40代の転職は厳しいといわれていますが、間違いじゃありません。
はっきり言いますが相当厳しいです。
というのも私は43歳で実際に転職しています。
そしてハローワークの職員から「40代の転職は厳しい」と断言されています。
毎日企業や求職者と接し、そして求人を紹介している。
ある意味プロであるハローワークの職員が、40代の転職は厳しいと断言しているわけです。
そして実際にその厳しさを、身をもって体験しています。
どこかのサイトがあおるように「戦略があれば成功できる」わけではないのです。
参考記事
・コロナ禍で解雇された40代男性 転職目指し73社に応募するも、全敗
・40代「転職は最後のチャンス?」コロナ禍の転職で後悔する人、しない人
そもそも求人がないという現実
40代の転職で一番きつい現実は求人が少ないこと。
私はハローワーク経由で転職しましたが、40代を対象とした求人はほぼありませんでした
といっても、年齢で求職者を絞ることは禁止されていますので、表面上の求人はあります。
ですが問い合わせてみると、40代というだけで断られてしまうのです。
つまり、応募できる求人がそもそもない。
かろうじて応募できる求人に書類を送ってもほぼ不採用。
しかも2、3日で回答すると求人票に書いてあるのに、2、3週間返答が来ないこともざらにあります。
これが、40代転職の現実です。
転職エージェントに相談すれば求人はある
とはいえ転職エージェントに相談すれば求人はあります。
様々な企業で、早期退職者の再就職を斡旋している転職エージェントもあるくらいですから。
ただ「求人がある」というだけで、「よい求人がある」わけではありません。
転職エージェントも万能ではありませんから、悪い求人が混ざっているケースもあります。
余談として、早期退職者で会社の再就職支援を利用した友人の話を少ししますね。
余談:ギャップで精神を病んで退職
45歳の時。
地元で大手と呼ばれる企業から、年商3憶の零細企業に転職した友人は、2か月で退職しました。
というのも仕事の進め方の違いに戸惑い、どうしてもなじむことができなかったのです。
大手企業では、従業員ごとに仕事の範囲が決められていて、それ以外の仕事をすることがほとんどありません。
ですが中小零細企業では、ほぼすべての業務を行わないといけないケースがあります。
しかも自主的に行動しないと、あっという間に周りから浮いてしまう。
邪魔者として見られることもあるのです。
この環境の差にどうしてもなじめず、最後には出荷した商品を見て「隠された!いやがらせだ!」と言い出すほど病んでしまいました。
その結果、2か月での退職になったのです。
必ずしも良い求人があるわけじゃない
別に転職エージェントが悪い、と言いたいわけではありません。
転職エージェントは万能ではないということ。
求人があるからといっても、必ずしも自分に合っているとは限らない、ということです。
冷静になって考えてみてください。
ハローワークに求人がないのに、なぜ転職エージェントに求人があるのでしょうか?
それだけ早く人が欲しいからですよね。
ではなぜ、早く人が欲しいと思うのでしょう。
それは何かしらの理由で人手が不足しているからです。
もちろん、業務拡大などの理由で優秀な人材を求める求人もあります。
ただ……。
人手不足を補う急ぎの求人と、優秀な人を求める求人。
どちらが出やすいと思いますか?
つまりそういうことです。
頻繁に出回る求人は、何かしらの理由で辞めた人の不足を補うためのもの。
人が辞めるということは……。
転職エージェントといえど、良い求人だけ入手できるわけではない、ということです
これからはさらに厳しくなる
40代の転職は、これからさらに厳しくなります。
と、いうのも企業が40歳以上を対象とした早期退職や、リストラを進めているからです。
さらにコロナ禍で従業員を維持できなくなった企業が、給与カットや早期退職の打診を始めているというニュースも流れています。
つまり。
40代以上の求職者が転職市場にあふれてくる、ということです。
しかも。
企業は40代以上のリストラを行っていますから、40歳以上を対象とした求人は減少傾向が続くでしょう。
ということは、1つの求人に対する倍率が高くなる、ということです。
さらに、良い求人がなかなかでないことを考えると。
40代の転職は相当厳しいと考えざるを得ません。
これが誰も言おうとしない、40代転職の現状です。