世の中には勘違いしている上司が多く、気が付かないうちに部下の信頼を損なっていることがあります。
この記事では、ぼくが実際に見てきた「部下の信頼を失う上司の行動」を紹介しています。
もし、思い当たる節があるのなら、できるだけ早めに直してください。
でないと、気が付いたら部下に愛想をつかされていた、なんてことになりかねませんよ。
自分の考えが絶対に正しいと思っている
まずは最も部下と衝突しやすい、自分の考えが正しいと思い込んでいるタイプです。
この手の上司は、周りの意見を聞かずにすべてを自分で決めようとします。
ぼくが経験したケースでは…。
とある製品が出荷直前に仕様と違っていることが判明。
仕様違いが発生した理由は、仕様変更の「連絡モレ」だった。
現場は「連絡がなければわかるわけがない」といったが、上司は「問題は連絡ではなく、気が付かなかった自分たちが悪い」と言い出す。
…といったことがありました。
明らかに連絡を忘れたことが原因で仕様違いが発生しています。
が、上司は「連絡がなくても気が付け」と、無茶を現場に押し付けてしまったのです。
おそらく上司としては、「周りをしっかりとみてほしい」という想いがあった…のかもしれません。
ですが、火を見るよりも明らかな理由を見ようとはせず、自分の考えを押し付けてしまえば、当然反発されますよね。
「自分の考えが正しい」と思い込むと、部下と衝突しやすくなるものです。
言っていることとやっていることが矛盾している
言っていることと、やっていることが矛盾している上司は大勢います。
例えば…
「ミスが起こったのは仕組みが悪いせいだ。個人を責めるのではなく、ミスが起こりにくい体制を作ろう」
と、言いながら、発言した内容が気に入らないからと、全員の前で1人を怒鳴り、怒り、責める上司。
「個人を責めるな」と言いながら、個人を攻撃しているようでは、だれからも信頼されないでしょう。
というか、「気に入らない」という理由で怒るようでは、上司失格だと言えます。
部下の短所をほかの人に話す
そして上司の短所をほかの人に話すのは、本当に最悪な上司です。
ぼくが出会った上司の中には、部下の意見をやり玉に挙げ、「部下はこう言っていますが、別の考えを持ってほしいものです。」などと、もっともらしい言葉を添えてお客さんにメールをする方がいました。
当然その部下の評価は落ちますし、揚げ足取りをするような上司の評価も落ちます。
しかも、「そんな方がいる会社は信用できない」と、会社の信用まで落としてしまうのです。
社員の影口を、ほかの社員に話す上司も最悪ですが、メールで社外に広める上司も最悪です。
こんな上司は部下から信頼されることはありませんし、社外からも信頼されなくなるでしょう。
部下を馬鹿にしながら注意する
自分より優れた部下を嫌う上司は、部下のミスや些細な失敗を、馬鹿にしながら指摘することがあります。
なかには部下の言葉尻をとらえて、上げ足を取りながら馬鹿にしてくる上司もいます。
例えば…
- 御大層なことを言っていたが、この程度のこともできないのか
- こんな些細な失敗は、新人でもしないぞ
- Aは苦手? Bもできないくせに何を言っているんだ?
…などといった具合です。
部下としてもミスをした負い目がある分、言い返すわけにもいかず、非常に大きなストレスを感じるものです。
たとえどんなに仕事ができる上司でも、馬鹿にしてくる人を信頼することはありません。
無駄な指示を繰り返す
誰でも上司の無駄な指示に振り回された経験はあるはず。
多少であればそれほど気にならない無駄な指示でも、度を超すと本当に邪魔くさいものです。
ぼくは中途で入社した会社で、非常に無駄な指示に振り回されたことがあります。
ことの顛末を先に言うと、目的が分かれば1日で終わる仕事を、適当に指示を出されたために、1か月を無駄にしてしまったのです。
しかも最後には、すべて最初からやり直したことがあります。
この時は本当にうんざりし、ほかの会社に転職しようかと本気で悩んだものです。
無駄な仕事の指示は、周りをうんざりさせ、結果として自分の信頼を失うものだと思ってください。
部下の誤りを指摘しない
部下が明らかに間違ったことをしているのに、指摘できない上司もいます。
今までで一番困ったのは、退職する部下が引き継ぎをきちんと行わないのに、指摘も指示もしない上司がいたことです。
退職する部下はかなり面倒なタイプだったので、関わることが嫌だったのかもしれません。
ですがこちらとしては、きちんと引継ぎをしてもらわないと、後々困ることになります。
何度も「引継ぎをきちんとするように指導してくれ」とお願いしたのですが、結局何もしてくれなくて…。
部下が退職した後、業務がめちゃくちゃになりました。
ここまでひどいケースは稀だとしても、部下の誤りはきちんと指摘・指導してほしいものです。
最後に
部下の信頼を失う上司の行動を紹介しました。
この記事で紹介した上司の行動は、すべてぼくが実際に経験したものです。
ほかにも…
- 何の話もせずに商品を社外へ持ち出す
- ミスの責任を部下に押し付ける
- 気分で部下を連れまわす
- 部下の話を理解しようとしない
- 自分以外は仕事ができないと思っている
…など、あげればきりがないほど、部下の信頼を失う上司は多いものです。
もし思い当たる節があるのなら、できるだけ早く改善することをお勧めします。
なぜなら部下は、表面上はいい顔をして自分の感情を隠しているからです。
気が付いたら誰からも相手にされなくなっていた…。
なんてことが起こってからでは、遅すぎますから。