
SNSやネットに触れていると、否が応でも目に飛び込んでくる「副業」の2文字。
国が副業を推進している、とか。
副業元年(2018年)とか。
とにかく、副業に関する情報があふれかえっていますよね。
で、疑問に思ったのは、本当にみんな副業をやっているの? ってこと。
まぁこれ、dodaの調査結果見れば一目瞭然で、副業をやっているのって10人に1人もいないそうです。
参考記事はこちら【実態調査】実はみんな副業してる? 副収入の平均額は月額〇万円!
さらに気になったのは、兼業をしている人がどのくらいいるのか、ですね。
その情報も厚生労働省が調査結果を公開しています。
これね⇒「副業・兼業の現状①(PDF)」
ただ2017年の調査結果だからちょっと古いかな。
この資料を信じるなら、副業・兼業をしている人は全体の2.2%ほど。
2つの資料を当てはめて考えても、副業・兼業をしている人は100人に10人いるかどうか? ですね。
ちなみに副業経験者は増加傾向。
とはいえ、まだまだ少ないのが現状かな。
さて、なぜこんなに副業や兼業をする人が少ないのか。
その理由は簡単で、会社が認めてくれないからなんですよね。
副業・兼業を認めない企業は多い
副業・兼業を認めない企業は、全体の約78%。
ということで、8割近い企業が副業・兼業を認めていません。
これも資料を紹介しますね。
副業・兼業の促進 – 経団連(PDF)
会社が認めてなければ、副業や兼業をやる人が少ないのも納得。
副業が原因で本業を失ったら、本末転倒ですしね。
労働時間の管理が面倒くさい
さて、なぜ企業が副業を認めないのか。
おそらくですが、労働時間の管理が面倒くさいからかと。
何しろほかの事業所で働く場合は、労働時間を加算しないといけませんから。
これを通算ルールと呼ぶらしい。
さらに厄介なのが、通算でも法定労働時間が適用されること。
つまり、週40時間、月80時間を超えちゃいけないわけです。
超えるなら36協定を結ばないといけない。
そしてもっと面倒なのが、通算でも割増賃金が適用されることですね。
これは残業代とかをつけないといけないってこと。
そのうえ安全配慮義務もあったりしてね。
ほかの会社で働いているのに労働時間がオーバーするとか…。
安全に配慮しないといけないとか…。
そりゃ、認めたくないでしょうよ。
本業に集中してほしい
まぁ、これは昔から言われていること。
副業をするくらいなら、本業に集中してほしいわけです。
つまり、あれだ。
副業をする余裕があるならもっと働け!
ということですね。
あとは、副業をきっかけに転職されるんじゃないか、とか。
営業機密が流出するじゃないか、とか。
そんな心配をしている経営者もいるようです。
面白いとこでは、人事や総務担当が「私の仕事が増えるから副業は禁止」と言っている企業もあるとか、ないとか(笑)
ま、本業に集中してほしい。
そう思っているんでしょうね、きっと。
どんな副業をやっているのか
さて、会社が認めなくても副業で稼いでいる人は結構います。
そんな人は、どんな副業をやっているのかというと…。
一番多いのは、FXとか株とかへの投資です。
投資が一番多いのには、理由があるんですが…。
わかります?
投資が多い理由
副業で投資が多い理由は1つだけ。
副業にならないから。
ん?
矛盾しているって?
いや、矛盾していませんよ。
これ、私も勤め先の人事に聞いたことがあります。
ちなみに私の会社は副業禁止です。
でも、投資とかはOKなんですよ。
なぜなら、個人のお金の使い道に企業が口を出すことはできないから。
そして、投資は労働じゃないから、です。
世間では副業だと考えられている投資。
でもこれ、会社からすれば副業じゃないんです。
だから、やっている人が多いんですよ。
次がサービス業
サービス業が多いのは、兼業で働いている人が結構いるから。
つまりアルバイトですね。
(数字は冒頭で紹介したサイトやPDFを参考にしています)
厚生労働省の資料では、低所得者の約9割? が兼業をしているそうなので、おそらくその人達でしょうね。
つまり、パート・アルバイトの掛け持ちです。
本業だけだと収入が足りない。
だから副業をするなら、確実に稼げる仕事がいい。
そうなるとアルバイトしかない!
といったところでしょう。
ちなみに高額所得者も兼業の割合が高い。
ですが、こっちは顧問とかコンサルタント、アドバイザーなどが多いようです。
同じサービス業ですけどね。
その次がネット関連
次に多いのがアフィリエイトなどのネットビジネス。
4番目もサイト作成などのネット関連になります。
ネット関連が多いのは、たぶん次の理由かな。
・時間にとらわれない
・意外と稼げる
とくに記事作成とかサイト作成とかは、実績を積めば稼げますしね。
仕事もネット上にたくさんありますし、やりやすいんでしょう。
あとは、会社にばれにくい。
当たれば大きい、っていうのもあるかな。
働きやすさでいえば、サービス業よりはるかに働きやすいですしね。
副業・兼業って実際どうなの?
さて、ざっくりまとめます。
副業や兼業をやっている人は、10人に1人くらい。
とはいえ、身近にやっている人がいるかというと、結構疑問…。
生活に困っている人が、時給で兼業をしていたり。
裕福層が経験を生かした兼業をしていたり。
そんな感じだろうなと。
で、これから副業や兼業が浸透していくかといえば、たぶんそんなに変わらないだろうな。
きっとこれからも、生活が苦しい人は副業をするし。
生活に困っていない人は、本業1本で行くし。
裕福層。
つまり、人を助ける余裕のある人は、経験を生かした副業をするでしょうね。
そして収入格差がますます広がっていく…っと。
そんな感じだと思うわけです。