「特に理由はないけど、仕事を辞めてゆっくりしたい」
働いていると、ふとしたタイミングでそう思うことがあります。
長期連休明けの初日や、忙しすぎて自分の時間が全然取れないときは特にそう思いますね。
だからと言って退職届をだすわけでもなくて、「あ~、辞めてのんびりしたいな~」と、気持ちだけがだらけているのです。
なかにはこんな風に考えている方も…。
- 毎週月曜日になると辞めたくなる
- 出勤時間も退勤時間も休みの日も常に辞めたい
ここまで来たら、「もう辞めたら?」って言いたくなりますよね。
さて、特に理由はないけど仕事を辞めたいとき、「理由を明確にして、それでも辞めたけば行動に移す」ことはおすすめできません。
たぶん疲れているだけですから、休みでも取って旅行にでも行けばいいのです。
この記事では、そんなふわっとした「なんとなく辞めたい」気持ちについて書いていきます。
「辞めたい理由を明確にする」のは意味がない
「理由はないけど仕事を辞めたい」と考えている方が、辞めたい理由を明確にする意味はありません。
よく転職サイトでは、辞めたい理由を明確にして、それに合った対処法を取りましょう、と言う記事があります。
例えば…
まず、時間をとって「なぜ辞めたいと思うのか」を考えてください。
皆の仕事を辞めたい理由には、次のようなものがあります。
- 人間関係がうまくいかない
- 仕事内容が気に入らない
- 給料が安すぎる
- 全然評価してもらえない
- 労働時間が長すぎる
辞めたい理由が明確になったら、次は「本当に辞めたいのか」をじっくり考えます。
それでも辞めたいと思ったら、行動あるのみ! 退職届を書いて仕事をやめましょう!
…というアドバイスですね。
でもこれね。
現実的というか、押し付けと言うか、今一しっくりこないアドバイスですよね。
「なんとなく辞めたい」と言っている人は、本気で辞めたいと思っていないはずです。
たぶん疲れているだけなんですよ。
空白期間の長い人に日本の会社は冷たい
「なんとなく辞めたい」と思って本当に辞めてしまう人が少しでも減るように、離職後の空白期間が長いとどうなるか説明しますね。
日本の会社は「空白期間」のある人にすごく冷たいんです。
なぜか。
それは、採用担当者が次のように考えるからです。
空白期間=離職している期間=ブランク
そう、仕事から離れている期間は「ブランク」だと考えられ、頼みもしないのに色々な心配をしてくれます。
- 仕事に対する意欲がない
- 「夢」を追いかけるタイプの人
- 勘やスキルが鈍っている人
そんな心配をした結果、ブランクの長い人は採用されにくくなっていくのです。
ちなみに、ブランクが長くても次のような人は採用されやすいと言います。
- 留学をしていた
- 介護をしていた
- 難関資格の勉強をして取得した
言い方を変えると、「理由もないのに長期間働かない奴は、就職できないよ」ってことです。
つまり「なんとなく辞めたい」と言う一時の感情で辞めてしまうと、思わぬ苦労をすることになるのです。
関連記事:転職を繰り返すと再就職が厳しくなる理由
就職している1番の利点は、給与が出ること
なんとなくで辞めると、一番苦労するのが「お金」です。
一度でいいから、仕事も収入もない期間を経験してみると、「就職しているだけで給与が出る」というありがたみが分かります。
お金が入ってこないのに、毎月貯金が減っていくあの恐怖感。
「このお金が無くなったらどうなってしまうのだろう」
そんなことを考え出すと、夜も眠れないほどの不安に襲われます。
だから、「なんとなく辞めたい」と思うなら、辞めたい理由を明確にして辞めるんじゃなくて、とりあえず今の仕事を続けてほしいのです。
辞めたい理由を明確にしても仕方がないでしょ?
そんなことに時間を使うくらいなら、なんとなく休みを取って、なんとなく旅行にでも行けばいい。
気持ちをリフレッシュさせれば、「辞めたい」という気持ちもなくなるかもしれませんよ。
なんとなく辞めたいのは本能のなせる業
「理由はないけど仕事を辞めたい」と思うのは、連休明けの初日や、仕事の忙しさで疲れているときです。
つまり、楽をしたい時ほど「仕事を辞めたい」と思うんです。
これは、人の本能が「できるだけ楽をしたい」と考えているから。
つまり、疲れているときは「楽をさせてよ」と本能が語り掛けてくるから、「なんとなく仕事を辞めたい」と思います。
連休明けは体と脳が楽をすることになれているから、「このままでいいよ」と本能が語り掛けてきます。
その本能に逆らって仕事に行こうとしますから、「なんとなく辞めたい」と言う気持ちが芽生えるのです。
これはもう、どうしようもありません。
「人は楽をしたい生き物だ」ということを理解して、仕事に行くか辞めるかは、自分で選択するしかないのです。
とりあえず仕事に行く
連休明けで「なんとなく行きたくない」と思っているのなら、我慢して仕事へ行きましょう。
仕事へ行ってしまえば、不思議と「働くか!」と思えるものです。
ポイントは今までと同じように行く準備をすること。
朝ご飯を食べ、歯を磨いて服を着替えて、いつもと同じ時間に家を出て下さい。
週間になっている行動をなぞることで、自然と体が会社へ向かうはずです。
思い切って休む
毎日のように「なんとなく行きたくない」と思う場合は、ストレスがたまりすぎています。
開き直って少し仕事を休みましょう。
仕事を休んだら、余計なことは一切考えずに、思いっきり楽しむことが大切。
スポーツをするもよし、読書をするもよし、ゲームをするのもよしです。
昼間からビールを飲んでもいいですよね。
ストレスを発散するポイントは「楽しむこと」
「休んじゃった、どうしよう、明日行きたくないなぁ」とか、余計なことは考えないようにしてください。
最後は自分で決める
最終的にどうするのかは、自分で決めるしかありません。
理由なく仕事を辞めるのか、覚悟を決めて仕事に行くのか、最後に決めるのは自分自身です。
せめてアドバイスを送るのなら…
連休明けなら十分リフレッシュしているはずなので、気合を入れて会社に行きましょう!
忙しい日が続いているのなら、覚悟を決めて休みましょう!
…ぐらいですね。
ポイントは「自分で決める」こと。
理由はないけど仕事を辞めたいからと、本当に辞めてしまうのは愚かな選択です。
なんとなく辞めたいが長引くなら病院へ行く
「なんとなく辞めたい」と言う気持ちが、もう何週間も、何カ月も続いている。
と言う方は、心療内科を受診してください。
ひょっとすると、初期のうつ病になっているかもしれません。
心療内科を受診して、病気じゃなければ儲けものです。
放っておいて悪化させるよりは、時間を取って診察されることをおすすめします。