接客業で働いている方や、お客様相手の商売をされいない方でも聞いたことがある言葉ではないでしょうか?
お店に行って「あなたは特別な存在です。」と言われているかのように丁寧に接してもらうと、すごく気分が良くなりますよね。つい、買う予定のなかったものまで買ってしまったり。
そんな接客でのトラブルがニュースになっていました。
2015年6月8日
滋賀県警守山署によると、関口容疑者は同日午前1時半ごろ、守山市内のファストフード店で「注文したものが足らない」などと文句を言い、対応した店員に「殴らせろ」などと要求したが、一緒にいた知人が制止した。
店を出た関口容疑者は「店員の帽子のつばが顔に当たった」と店に電話し、店長と店員を知人のアパートに謝罪に来させた。
知人は「土下座をして怒りを静めた方がよい」などと伝え、店員が土下座をしている間に関口容疑者が足で蹴った。
お客様は神様です!って言うけどね。
「お役様は神様です!」
それはあくまでも心構えの話で、神様のように扱えと言う意味ではありません。
店は提供した商品またはサービスに対して対価をいただきます。
客は購入した商品やサービスに対して対価を支払います。
そういった意味では店員も客も対等!
ですが客の立場になった時、「お客様は神様です!」を盾にとても大きな勘違いが生まれるようです。
「商品を購入するんだから、もっとサービスしてもらわないとおかしい。」
「来店したんだから大切に扱われて当然だ。」
そういった思いがどこかにあるから、店員に対して横柄になったり、ちょっとしたことで乱暴な口をきいたりする人がいるんではないでしょうか。
はっきり言いますが「お客様は神様」じゃない!
同じ人間です。理不尽な要求は拒否しても何の問題もありません。
支払う側が強いのも事実
とは言いながら、実際には支払う側が強いのも事実。
相手の要求に応えないと仕事がなくなってしまうかもしれない。
断ればほかの人や会社し迷惑がかかるかもしれない。そんな恐怖感もあります。
実際私の会社でも
「仕事を出す側が強い」そう遠回しに言ってますよね?
と言いたくなることが山のようにあります。
例えば、完全週休二日制の会社なのに、取引先から
「製品の納品日を3日早くしてほしいから調整してくれ。まさか土日休んだりしてないよな?」
そう言われることがあります。
もちろん休日出勤で対応することもありますが、それは今までの関係から好意で行うことであって、取引先に強要される事ではありません。
この上から目線の言葉は「こっちは客なんだから言うこと聞けよ!」と言われているようで本当に腹立たしい。
「休みですから休みますよ」と思わず言ってしまったこともあるくらい腹が立ちます。
腹が立つんですが、きれいごとだけでは成り立たないのもまた現実。残念ですが。
土下座の強要は犯罪
土下座の強要は強要罪になります。
休日出勤の強要は独占禁止法の優先的地位乱用になるようです。
さっきも書きましたが、きれいごとだけでは成り立たないのが現実。
今後の関係を考えたら「休日出勤で対応するかー。」となります。間違いなく。
土下座については強要した側が逮捕されていることを考えれば、間違っていることは明白です。
「客」だから何をしてもいいわけではありません。
また、当たり前のことですが、店員も場所が変わればあなたの客になる可能性があります。
それに店員にも家族がいますし友達もいます。
あなたが横柄な接し方をすれば、店員の友人知人に広まる可能性があることも考えるべきでしょう。
ひょっとしたら店員の家族は、あなたの家族の知人かもしれませんし、友達かもしれません。
子供の担任の可能性だってあるんです。
そんな当たり前の事も考えるべきです。
お客様は神様じゃない!
丁寧に接するのは仕事ですし、満足してもらうのが目的だったりしますから当たり前かもしれませんが、過剰な要求、理不尽な要求は断るべきですし、客だからと言ってなんでも許されるわけではありませんよね。
「六次の隔たり」と言う考え方もありますし、「1人の後ろには10人の、10人の後ろには100人の人がいる。」と言う考え方もあります。
簡単に言えば、「1人の後ろには大勢の人がいる」ということ。
1人に対して横柄な、乱暴な態度をとっていると、その話しはあっという間に広がって、知らないうちに100人に、下手をすれば何万人もの人に嫌われてしまう。
店員に対しても、客に対しても、友人知人家族に対しても、そう考えて接すれば理不尽な態度になりそうな時のブレーキになりませんか。