1人あたり年間150万円×5年間と手厚い国の青年就農給付金制度があることで、農家に転職する方が増えているようです。
転職する方が増えているということは、そこに魅力的な何かがあるに違ない!
ということで、未経験から農業に転職する方法と、仕事内容・年収について調べました。
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農業・農家の種類
農業は大きく栽培と畜産の2種類に分けることが出来ます。
栽培:、野菜や樹木などの植物、キノコ、藻類などを植えて育てること
畜産:家畜・家禽を繁殖、飼育または肥育し、乳製品、肉、卵、皮革など畜産物を得て生活に役立てる産業
栽培は穀類、イモ類、豆類、野菜、果樹、花きなどで分けることができ、特殊なものとして苗木を栽培している農家もいます。
さらに、穀物であれば米・麦・そば・トウモロコシなど、野菜であればニンジン、玉ねぎ、レタス、ナスなど、作る作物によってさらに細かく分けることが出来ます。
畜産のばあい、牛に関して言えば肥育農家(肉の生産)、繁殖農家(肥育用の子牛の生産、繁殖)、酪農農家(生乳の生産)に分けることが出来ます。
豚は養豚農家(肉用に肥育)、鶏だと養鶏農家(採卵と肉の生産)と言われます。
また、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、トナカイなどを、檻などを囲わずに飼う農家を放牧農家といいます。
他にもイノシシ、ダチョウなどの変わった家畜もいますから、農業と言っても種類が多いことが分かります。
農業の仕事
農業の仕事は、米や野菜などを育てて出荷することです。ざっくりまとめると次のようになります。
- 土を耕す
- 種や苗を植える
- 日々の手入れを行う(雑草の処理、追肥、水やりなど)
- 災害(台風など)の対策
- 収穫
- 梱包・出荷
それ以外にも、新しい品種の開発、情報収集を行うことも大切な仕事になります。
酪農家は一年を通じて繰り返し行う仕事と、季節に応じて行う仕事があります。
まず、一年を通じて毎日繰り返し行う仕事は搾乳と乳牛の世話です。
乳牛の世話とは牛の寝床となる「寝藁」を敷き、汚れた寝藁を片付け、牛の毛のブラッシングを行い、飼料を与えることを言います。
季節に応じて行われる仕事は、繁殖と育成や飼料作りになります。
牛は妊娠・出産した年じゃないと生乳がでません。そのため、毎年牛を妊娠・出産させる必要があります。
また、牛乳の味や成分は牛に与えられる飼料の良し悪しで決まりますから、飼料づくりにこだわる酪農家は多いそうです。
どの仕事も基本的に肉体労働になるため、安易な気持ちではとても出来ないでしょう。
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農業の収入
農業の収入は「兼業農家か専業農家か」「自営就農か雇用就農か」「個人か組織か」「扱っている品目は何か」によってかなり異なってきます。
ついでに言うと地域によってもかなり違いますので、詳しく知りたい方はこちら⇒「農林水産省 農業経営統計調査」を見てください。
ちなみに、平成26年農林水産省 農業経営統計調査、個人経営の農業所得全国平均は次のようになります。
- 水田作:27万円
- 畑作:246万円
- 露地野菜作:186万円
- 施設野菜作:424万円
- 露地花き作:203万円
- 施設花き作:340万円
- 果樹作:188万円
どうでしょうか?思ったほど多くないと言う印象ではないですか?
個人経営の農家の場合、年収は200万円~300万円程度だと言われています。ただ、どこで何をどのくらい育てるかによって差があることは確かです。
ちなみに、農業法人に就職した場合の年収は300万円程度だそうです。
農業へ転職する方法
農業へ転職するには、土地や機械などを自分で準備して「自営農家」になる方法と、農業法人へ転職する方法があります。
経験も知識もなくいきなり自営農家になるのは無謀だと言えますから、まずは農業法人へ転職して経験を積むかたがほとんどです。
農業法人へ転職
農業法人とは農業を事業として行っている法人、つまり一般的な会社と同じで、仕事内容が「農業」になっているだけです。
学歴不問・経験不問の求人が多いので、未経験者でも比較的転職しやすいと言えます。
農業法人が求める人材像としては、「農業が好きでやる気がある方」が圧倒的に多いようですね。仕事は肉体労働ですから、やる気がないと続かないのでしょう。
求人も多数出ていますから、ウェブ上で検索すればすぐに見つけることが出来ます。
自営農業
農家として独立し、個人で経営していきたい場合、土地や設備を自分で用意する必要があります。
また、栽培計画から販売方法、農地の管理や資金繰りも全て自分でやらないといけません。
最近は、農林水産省が新規就農者のための支援制度(こちら「農業を始めたい皆さんを応援します!」)を設けていますから、参考にしてください。
農家を始めるための準備資金は、何を育てるかによって違いますがおおよそ1200万円~1600万円必要だと言われています。
ただ何度も言いますが、何を育てるか、どこでやるのかによって変わってきますので、地元の農家の方や地域の農業普及支援センターに相談したほうが、より具体的なことがわかるはずです。
最後に
「農業で年収1000万円!」と言う記事をたまに見かけますが、実際に1000万円を超えるのはかなり大変そうですね。
とくに数年農業の経験を積み独立した方が苦労しているケースが多いようです。
独立農家は自営業と一緒、資金繰りから売上の管理等々、全てを自分で行わないといけません。支援金があると言っても、安易な気持ちで挑むと失敗する確率の方が高くなりますよ。