同じ部署で似たような仕事をしているのに、なぜか残業の多い人っていますよね。
ぼくの職場にも、何が忙しいのかわからないけど、毎日残業をしている。
週末は欠かさず休日出勤をしている人がいました。
同じ部署なのにどうして残業時間に差が出るのか、ずっと不思議だったのです。
ですが本人に話を聞いても「忙しい」の一点張り。
なんで同じ部署のあの人は、ほかの人と比べて残業が多いでしょうか。
残業が多い人の13の特徴
ぼくは今までに4回転職していますが、残業の多い人を観察すると似た特徴があることに気が付きました。
ここでは、実際に残業している人を観察した結果と、様々な人から聞いた話をもとに、残業が多い人の特徴を紹介します。
仕事が集中している
本当はあってはならないことですが、仕事ができる人には、仕事が集中しがちです。
その結果手が回らなくなり、残業が増えていきます。
会社ができる人を頼りがちだと起こる現象ですね。
その人がどんなに効率よく仕事をこなしても、次から次へと頼まれることで、仕事が全然減りません。
むしろ効率よくこなしてくれるから、永遠に仕事が降ってきます。
特定の人に仕事を集中させないように、会社が配慮しないとどうにもならない問題です。
机の上が汚い
ぼくは仕事を効率よく進める前提として、整理整頓は必須だと考えています。
なぜなら机の上などが乱れていると、モノを探す時間(無駄な時間)がかかるからです。
1回の探しモノに5分かかったとすれば、1日に何分探し物に使うことになるのか…。
「塵も積もれば山となる」
探し物に時間を使うくらいなら、休憩したほうがまだいい。
汚い机の上は、残業を慢性化させる原因にもなります。
段取りや時間の配分が苦手
段取りや時間配分が苦手な方は、仕事がスムーズに終わらず残業が増えてしまいがちです。
過去に1度だけ、どうしようもないほど段取りが下手な部下を持ったことがあります。
この方は段取りの取り方を教えても理解できず、こちらで段取りをつけてもその通りに進められない、なかなか困った方でした。
当然残業も多く、どう教えたものか悩んだことを覚えています。
段取りや時間の配分が苦手だと、残業が増える原因になりやすいのです。
休憩を取ろうとしない
仕事がスムーズに進められないと、終わらせるために休憩時間も仕事をするようになります。
ですが休憩を取らずに仕事を続けると疲れがたまってしまい、どんどん効率が落ちていくもの。
効率が落ちれば仕事が増える原因となり、当然残業も増えていきます。
仕事を早く終わらせるには、適度に休むことも大切なポイント。
終わらないからと焦って休憩なしで働けば、早く終わるどころか逆に残業が増えてしまいます。
優先順位を考えていない
優先順位を考えずに仕事を進めると、目の前に降ってくる仕事に追われてしまいがち。
例えば…
- メールにすぐ返信する
- 雑用を一生懸命やってしまう
…などですね。
目の前にある短時間で終わる仕事だけを見てしまうと、時間のかかる仕事がおろそかになりがち。
その結果。
定時後に時間のかかる仕事を進めることになり、残業がどんどん増えていきます。
ミスややり直しが多い
ミスややり直しが多いと、無駄に時間を消費することになります。
例えば商品の「梱包」
箱の中に入れるものを間違えてしまえば、一度梱包を開いてから、もう一度閉じないといけません。
つまり3倍の時間がかかってしまうのです。
ミスややり直しが多い方は、無駄に時間を消費することになります。
そして無駄に消費した時間の分、残業で対応せざるを得なくなるのです。
頼まれたら断れない
「NOと言えない日本人」と言われるほど、仕事を断ることができない人って大勢います。
ですがキャパを超えた仕事は断らないと、自分の首を絞めるだけ。
よほど無茶な会社でない限り、キャパを超えてまで働かせようとはしないものです。
まぁなかには「いくらでも残業してもいいから終わらせろ!」という上司もいますが…。
仕事を断らずにすべて引き受けてしまえば、残業が増えて当たり前です。
仕事を一人で抱え込んでしまう
仕事を一人で抱え込むと、周りが手伝うこともできず、どんどん残業が増えていきます。
昔の同僚にこのタイプの人がいました。
この方は残業をしながら「忙しくていやだ」というのですが、「手伝おうか?」といっても手伝わせてくれません。
すべての仕事を一人で抱え込み、一切ほかに回そうとはしないのです。
当然残業もめちゃくちゃ多くて、毎月のように問題になっていました。
仕事を一人で抱え込めば、残業が増えても仕方がないのです。
生活費を稼ぐため
初めて知ったときは驚きましたが、生活費を稼ぐために残業している方もいるんです。
少ない仕事をわざとゆっくり進めて残業をする。
上司の目があるときは必死に働き、そうじゃないときに手を抜いて、意地でも会社に残ろうとします。
根本的な原因は、給与と生活水準が合っていないこと。
生活費を稼ぐために残業をする方は、何を言っても無駄です。
残業しないと生活が成り立たないわけですから、意地でも残業しようとします。
家に帰りたくないと思っている
記事の冒頭で紹介した、残業や休日出勤の多い方がこれ、「家に帰りたくない」「一人でいたくない」タイプでした。
「家に帰りたくない人」は、家族とうまくいっていないことが多い。
「一人でいたくない人」は、単身赴任や独身が多いんです。
つまり家に居場所がなかったり、一人でいることが寂しかったりするんですよね。
なので会社に居場所を求めて、無駄な残業や休日出勤を繰り返します。
仕事中毒(ワーカホリック)
一人で仕事を抱え込むタイプに意外と多いのが仕事中毒です。
仕事中毒は、「私は働かなければならない」と思い込んでいて、私生活を犠牲にしてまで働こうとします。
昭和にあった「企業戦士」のように、男は家庭を犠牲にしてでも働かなければいけない、というような風潮もありました。
あるいは自ら進んで行うサービス残業も、似たようなものです。
本人が「働かなければならない」と思っているため、仕事がある限り働こうとします。
ちなみに、休日でも仕事のことを考えるようなら、仕事中毒の疑いありです。
残業を前提として仕事を考えている
残業を頻繁にする方にありがちなのが、「残業を前提として」仕事を組み立てること。
残業を前提としていますから、当然毎日残業が発生します。
「アホなの?」と、言いたくなりますが、残業を前提として仕事を組み立てる方は驚くほど多い。
例えば昼間はお客様のところを回り、残業時間で事務処理を行う、などです。
このタイプは「残業して当たり前」だと思っていますから、意識を改善しないと残業がなくなりません。
しかも意識改革がめちゃくちゃ面倒くさいのも、このタイプです。
「残業=評価される」と思っている
長時間労働が問題になってもまだ、残業が評価されると思っている方がいます。
とくに自分がひたすら残業をしてきた世代は、「残業=頑張っている」の考え方が抜けないようです。
上司にこのタイプがいると、評価されるためにはどうしても残業せざるを得なくなります。
本来はおかしな話ですが、実際にいるから困ってしまいます。
残業させないための対策
では残業をさせないために何をすればいいのか、対策をいくつか紹介します。
ちなみにポイントは、部下と本人の残業時間で上司を評価することです。
部下と本人の残業時間で上司を評価する
残業を減らすには、上司の評価制度の中に「残業」を入れなることです。
なぜなら残業を指示するのも、容認するのも「上司」だから。
上司が残業削減に本気にならない限り、いつまでたっても残業はなくなりません。
そして、残業による評価の割合を大きくすることも大切。
結果が出れば残業によるマイナスは大したことがない、では意味がありません。
結果が出ても残業が多ければ±0くらいにしてください。
一言でいえば、上司に残業時間に対する危機感を持たせることです。
残業を容認しない姿勢が大切
上司が本気で残業と向き合えば、自然と容認しない姿勢が生まれます。
残業している部下をチェックするようになりますし、声をかけるようにもなるでしょう。
なぜなら残業が増えるのは、上司が残業を容認していることが原因だからです。
残業を容認しない姿勢をみせれば、少しずつ残業は減っていきます。
残業を事前申請制にする
といっても、何の仕組みもなく残業を減らすことはできません。
なので仕組みとして、残業を事前申請制にします。
例えば当日の残業申請は、16時までに提出すること。
そして上司の許可がない残業は一切認めないようにします。
この仕組みをきちんと行えば、残業している部下に注意することができます。
また事前に時間を書かせることで、部下も時間管理を意識するようになるでしょう。
作業日報を書かせる
もし部下がどんな仕事にどの程度時間をかけているのかわからなければ、日報を書かせましょう。
日報にはその日に行った作業とかかった時間を記入させます。
ポイントは、作業ごとの時間を比べること。
比べることで、作業時間が無駄に長いなどの矛盾を見つけることができます。
矛盾が見つかれば、指導方法を変えることで残業を減らすこともできるでしょう。
生活残業を見つけやすくなるのも、作業日報の利点です。
仕組みを作ったら徹底させる
残業の事前申請や日報の作成などの仕組みを作ったら、意地でも徹底させることが大切。
どこかで手を抜いたり、管理が甘くなれば仕組みが形骸化してしまいます。
形骸化してしまえばただ書くだけになってしまい、残業削減の効果が得られなくなります。
ちなみに上司に責任を持たせるのは、仕組みを形骸化させないためにも大切なポイントです。
自分の評価に大きな影響を及ぼすとなれば、便利な仕組みを形骸化させたいとは思わないはずですから。
指導は頭ごなしではなく対話する
ちなみに部下に残業の指導をするときは、頭ごなしに注意してはいけません。
部下も理由があって残業をしていますから。
大切なのはなぜ残業が必要なのか、どうすれば残業が減らせるのかを、相談していくことです。
- 頭ごなしに注意する⇒反発してどうにもならなくなる
- 相談する⇒協力するしかなくなる
とくに生活残業をしている方は、頭ごなしに注意すると強烈な反発を起こします。
なので相手の立場に立って、どうすれば残業が減るのかを相談することが大切です。
最後に
今回は以上です。
慢性的に残業をする方には、似たような特徴があります。
決して残業をしたいわけではなく、何かしらの事情があって残業をしているのです。
なので、頭ごなしに「残業を減らせ!」と言っても、何も変わりません。
慢性的な残業をなくすには、上司が残業削減に本気で取り組み、それぞれの事情を解決する必要があります。
「なぜ残業が必要なのか」に目を向けられれば、残業削減はそれほど難しくないはずです。