仕事を分業にするメリットとデメリット

仕事を分業にするメリットとデメリット

ある程度の規模がある会社なら、社内の仕事は「営業」「生産管理」「経理」「工場」などに別れた、分業になっていますよね。

ですがこの「分業」には、意外と大きなデメリットがあることをご存じでしょうか?

この記事では、個人事業主からサラリーマンに戻ったことで感じた、分業のメリットとデメリットを紹介します。

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分業とは

まずは「分業に」ついて簡単に説明します。

分業とは、目的を達成するために、仕事や労働を分割して行い専門化すること、です。

つまり会社であれば、仕事を取りに行く「営業」

社内に仕事の指示を出す「生産管理」

実際に商品を作る「工場」

売上金や原価の管理を行う「経理」

など、分業することで、仕事を分担して専門化していますよ。

もっと広い意味では、社会自体が分業で成り立っているといえます。

分業のメリット

で、会社の仕事を分業するメリットは、簡単に言えば「儲かる」ことです。

まず分業化することで、従業員は1つの仕事(経理なら経理)に集中することができます。

そして1つの仕事を何度も繰り返していれば、知識が深まり専門化されています。

さらに同じ仕事を繰り返すことで習熟度も高まり、生産効率がアップするのです。

もっと言えば生産効率がアップすることで、規模のメリットを出しやすくなり、より多くの製品を作ることができます。

つまり、会社の仕事を分業にすることで、より稼ぎやすい体制が作れるのです。

従業員が得られるメリット

分業で従業員が得られるメリットは、まず一つの仕事に対する知識や技術を磨くことができること。

次にやりたい仕事(営業なら営業だけ)だけを行えることですね。

もっと言えば、分業にすることで従業員一人当たりの責任が軽くなります。

極端なことを言えば、一人が適当に仕事を進めたとしても、誰かが助けてくれるため、大問題になることはめったにありません。

また売り上げに対して大きな責任を負わなくていい、とも言えますね。

まぁ、最後の2つをメリットに感じるようでは、会社の将来が不安ですが…。

分業のデメリット

次に分業のデメリット。

まず自分の仕事が何の役に立っているのかわかりにくくなるため、仕事に「やりがい」を感じにくくなります。

また利益を従業員に給与として分配するため、収入が増えにくい、というのもありますね。

頑張っても報われにくい傾向もありますし、仕事の全体像が見えにくい、というのもあります。

さらに1つの仕事で専門化されているため、ほかの仕事がわからなくなってしまうでしょう。

全体でみると効率の良い分業も、個別でみれば意外とデメリットが多いのです。

経理以外はお金の管理が甘い

そして分業の最大のデメリットは、サラリーマンは会社のお金に無頓着、だということ。

わかりやすく言うと経理以外の部署は、お金の管理が極端に甘いのです。

驚いたことに、売上を稼ぐ「営業」でさえ、お金への考え方が甘い。

売上が下がり赤字になったとしても、「仕方がない」と考える営業が本当に多いことに驚きます。

お金がなければ倒産する

当たり前の話ですが、たとえ会社が黒字だとしても、お金が不足すれば倒産します。

ですがサラリーマンを見ていると、会社のお金にものすごく無頓着です。

売上が赤字でも焦る気配を感じません。

月末に支払いに回すお金が不足しても、だれも慌てたりしないのです。

分業が進んだことで「稼ぐ感覚」がなくなった

おそらく分業が進んだことで、自分の仕事がお金に結びついている、という感覚が薄いんでしょう。

自分の仕事が会社のお金とどう結びついているのかがわかりにくい。

だから「赤字だ」と言われても、「なんとなくやばそうだ」とは思うけど、どこか他人事のように感じてしまう。

つまり分業が進んだことで非生産的な仕事が増え、「自分で会社の売上を稼いでいる」と感じられなくなったのかもしれません。

最後に

月末に「今月の支払いが足りません。どうしたらいいですか!」と、慌てている経理と、「そうなのか」と落ち着いている営業の温度差を見て、ふと分業について考えてみました。

分業は仕事を効率化して、会社として稼ぎやすくなる、というメリットがあります。

ですが従業員にとっては、「お金を稼ぐ」ことからどんどん遠ざかっていく仕組みです。

「お金を稼ぐ」感覚が薄くなると、どうしても会社のお金への意識が薄くなっていきます。

会社のお金への意識が薄くなると、赤字でも慌てない社員が増えていくのです。

分業で得られるメリットはものすごく大きい。

ですがデメリットも、実はかなり大きいのかもしれません。

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