レジの仕事は、はたから見ているとすごく簡単に見えますよね。
お客様が持ってきた商品のバーコードをスキャンして、合計金額を伝える。
そしてお金を受け取ってお釣りを渡すだけ。
ですが最近は、レジ業務がどんどん複雑化して難しくなっているんです。
レジの仕事内容
ということで、まずはレジの仕事内容を紹介します。
レジ打ち
まずレジの基本は「レジ打ち」
これはお客様が持ってきた標品のバーコードをスキャンするだけ。
ほかにも、レジに登録されているボタンで対応したり、商品とは別で作られているバーコードリストからスキャンすることもあります。
参考までにレジを打つ人のことを「キャッシャー」といいます。
会計(支払いとお釣り)
レジ打ちが終わったら合計金額を伝え、お金を払ってもらいます。
お金の支払い方法は…
- 現金
- カード
- 商品券
- 金券
- バーコード決済
…など、種類が結構多い。
また最近は割引券なども増えているので、「紙の割引券」や「スマホの割引券」も登録しないといけません。
袋詰め
会計が終わったらお客様が購入した商品を袋に詰めます。
お店によって袋詰めは、お客様に行っていただくこともあります。
参考までに袋詰めを専門で行う人を「サッカー」といいます。
領収書などの発行
お客様から要望があれば、領収書を発行します。
ほかにもポイントがたまったときに渡す「割引券」
お買い得品をお知らせする「チラシ」などを渡すことも。
接客応対
お客様の問い合わせに対応することもあります。
また会計後にポイントカードの勧誘を行ったり、お買い得商品をお勧めすることも。
さらにポイントカードの申し込み書の記入を手伝うこともあります。
レジ周りの商品整理と補充など
手が空いた時間を利用して、レジ周りの商品整理を行ったり、商品の補充を行います。
ほかにも、買い物袋や釣り銭の補充。
領収書へ店舗印を押したり、値引き品への値付けを行ったりすることもあります。
レジが難しく感じる理由
レジが難しく感じるのは、想像以上に仕事が多いからです。
とくに初めてレジを打つ方が戸惑うのは、スキャン方法の種類が多いことと、値引きや支払いの種類が多いことです。
例えば商品をスキャンするだけでも…
- 商品についているバーコード
- 別でまとめられたバーコード表
- レジのボタンを使った入力
…と、3種類もあります。
つまり、特定の商品の入力方法は、別で覚えないといけないわけです。
びっくりするほど多い支払いと値引き方法
さらにレジを混乱させるのは、支払いと値引きの方法が多いこと。
先ほども少し書きましたが、支払いの方法だけでも…
- 現金
- カード
- 商品券
- 金券
- バーコード決済
…と、5種類もあります。
しかも5種類ともレジ入力の方法が違うのです。
そして値引きの方法も、紙の値引き券とスマホの値引き券の2種類があります。
この2つがごちゃごちゃと組み合わさって支払いを行うわけですから、とにかくレジが複雑になりがち。
もっと言えば、ポイントカードもあるので、さらに処理が増えるわけです。
お金を間違えちゃいけないプレッシャー
レジで釣り銭を間違えると、とんでもないことになります。
ぼくはホームセンターの店長経験がありますが、釣り銭の不足はかなりの大ごとでした。
それこそ1円ずれただけで原因が特定できるまで調べるほど。
千円単位で釣り銭が狂うと、原因が特定できるまで帰宅できなくなるのです。
なのでレジを打つ人は常に、釣り銭を間違えちゃいけないというプレッシャーが付きまといます。
間違えると…始末書を取るお店もありますから。
遅いとお客様に怒られる
レジで厄介なのは、ゆっくり確実に作業をすることができないところ。
なぜならレジを打つのが遅いと、お客様からクレームが入るからです。
一度「遅い!」と怒られると、お客様の目が気になって焦るようになります。
すると釣銭の間違いも増え、店長からも怒られるという悪循環が始まるわけです。
釣銭のプレッシャーとお客様からのプレッシャー。
これだけでも、レジって難しそうだなと思いませんか?
はたから見るよりは難しい
はっきり言って、人がやっているのをはたから見るよりも、実際にやってみるとその難しさに驚きます。
何しろ年々カードや決済方法が増えていますからね。
対応するレジの人も大変なんです。
といっても、一度覚えてしまえば何てことはありません。
どんな仕事もそうですが、覚えるまでが一番大変なんです。
ただ、はたから見ると簡単そうに見えますが、実際にやってみると思っている以上に難しいものです。
レジのミスを減らすポイント
レジのミスをへらすポイントは1つだけ。
常に緊張感をもって丁寧に作業をすることです。
店長として何十人ものパートやアルバイト、社員を見てきましたが、レジを間違える人はたいてい決まっています。
はっきり言えば、間違える人は何度でも間違えますし、間違えない人は全然間違えないものです。
その差は何なのかというと、常に緊張感を持っているかどうか。
なぜならレジを間違えるのは、仕事に慣れてきたときがほとんどだからです。
「仕事に慣れてきた」と思って緊張の糸が緩めば、たいていの人はがっつりと間違えます。
つまりミスを減らすには、常に緊張感を持つことが大切なのです。
最後に
今回は以上です。
レジ業務は、はたから見るよりもずっと複雑で、奥の深い仕事です。
なので難しいと感じる人がいても、仕方がないのかもしれません。
ただ…今後のことを考えると、レジを覚えるよりほかの仕事を覚えたほうがいい。
なぜならセルフレジや無人レジがすごい速さで開発されているからです。
このままいくと近い将来、レジ業務は完全に無人化されるかもしれません。