職場で孤立するのは自業自得なのでしょうか。
実は職場での孤立は、自業自得かどうかで判断するべきことではありません。
なぜなら孤立は人間関係からの切り離しと同じであり、パワハラに該当するケースが多いからです。
この記事では職場での孤立は自業自得ではない! そう断言できる理由を紹介しています。
職場での孤立は自業自得ではない
職場で孤立することは自業自得ではありません。
なぜなら職場で孤立するには、必ず周りの誰かがあなたを人間関係から切り離す、卑怯な行動をとる必要があるからです。
例えば職場で孤立しやすい人の特徴として、「1人が好きな人」があります。
「1人が好きな人」とは、仕事で必要なコミュニケーションは取るけれど、休憩時間は1人で過ごし、飲み会などにも参加しない方のことです。
注意してほしいのは、「1人が好きな人」は自ら1人になろうとしますが、人間関係を断とうとはしていないこと。
つまり孤立しようとはしていないのです。
ですが「1人が好きな人」の人間関係を周りの人が…
- 挨拶を無視する
- 影口悪口を言う
- 必要な情報を与えない
- みんなが参加する飲み会に誘わない
…などの行為で切り離すと、「1人が好きな人」は孤立します。
つまり職場での孤立は、周りの誰かがあなたを人間関係から切り離さないと、成立しないのです。
これはなにも「1人が好きな人」に限った話ではありません。
どんな人でも、周りの誰かが人間関係から切り離そうとしないと、職場で孤立することはありません。
つまり職場での孤立は自業自得ではない! と断言できます。
どんな理由でも孤立させる必要はない
たとえどんな理由があったとしても、職場で誰かを孤立させる必要はありません。
たしかに感情の起伏が激しい、人によって態度が変わるなど、性格に難があり、人から嫌われやすい方はいます。
そして性格に難がある方とは、接するのも嫌だと思われ、孤立しやすいのも事実です。
ですが性格に難があっても、職場で孤立させる理由にはなりません。
なぜなら性格に難があり、業務に支障が出ている場合は、上司や先輩が指導・教育するべきだからです。
もし指導・教育を繰り返しても改善されない場合は、退職勧告を行えば済む話です。
それなのに周りが団結して孤立させてしまっては、逆にパワハラで訴えられてしまいます。
つまりどんな理由があるにせよ、職場で誰かを孤立させる必要はないのです。
人間関係からの切り離しはパワハラ
特定の人を人間関係から切り離し、孤立させる行為はパワハラになります。
例えば…
- みんなが集まる飲み会に呼ばない
- 話しかけても無視をする
- 影口や悪口を言われる
- 仕事に必要な情報が届かない
- ミーティングに参加させてもらえない
- 簡単な仕事しかやらせてもらえない
…などを行い誰かを孤立させた場合は、パワハラになります。
また孤立しなくても、パワハラとして扱われるケースもあります。
参考までに、対象の仕事ぶりが気に入らないからと言って、影口や悪口を言う理由にはなりません。
特定の誰かに嫌がらせをする行為は、パワハラに該当する可能性があると思ってください。
孤立したときの対処法
もし自分が故意に孤立させられた場合は、外部の期間に相談をしてください。
労働基準監督署内にある総合労働相談コーナーでは、職場のいじめやパワハラに関する相談を、無料で行っています。
違法性があれば該当する部署に取次も行ってくれます。
また相談者が望めば、都道府県労働局長による助言や指導を申し出ることもできます。
助言や指導を申し出れば、労働局長が会社や当事者に対して、問題点を指摘し、解決を促してくれるのです。
つまり会社に対して、「パワハラに該当する行動をとると、会社そのものを罰しなければいけなくなる。
その前に、パワハラに該当する行為を辞めなさい」と、仲裁してくれる、ということです。
もし自分が職場で孤立させられた場合は、総合労働コーナーへの相談も考えてみてください。
最後に
特定の人を職場で孤立させる行為は、人間関係からの切り離しとなり、パワハラに該当します。
たとえ孤立させられた人に原因があったとしても、孤立させる正当な理由にはなりません。
なぜなら、誰かを孤立させる行為自体がパワハラだからです。
なので職場で孤立することは、自業自得とは言えません。
もし職場で孤立させられた場合は、総合労働相談コーナーへ相談することも考えてください。