仕事の結果は段取りで決まる

仕事の結果は段取りで決まる

仕事は「段取り八分、仕事二分」と言われるほど、段取りが大切だと言われています。

なぜなら、段取りができていない仕事は多くの「無駄」を生み出すからです。

しかも段取りの悪い方は、自分の評価を大きく下げてしまうだけではなく、周りに迷惑をかけることさえあるのです。

この記事では、段取りとは何か、段取りが悪いとどうなるのか、どうすれば段取りがうまくとれるのかについて紹介しています。

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段取りとは

段取りとは物事を行う順序や手順。また、その準備のことを言います。

そして仕事の段取りは、次の6つを考慮して行います。

  • 達成するべき目的・目標を明確にする
  • 大勢いる関係者の意向をくみ取る
  • 無駄な衝突が起こらないように配慮する
  • 無理・無駄をなくす
  • スケジュールを守る
  • 結果を出す

この6つは、仕事を進めるうえで欠かすことができない項目ばかりです。

つまり仕事の段取りとは、無駄・無理をなくしてスムーズに仕事を進めるために、欠かせないものなのです。

段取りが悪いとどうなるのか

では、仕事の段取りが悪いとどうなってしまうのでしょうか。

ぼくが「段取りの悪い人」と、一緒に仕事をしたときの体験を紹介します。

生産スケジュールを適当に作る

ぼくが一緒に仕事をした「段取りの悪い人」は、生産管理で部長を行っていました。

生産管理とは、その名の通り工場の生産を管理する人です。

仕事は納期に間に合うように生産スケジュールを組み、無駄・無理を減らして商品を作る段取りをとること。

ですが「段取りの悪い部長」は、スケジュールの作り方がすごく適当でした。

営業が受注し1案件の工程を確認し、ほかの案件との日程の重なりや、工場の負荷を考慮せずにスケジュールを作っていたのです。

工場のキャパを超えると混乱が始まる

それでも工業のキャパを超えない範囲であれば、適当なスケジュールでもなんとかなります。

ですが、工場のキャパを超えた時が大変です。

実際に工場のキャパを超えたときは、「こんなに多くの商品を一度に作ることはできない」と工場から生産管理にクレームが入りました。

20の案件を受けていたのに、工程が複雑な案件が入ったことで、18の商品を作れないと言われてしまったのです。

工場からクレームを受けた生産管理は大混乱。

「とにかく外注に出せ!」

という号令の下、片っ端から下請けに生産を依頼していきます。

ほとんどの案件が納期に間に合わなくなる

工場に生産を断られた18の案件は、すでに生産スケジュールを組み、納期回答をしています。

たとえ外注に出したとしても、商品の輸送などに時間がとられてしまい、どう考えても納期に間に合いません。

あろうことか18の案件のうち、13が納期遅れになってしまったのです。

一番ひどい納期遅れは、1か月半にもなりました。

段取りが悪いと多くの無駄が生まれる

この話で分かるように、段取りが悪いと多くの無駄が生まれます。

まずは外部に仕事出したことで発生する「費用」が無駄です。

次にみんなで仕事を受けてくれる先を探す「工数」も無駄です。

また多くの納期遅れが発生したことで「時間」も無駄にしています。

さらに言えば、工場がクレームを言う「手間」も無駄ですよね。

生産スケジュールを組む時に工場の負荷を確認していれば、これらの「無駄」は発生していません。

会社の信用も失いますし、何より多くの無駄を発生させた本人を、信頼することができなくなってしまいます。

段取りをうまくとる方法

では、段取りをうまくとるにはどうすればいいのでしょうか。

ここでは工場の生産計画を例に、段取りの取り方を紹介します。

1.目標・目的を明確にする

まず大切なのは、目標・目的を明確にすることです。

先ほどの生産管理で言えば、目的は納期に間に合わせること。

目標は納品日までに商品を作ることになります。

2.作業を明確にする

次に必要な作業を明確にします。

社内で必要な作業、外部に委託する作業も分けておきます。

3.作業時間を明確にする

一つ一つの作業にかかる時間を明確にしていきます。

わからなければ実際に作業をされる方に聞きましょう。

あるいは、過去の履歴から概算で作業時間を見積もることもできます。

4.スケジュールを作成する

作業と作業時間を明確にしたら、スケジュールを作成します。

最初は何も考えずに、作業を横に並べたスケジュールでOKです。

スケジュールに余裕を持たせたいのなら、作業時間を若干長めにしてみてください。

5.ほかの仕事との重なりを確認する

スケジュールを作成したら、ほかの仕事との重なり具合を確認します。

人によって仕事のキャパは決まっていますから、キャパを超えない範囲でスケジュールを組むようにしてください。

6.関係者の意向を聞き調整する

仕事にかかわる関係者に、作成したスケジュールで問題がないか確認を取ります。

もし無理がある場合は、スケジュールを調整して下さい。

万が一期待される納期に間に合わない場合は、どうすれば間に合うのか、最悪どこまでに納品すればいいのかを確認します。

そしてまた関係者と打ち合わせを行い、可能な限り「無駄・無理」のないスケジュールを作ってください。

7.スケジュールを動かす

スケジュールが完成したら、実際に動かします。

もし途中でイレギュラーな事態が発生したら、早めに上司や関係者に報告し、対応を検討します。

ギリギリまで報告を伸ばしてしまうと、最悪な事態に陥る可能性が出てきますから、できるだけ早く報告をするようにしてください。

8.結果を確認する

最後に結果を確認し、スケジュールの良かったところ、悪かったところ、改善するべきところを洗い出します。

洗い出した内容は必ず検証し、次のスケジュールに生かしてください。

最後に

段取りが悪い仕事は間違いなく失敗します。

個人で対応できる範囲の失敗なら「自分の責任」で終わるかもしれません。

ですが、一人の仕事の段取りができない人は、いつか周りに迷惑をかけてしまうのです。

仕事は「段取り八分、仕事二分」と言われるほど、段取りが重要です。

「段取りなんて面倒くさい」などと思わずに、しっかりと段取りがとれるようになってください。

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