
成果をあげればその分収入が増えますし、嫌な顧客は断ることができるのです。
個人事業主とサラリーマンの違いは、責任の違いでもあります。
個人事業主は仕事で失敗すれば、責任を自分で取らないといけません。
でもサラリーマンは失敗しても、会社が責任を取ってくれます。
その代わりに、個人事業主は全てを自分で決められます。
サラリーマンは自分で決めることができないのです。
だからサラリーマンは忙しくても収入はほとんど変わらず、嫌な顧客の相手もしないといけません。
なぜなら「決定権が自分にない」「責任が自分にない」からです。
自分で決めることができず、嫌なこともやらないといけないので、サラリーマンは辛いのです。
最後に
サラリーマンがつらいのは、自分で決めることができないのですから、当たり前のことです。
じゃぁ個人事業主は楽なのか? というと、全然楽じゃありません。
責任が全て自分にある分、仕事も収入を全て自分次第だからです。
これは隣の芝生が青いのと同じで、やってみるとサラリーマンも個人事業主も、面白いし辛いものです。
なので「サラリーマンがつらい…」と嘆くよりも、できることを工夫して、楽しみながらやった方がいいですよ。