仕事から逃げたいのは甘えじゃありません。
つらいことや嫌なことから逃げるのは、当たり前のこと。
つまり仕事から逃げるのは、身を守るための手段です。
それに働いていれば「逃げたいな」と思うことが頻繁にあります。
おそらくほとんどの人が一度は、「仕事から逃げたい」と思っているはずです。
とはいえ実際に逃げるとなると、
- 逃げるなんて無責任だ
- この程度のこともできないのか
と、思われるかもしれなくて、なかなか踏み切れませんよね。
そこでこの記事では、甘えかどうか判断する基準と対処法を紹介します。
仕事から逃げたいのは甘えじゃない
仕事から逃げたいのは甘えじゃない!
その理由は3つ。
- つらい仕事を我慢する必要はない
- つらい気持ちはあなたにしかわからない
- 会社は責任を取ってくれない
ひとつずつ説明しますね。
つらい仕事を我慢して続ける必要はない
心からつらいと感じる仕事を、我慢して続ける必要はありません。
なぜなら我慢し続けると、いつか心と体が病気になってしまうからです。
私はつらい仕事に耐えられず、3か月で退職したことがあります。
たった3か月ですが、「交通事故を起こせば…」「いっそのこと病気になれば…」などと毎日考えるほど追い込まれました。
もし我慢して続けていたら…。
本当につらい仕事を我慢して続けてはいけません。
仕事をから逃げたいのと思うのは甘えではなく、身を守るための手段です。
あなたの気持ちはあなたにしかわからない
あなたがどんなにつらいと思っても、その気持ちはあなたにしかわかりません。
「逃げたいほどつらい」
そう思っても、誰も助けてくれません。
だからこそ、逃げたいと思うなら逃げていい。
「逃げるのは甘えだ」と思って耐えると、もっとつらい思いをすることになります。
会社は責任を取ってくれない
我慢して仕事をつづけた結果病気になったとしても、会社は責任を取ってくれません。
仕事が原因で病気になれば、一時金などは支払ってもらえます。
ですがそれだけです。
仮に働けなくなったとしても、会社が一生養ってくれることはありません。
つまり、会社は責任を取ってくれないのです。
だからこそ、仕事から逃げるのは甘えではないんです。
「仕事から逃げる=即退職」は考えが甘い
仕事から逃げるのは甘えではありません。
ですが仕事から逃げる=すぐに退職は、考えが甘い……というか浅はかです。
次の仕事が見つかる保証はない
まず、次の仕事が見つかる保証がありません。
「今の仕事がつらいから、一回逃げて他の仕事を頑張ろう」
という気持ちはわかります。
わかりますが、絶対に次の仕事が見つかるとは言い切れませんよね。
勢いでやめると転職で失敗する
むしろ勢いだけで辞めると再就職先を見つけるのが難しくなります。
仕事が見つからないと気持ちが焦ってしまい、妥協してやりたくもない仕事に就いてしまうものです。
すると今と同じように「仕事がつらい」と感じ、また辞めることになります。
つまり勢いだけで仕事を辞めると、転職で失敗します。
しかも一度失敗すると、元に戻すのはすごく難しいのです。
仕事から逃げるべきか判断する方法
「仕事から逃げる=退職」と考える前に、まずは本当に逃げる必要があるのかを考えます。
やり方は簡単。
- 体調を確認する
- 逃げたい理由を書き出す
- 解決する方法を書き出す
この順番で考えていきましょう。
体調を確認する
まず心配なのはあなたの体調です。
つらい仕事を我慢して続けていると、必ず体調が悪くなります。
例えば……
- 体重の増減が激しい
- 頻繁に頭痛、吐き気、めまいなどがする
- 涙が出るくらい仕事がいやだ
- わけもなく涙が出ることがある
- 些細なことでイライラするようになった
- 体がだるい、疲れが取れない
- なかなか寝付けない、夜中に目が覚める
- 「まだ大丈夫」だと言い聞かせている
……などです。
これらの症状が出ているのに我慢して仕事を続けると、本当に病気になります。
気が付いたら大変なことになっていた。
なんてことがないように、自分の身を第一に考えて行動してください。
逃げたい理由を書き出す
体調に問題がなければ、仕事から逃げたい理由を考えます。
そして紙に書き出してください。
頭の中だけで考えていると、些細なことも大問題に感じてしまうもの。
紙に書きだすことで、問題を可視化することができます。
少し面倒臭いかもしれません。
ですが問題を解決するためにも、逃げたい理由をすべて書き出しましょう。
解決する方法を書き出す
逃げたい理由を紙に書きだしたら、次はどうすれば解決できるのかを考えます。
例えば……
- 苦手な人がいる⇒仕事上だけの付き合いだと割り切る
- 仕事量が多い⇒できない仕事は断る
- 残業が多い⇒優先順位をつける
- ハラスメントがある⇒上司や人事部に相談する
……などです。
問題がはっきりすれば解決策を考えることができます。
解決策が見つかれば、仕事から逃げる必要もなくなりますよね。
どうにもならないなら逃げる
ここまで考えてもどうにもならないのなら、さっさと仕事から逃げましょう。
仕事からすぐに逃げるべきケースは……
- 体調に悪いサインが出ている
- ハラスメントを解決できない
- 逃げたい理由を解決する手段がない
……の3つです。
解決できない仕事を続けても、ただただつらいだけです。
どうにもならないのであれば、サッサと仕事から逃げましょう。
仕事から逃げる方法
ではどうやって仕事から逃げるのか。
その方法を紹介します。
異動を相談する
まずは部署の異動を相談します。
上司、あるいは人事部に原因を伝え、別の部署への異動をお願いしてください。
部署が変われば仕事内容も、一緒に働く人も環境も変わります。
環境が大きく変われば、逃げたい原因を一気に解消できるかもしれません。
休職を相談する
異動が難しければ、休職を相談してください。
仕事が原因で働くことができないのであれば、傷病や労災の手当てが支給されます。
会社によっては給与を減額して支払ってくれるかもしれません。
(手当や給与はケースバイケースなので、人事などに確認してください)
休職期間が終わるのに合わせて、転職することもできます。
なによりしばらく仕事を休めます!
「仕事から逃げたい」と思うほど追い詰められているのなら、休業して休むのもありです。
転職活動を始めてみる
在職中に転職活動を始めてもいいですね。
書類選考や面接で手ごたえがあれば、「いつでも仕事を辞められる」という安心感につながります。
安心感があれば、多少つらくても耐えられるものです。
本当にいい仕事があれば、そのまま転職してもいい。
視野を広げる意味でも、転職活動を始めるのは良い選択です。
思い切って仕事を辞める
仕事に行けないほどつらく、逃げたいと思うのなら思い切ってやめてもいい。
次の仕事を探すのがきつくなります。
ですがつらい仕事を辞めると、精神的に楽になります。
実際私は本当につらい仕事を辞めた時、まるで心の靄が晴れていくような、清々しい気持ちになりました。
そのくらいすっきりします。
なので仕事に行けないほどつらく、逃げたいと思うのなら思い切ってやめるのもありです。
仕事から逃げずに対処する方法
「仕事から逃げる=退職」は、いろいろと苦労します。
特に年齢が35歳を超えているなら、逃げずに続けることを考えるべきです。
そのために、仕事から逃げずに対処する方法を紹介します。
周りに相談する
まず、周りにいる信頼できる人たちに相談しましょう。
相談相手は家族でも上司でも友人でも構いません。
あなたが信頼している人なら、だれでもOKです。
人に話すことで気持ちが楽になることはあります。
理解されたことで安心感を得ることもできるでしょう。
ただ相談する相手は慎重に選んで下さい。
上司に仕事の悩みを相談したら、いつの間にか退職することになっていた、なんて話もありますから。
有休を使ってリフレッシュする
ストレスが溜まってきたら、有休を使ってリフレッシュしましょう。
仕事ばかりしていると、どうしてもストレスが溜まります。
ストレスがたまると仕事が苦痛になり、いつしか「逃げたい」と思うようになるものです。
なので、有休を使ってリフレッシュするのは、とても有効な手段です。
土日祝日を絡めて使い、プチ連休を楽しんでもいいですよね。
プライベートを充実させる
プライベートを充実させるのも効果的です。
例えば……
- 自分にご褒美にあげる
- レジャーや旅行などの趣味を楽しむ
- 恋人や友人と遊びに行く
- ペットを飼う
……などです。
プライベートが充実すると、多少つらいことでも耐えられるようになります。
ストレスの発散も容易になるでしょう。
無理な仕事は断る
無理な仕事は断ることも大切です。
仕事を断る術を覚えると、つらい仕事を避けることができます。
仕事を断るコツは次の4つ。
- できないことを詫びる
- できない明確な理由を伝える
- いつからならできるかを伝える
- 代替え案を提示する
とくに代替え案を提示するのがポイント。
例えば「Aがあるので今はできませんが、納期を10日伸ばしてもらえればできます」とかです。
そして必ず「期待に沿えず申し訳ない」と、お詫びしてください。
一言詫びるだけで、物事が円満に進むようになります。
無理な仕事が断れるようになると、楽な気持ちで働けるようになりますよ。
まとめ
まとめます。
- 仕事から逃げるのは甘えじゃない
- 「仕事から逃げる=即転職」は考えが甘い
- 仕事から逃げるべきか判断する方法
- 仕事から逃げたいときの対処法
- 仕事から逃げずに対処する方法
- 無理な仕事は断る
仕事から逃げるのは甘えではありません。
身を守るための手段です。
ですが「仕事から逃げる=退職」だと安易に考え行動すれば、かなりの確率で失敗します。
次の仕事が見つかる保証が、どこにもないからです。
仕事から逃げるのは甘えじゃありません。
ですが「退職」という行動に移す前に、本当にそうする必要があるのか、よく考えてください。