
人手不足は会社の責任です。
なので、社員が責任を感じる必要はない。
もちろん、アルバイトやパートが責任を感じる必要もないんです。
なんでこんな話をするのかというと…。
人手不足の責任を従業員に押し付ける職場が、いまだに多いから。
とある焼き肉チェーン店では、アルバイトが突然休まないといけなくなったとき、代わりを探すように指示されるとか。
これも人手不足が原因で起こること、ですよね。
そういえば以前にも、大手コンビニでアルバイトが病欠したとき、代わりが見つけられなかったからと言って、罰金を取ったことがニュースになりましたよね。
これも、根本的な原因は人手不足です。
人手不足の仕事を辞めたいと思った時も、「お前が辞めるとほかの人が苦労する。だから辞めるな」とかいうトンチンカンな管理者が結構います。
でね。
思うわけです。
人手不足を従業員の責任にするのは、どう考えてもおかしい。
人手不足の責任を負うのは、会社であるべきなんです。
なぜ人手不足になるのか
さて、会社はなぜ人手不足になると思いますか?
理由は色々ありますよね。
少子高齢化による労働人口の減少とか、働き方の変化とか、社会情勢とか、考えればいくらでも原因が見つかります。
ただこれは、「自分たちには責任がない、社会が悪いんだ!」という人と同じ発想。
確かにそういった要因はあるけど、本当は違うでしょ?
と、言いたくなる理由なんです。
なので、人手不足になる原因を逆に考えます。
つまり、なぜ人手不足にならない会社があるのか、です。
人が集まるのには理由がある
考えてもみてください。
人手不足の会社があるのと同じように、人手が足りている会社もあるわけです。
ではなぜ、人手が足りている会社があるのでしょうか?
その理由は簡単。
そこで働きたいと思う人が大勢いるから、です。
そしてそこには、大勢が働きたいと思う理由があります。
給与がいいだけじゃありません。
人間関係がいいとか、仕事にやりがいがあるとか。
つまり、その会社に大きな魅力があるわけです。
だから、多くの人がその会社で働きたいと思う。
人が集まるのには、理由があるわけです。
ではなぜ、その会社は人手不足なのか
さて、質問を元に戻します。
なぜ、人手不足になる会社があるのでしょうか?
もう理由はわかりますよね?
そうです。
その会社に魅力がないからです。
これは、人手不足に悩んでいる業界を見ればすぐにわかります。
建設業界
例えば建設業界は、昔から3K(きつい・危険・汚い)というマイナスイメージがいまだに残っています。
なので若者が建設業界を嫌煙しがち。
結果として、人手不足に悩んでいます。
運送業界
運送業界も3Kだといわれています。
そして最近はECの拡大によって需要が増え、人手不足に拍車がかかっています。
介護・福祉業界
介護・福祉業界も3Kに近い業界です。
さらに給与水準が低いことも、人手不足の原因になっています。
サービス・飲食業
この業界は、職場がブラックというイメージが強すぎます。
1オペとかも、問題になっていますよね。
これらの業界に共通しているのは、仕事に対して悪いイメージがついていることです。
つまり、ここで働きたい! という魅力がないんですよね。
なので人が集まりにくく、結果として人手不足になってしまうわけです。
人手不足は会社の責任
人手が不足するのは、会社に魅力がないから。
つまり、人手不足は会社の責任なんです。
といっても、魅力ってどうすりゃいいのさ! と、思う人もいるでしょう。
なので次は、もっと具体的な話をしていきます。
一言でいえば、人が集まらないなら集める努力をしないといけない、ということです。
人事権は会社にある
当たり前のことですが、人を採用するかどうか決める権利は会社にあります。
従業員がその権利を持っていることはまずありません。
お店なら店長とかマネージャーとか。
そこを管理する人に人事権があります。
会社なら課長とか部長とかですね。
こういった人たちが、人を採用する権利を持っているわけです。
でね。
極端な話、人手が不足するのはその人たちがちゃんと採用しないから、とも言えるんです。
人手不足になる前に採用していれば、困ることなんてないんですから。
対策を打っているのか
そうはいっても人が集まらない。
という人もいるでしょう。
でもね。
人が集まらないなら、そこに対策を打たないといけないわけです。
例えば、給与を上げるとか。
仕事内容を工夫するとか。
対象年齢を上げるとか。
チラシを配るとか
有料のサービスを使うとか。
できることは沢山ありますよね。
さて、人手不足だと言っている会社は、こういった対策を打っているのでしょうか?
そもそも、人が集まらない原因を把握しているのでしょうか?
身近であった人手不足の話
私の身近であった人手不足の話です。
そこでは、設計(図面を書く人)が慢性的に不足していました。
連日当たり前のように残業が行われていたのです。
なので、会社にお願いして人を募集することに。
会社としても人手不足はよくないからと、すぐに求人を出してくれたんです。
でも、誰も応募してきません。
1か月、2か月、3か月と待ちますが、一向に応募がないんです。
今でも募集はしているようですが、いまだに誰も応募してきません。
原因を調べようとしない
この会社の問題点は、人が集まらない原因を調べようとしないこと。
いろいろと対策は取ったみたいですよ。
有料サービスに申し込むとか、未経験可にするとか。
ただ原因を把握していないので、効果が全くでないんです。
だから対策といっても、ただ何となくやっただけなんですよね。
人手不足の原因は会社にある
さて、ここまでの話を簡単にまとめます。
まず、人が集まらないのは仕事に魅力がないからです。
そこで働きたい。
その会社で働きたいと思う人がいないからです。
次に、効果的な対策がとれていないのも原因です。
募集はかける。
けど、人が集まらない原因を調べない。
あるいは対策を打たない、などですね。
つまり、会社が本気で人を集めようとしないから、いつまでたっても人手不足になる。
だから原因は、会社にあるんです。
最後に
だらだらと書いてきましたが、言いたいことはこれ。
人手不足の原因は会社にある。
だから、従業員が責任を感じる必要はないんだよ。
ということ。
辞めると残された人が困るからやめるなとか。
休むなら代わりの人を見つけて来いとか。
そんなことを言う会社は、できるだけ早く辞めましょう。
性根が腐っていますから、働くだけ無駄です。
あ、そうそう。
身近であった人手不足の話で、人が集まらなかった原因はたった1つ。
それは、給与が相場よりかなり安かったから。
募集していたのがCADのオペレーターなんですよね。
で、中途採用で月給20万円。
これは相場よりかなり安い給与。
だから未経験可にしようがなにしようが、人が来るわけがないんです。
人手不足なのに本気で人を集めようとしない。
なのにその責任を従業員に押し付ける。
こういった会社は本当に、早く辞めたほうがいいですよ。