再就職のしやすさや安定性、将来性から医療事務を目指す方は常に一定数います。
未経験で医療事務を目指すときに、気になるのは仕事内容と資格や経験が必要かどうか、ですよね。
この記事では未経験で医療事務を目指す方向けに、仕事内容や辛い部分などを紹介しています。参考にしてもらえると嬉しいです。
未経験で転職すると辛い
女性にとっては将来が安定し、長く働けるということで人気の医療事務。
それなのに未経験で転職すると辛い思いをする方が多いようです。
なぜ未経験だとつらくなるのでしょうか。
人間関係が辛い
医療事務で一番大きな悩みは「人間関係」です。
とくに医療事務は女性が多い職場なので、なおさら人間関係が重要になってきます。
人間関係が辛いと感じる理由で多いのは次の2つ。
- 忙しそうで質問できない
- 話しかけても応えてくれない
先輩や上司が忙しそうに働いていると、「邪魔になるかも」と思ってしまい、質問しづらいと思ってしまう。
また雑談の輪に入ろうとしても相手にしてもらえない、ということもあります。
すると一人だけ浮いているような気持になり、人間関係がどんどんつらくなりますよね。
この場合の解決策は、「一日でも早く仕事を覚えること」です。
そのためには「邪魔になるかも」と遠慮するのではなく、分からないことはどんどん質問してください。
仕事を覚えないとミスが発生してしまい、さらに人間関係が悪化してしまいます。
また仕事を覚えていないのに雑談をすると、「仕事を覚えるのが先ではないか」と思われてしまいます。
医療事務未経験であれば覚えることは沢山ありますから、雑談をするより少しでも勉強し、早く一人前になりましょう。
関連記事:少人数の職場で人間関係に悩んだら?よくある悩みと対処法
新人の間は大変
医療事務に未経験で入社した方は、だいたい1年間は仕事を覚えるのに必死で、2年目から少しずつ周りを見る余裕が出てきて、3年目でやっと人に教えられるようになる、と言います。
そして忙しい職場では新人にゆっくり教える時間がなく、悪気はないけど冷たく当たってしまうこともあるようです。
先輩としては「一日でも早く仕事を覚えてほしい」と思っていますが、自分も忙しいために教えている余裕がなくなってしまいます。
そんなときに同じことを聞かれると、「前に教えた」とつい言ってしまうのです。
そんなことが繰り返されると「人間関係に馴染めない」と悩んでしまい、半年もせずに辞めてしまう方も大勢います。
ただ「もう一度教えてほしい」と食い下がり、メモを見ながら自分でも勉強する方は、長く勤められるようです。
大切なのはメモを取り、自分でも勉強すること。
そして分からないことはそのままにせず、教えてもらうまで何度でも聞くこと。
新人の間はどの職場でも大変なものです。
せっかく採用されたのですから、できるところまで頑張ってみましょう。
その他のストレス
仕事を覚えていないがゆえに、患者さんからのクレームに悩まされることもあります。
医療事務ではカルテの内容を見て、診療なのか注射なのか、それとも点滴なのかをみて患者を誘導することもあります。
薬の説明を求められることもあるでしょう。
慣れてしまえば当たりまえのことでも、覚えるまではあたふたするもの。
時には患者さんから怒られてしまうこともあるのです。
またあとから入社した人が自分より先に辞めてしまうこともあります。
同じような立場の新人が、仕事に耐えられず先に辞めていく姿を見るのは辛いものです。
こういったストレスは、仕事を覚えることで少しずつ解決していきます。
何度も同じことか来ますが、一人目になるまでは辛いものです。
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医療事務の仕事内容
医療事務は、病院やクリニックで医療に関わる事務や経理、受付を行うことが主な仕事になります。医療に関する専門的な知識が求められるので、他の事務と区別する意味合いで医療事務と呼ばれます。
仕事内容は勤務先によって様々ですが、主な仕事は次の3つになります。
- 窓口受付業務
- レセプト業務
- 入院患者の対応
それぞれの業務内容を簡単に説明します。
窓口受付業務
病院やクリニックに来院された外来患者の対応をします。
保険証や診察券の確認、診療申込書の記入依頼、診察予約の確認などを行い、診察が終わった患者さんには、処方箋についての簡単な説明を行い、診察料を支払ってもらいます。
順番が来た患者さんを診察室へ案内するのも、受付の仕事です。
レセプト業務
レセプトとは「診療報酬明細書」のことを言います。
医療費は点数で表され、保険の適用額も点数によって変わってきます。医療事務ではカルテを見ながらデータを入力して診療費を算出、そのうち患者が負担する金額を計算します。
また、レセプトに基づいて医療保険者に(市町村や健康保険組合など)に請求も行います。
レセプトを作成するにはカルテの内容が理解できないといけないので、医療事務の中でも専門的な知識が求められる業務です。
入院患者の対応
入院施設を備えている病院では入院患者の対応も行います。
入院診療費の説明や退院時の精算、病棟への案内、入院する患者と医師、看護師へのつなぎ役、お見舞いの方への対応などを行います。
キャリアアップを目指すのなら「医師事務作業補助者」を視野に入れても良いですよね。
医師事務作業補助者とは、医師が行う業務のうち、事務的な業務をサポートする職種です。その呼称は病院によって様々で、医療秘書や医療クラーク、メディカルアシスタント(MA)などと呼ばれています。
業務には、診断書や診療情報提供書(いわゆる紹介状)など「医療文書の作成代行」があります。次に電子カルテなど「診療記録への代行入力」があり、これは医師の外来診察など同席して行います。さらには、「医療の質の向上に資する事務作業」として、カンファレンスの準備、がん登録や外科手術の症例登録(National Clinical Databaseの頭文字を取ってNCDと呼ばれています)なども、手広く行います。最後に「行政への対応」があり、これは厚生労働省などに報告する診療データの整理などが含まれます。
求められる資格は?
医療事務になるのに特別な資格は必要ありません。未経験者を募集している求人もあります。
ですが、未経験から医療事務を目指すのであれば、基本的な知識を身に着けるために資格を取得することも大切です。知識があれば理解力も深まり、実務を覚えるスピードも速くなりますよね。
医療事務の資格はほとんどが民間資格なので、資格を持っていても就職に優位になるとは言えませんが、基本的な知識があることを証明することは出来ます。
求人の探し方
未経験で医療事務の仕事を探すのなら、利用できる求人媒体は全て利用することが大切です。ハローワークはもちろんですが、医療専門の求人サイトや転職エージェントも利用しましょう。
そして、仕事を探す上で絶対に譲れない項目(休日や給与など)を2個ほど決めたら、それをクリアしている求人には全て申し込みます。
医療事務は人気の高い職種ですから、未経験者が「選んで」申し込んでも、経験者がライバルになると採用される確率はとても低くなります。数多く申し込むことが大切です。
逆に言えば、一度経験を積んでしまえば次の転職は楽になる可能性が高い職種でもあります。
医療事務の求人を多く扱っている転職サイトとしては
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医療事務で働くメリット
医療事務で働くことには大きなメリットがあります。
- 家事や育児と両立しやすい
- 年齢に関係なく働ける
- 地域を問わず仕事が出来る
- 性別に関係なく求人がある
医療事務は経験が重視される職業なので、一度経験を積めば病院とクリニックのある場所なら、どこでも就職しやすくなります。また、性別に関係なく仕事がありますし、パートであれば時間的な融通も利きやすいので、家事や育児と両立しやすい仕事です。
未経験の場合仕事に就くまでが大変ですが、その後のメリットがとても大きいので、仕事が見つかるまで頑張ることが大切です。