確認を怠ったことで個人情報が流出!?お客様から受けた大クレーム

確認を怠ったことで個人情報が流出!?お客様から受けた大クレーム

旅行会社で働いていた時に大失敗をしてしまいました。

今思い出しても胸がドキドキしてしまうほど、該当のお客様や当時の上司には本当に申し訳ないことをしたと思っています。

私は忙しさを理由に確認を怠ったことで、お客様の大事な個人情報を漏らしてしまったのです。

 

今から10年以上前のことですが、当時私は旅行会社に勤務しており、インターネットの部署に就いていました。

そこでは、店頭ではなく電話やメール、ホームページの申し込みフォームから旅行の申し込みや変更を受け付けていました。

全国的にも有名な大手の旅行会社でしたが、ネット部門に勤務するスタッフの人数は少なく、1日に対応できる需要と供給のバランスが取れていないほど、一人当たりの仕事量は多かったように思います。

 

そこの部署で1年程働いた頃、新規や変更の受付担当から外れ、最終日程表を送る専属の担当を任されました。

最終日程表とは、特に海外旅行や飛行機を使う国内旅行にあるもので、お客様が利用する飛行機の時間や宿泊するホテル、日中の予定などのスケジュールが全て記載されたものになります。

その他にも、スーツケースやバッグに付けるタグや、お土産のカタログ、現地のガイドブックなども含まれています。

私はその最終日程表が、お客様が申し込んだ内容と相違がないか、オプショナルツアーの漏れがないか等をチェックして、お客様宛に宅配便をセットする日々を送っていました。

 

最終日程表は、お客様が旅行に出発する5日から10日前には発送するようにしていました。

しかし、ゴールデンウイークや夏休み、冬休みといった繁忙期になると1日に送る最終日程表の量が床を埋め尽くすほどで、正直キャパを超えていたのかもしれません。

そんな時に事件は起きてしまいました。

最終日程表にはお客様の住所、氏名、旅行先や日程、旅行の代金が記載された請求書を同封するのですが、どれを誰に入れたのか分からなくなってしまったのです。

しかも全て封をした後にです。

でも、「順番通りに入れたよな。何か順番がずれたような気がするけど、大丈夫だよね。」と、自分に言い聞かせてしまい、再度封を開けて確認することをしませんでした。

仕事量が多く、いちいち全ての封を開けてチェックする作業を億劫に感じたからです。

 

そして、その2~3日後にお客様から大クレームを受けることになります。

私は「大丈夫だよね」と自分に言い聞かせたときに、請求書を入れ間違えていたのです。

最終日程表を受け取った一人のお客様が、封入されていた請求書が自分のものではないことに気付き、会社の本社へ苦情の電話を入れてきました。

そのお客様は、「自分のものが入っていないということは、他の誰か知らない人に自分の情報が漏れてしまっているということですよね。大手の会社として個人情報漏洩をどのように責任取るつもりですか?」と、とてもお怒りでした。

私は上司からその報告を受けた時に、顔面の血の気が引いていき、めまいがするのを感じました。

 

頭の中が真っ白になり、しばらく仕事が手に付きませんでした。

上司にはただただ謝るばかり。

お客様謝りたいと話したのですが、「私からはコンタクトを取るな」と、指示をされました。

 

その後上司から、さらに上の役職の方と一緒にこれからお客様のところへお詫びに行くと言われました。

私はお客様に直接謝罪することもできず、ひたすら上司へお詫びをするしかありませんでした。

結果的にお客様は許してくれたそうですが、自分だけではなく上司の評価まで下げてしまったのではないかと今でも胸が痛みます。”

 

10年以上前のことですが、個人情報はその頃から既に問題視されていました。

忙しさにかまけて日々のチェックを怠った私に全て責任があります。

それ以降は、封を閉じる前に他の人にも中身を確認してもらい、ダブルチェックをしてから発送をするようになりました。

たかが確認と甘く考えると痛い目にあいます。

この失敗を通じて、確認がどれほど大切なことなのか、痛いほど理解しました。

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