仕事を辞めたいのはうつ病が原因?うつ病のチェック方法と対応を紹介

うつ病で事を辞めたい

仕事に行くのがつらい、もう辞めたい! と頻繁に思うようになると、「ひょっとしてうつ病かも」と、心配になりますよね。

「うつ病かも」と思ったときは、次の流れに沿ってまずはセルフチェックから行ってください。
もちろんセルフチェックを行わずに、病院で診察を受けても構いません。
むしろ「うつ病」が心配であれば、すぐにでも病院で診察を受けるべきです。

間違っても「うつ病」や「うつ病っぽい症状」が出たからと言って、いきなり仕事を辞めてはいけません。
何故ならうつ病は、仕事を辞めただけで治るような病気ではないからです。

うつ病が治るまでにかかる期間は、短い人で半年、長ければ数年かかります。
つまりいきなり仕事を辞めてしまうと、治療中の生活費に困ってしまうのです。

この記事ではうつ病かどうかをチェックする方法と、うつ病になった場合の対応を紹介しています。
またうつ病と診断された後の仕事や、生活費についても触れていますので、参考にしていただければ幸いです。

まずはうつ病かどうかをチェック

「うつ病かもしれない」と思ったら、まずはうつ病かどうかをセルフチェックしましょう。
うつ病のセルフチェックには、「簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)」や「SRQ-D(東邦大学方式うつ病自己評価尺度)」などの種類があります。

セルフチェックなので、心配な場合は複数行ってもかまいません。

うつ病の症状チェックシート(SRQ-D)
うつ度チェック 簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)
「うつ」自己診断チェックシート

上の3つのリンクはあくまでもセルフチェックであり、診察ではありません。
もしもセルフチェックの結果、「うつの傾向が疑われる」場合は、病院で診察を受けてください。

うつ病は憂うつな気分が長く続く

うつ病がどうかを判断する目安として、憂うつな気分が続くかどうかがあります。
憂うつな気分とは、次のものがあります。

  • 何をしても楽しくない
  • 興味がわかない
  • 意欲がわかない
  • 常にむなしい
  • 悪いことばかり考える
  • なぜかイライラしてしまう

普通に生活していても、気分的に憂鬱になることがありますよね。
ですが憂鬱になる原因がなくなるか、問題が解決されれば気分は晴れるものです。

ですがうつ病の場合は、強い憂うつな気分が1日中、あるいはほぼ毎日、2週間以上と長く続きます。
たとえ原因が分かったとしても、気分が晴れないのです。

もしうつ病かもしれないと思ったら、憂うつな気分がどのくらい続いているかも、思い出してみてください。

参考:うつ病 こころとからだ

「うつ病かも」と思ったら診察を受ける

セルフチェックの結果「うつの傾向が疑われる」と出た。
あるいは自分で「うつ病じゃないだろうか」と思うのであれば、病院で診察を受けることが大切です。

怖いのは「まだ大丈夫」だと自分に言い聞かせて我慢すること。

我慢して働き続けると日増しに症状が悪化し、会社に行くことさえできなくなってしまいます。
少しでも「うつ病じゃないだろうか」と不安を感じるのなら、病院で診察を受けてください。

うつ病と診断されたらどうするべきか

診察の結果うつ病と診断された場合は治療に専念するべきです。
当然、仕事は休まないといけません。

まずは担当した医師に相談して、診断書を書いてもらいましょう。
恐らく診断書には病名と休職が必要な旨、休職の期間が記載されるはずです。

診断書を受け取ったら、会社へ病気の報告と休職の申請を行います。
そして会社から休職命令がでれば、仕事を休んで治療に専念することができます。

休職が認められたら傷病手当を申請する

会社から休業が認められたら、傷病手当を忘れずに申請してください。
なぜなら休業中は給与が貰えなくなる会社が多いからです。

給与が貰えなければ、生活費がなくなってしまいますよね。
なので休業中の生活費を確保するためにも、傷病手当を申請しましょう。

傷病手当とは

傷病手当は病気療養中に、被保険者の生活を保障するために設けられた制度です。
支払われる金額は給与の約3分の2で、最長1年6カ月支給されます。

支給されるための条件は次の4つ。

  • 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  • 仕事に就くことができないこと
  • 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  • 休業した期間について給与の支払いがないこと

長期療養が必要な場合は該当するはずなので、忘れずに傷病手当を申請してください。

参考:全国健康保険協会

休職は断られることもある

さて病気などで仕事ができない時に、会社から命令される「休職」ですが、実は会社に断られることがあります。
なぜなら休職は、法律で決められた労働者の権利ではない、からです。

言い方は悪いかもしれませんが、休職は会社から労働者に向けて出される、出勤禁止命令に近いものです。
そのため就業規則に休職の規定がない場合は、休職させなくてもいいのです。

休職は労働者の権利ではないため、会社に断られることがあることを、知っておいてください。

休業を拒否されたら異動を相談

もし会社から休業を拒否されたら、部署の異動を相談しましょう。
なぜならうつ病の原因が会社にある場合、同じ職場で働く限り病気の原因から離れられないからです。

ただし異動にも法的強制力はないため、断られる可能性があります。
あるいは異動出来る部署がない、というケースも考えられるでしょう。

とはいえ休職ができないのに仕事を続けるのは、病気を悪化させるだけです。
断られる可能性があるとしても、異動できないか上司に相談することが大切です。

異動もダメなら有休を消化して退職

休職も異動も断られた場合は、有休休暇を消化して退職するしかありません。
そして有休を消化して退職する場合でも、必ず傷病手当の申請をしてください

傷病手当に必要な条件は先ほどと同じです。

  • 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  • 仕事に就くことができないこと
  • 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  • 休業した期間について給与の支払いがないこと

ただし退職後も傷病手当を受け取るには、退職日までに継続して1年以上、健康保険の被保険者期間が必要になります。

傷病手当の申請は会社を通して行うため、退職するまでに忘れずに申請しましょう。
もし忘れてしまった場合は、社会保険労務士に相談してください。

失業給付金の受給期間延長手続きも忘れないこと

うつ病で退職して傷病手当を受け取る場合は、失業給付金(雇用保険)の受給期間延長の手続きを行ってください

失業給付金の受給期間は、離職した日の翌日から1年間が原則。
ですがうつ病で退職した場合は、受給期間を最大4年間まで伸ばすことができます。
参考:ハローワーク

受給期間を延長しておくことで、傷病手当が終わってから仕事を探すときに、失業給付金を受け取ることができます。
病気が治った後、仕事を探している期間の生活費の心配をしなくて済むので、失業給付金の受給期間延長の手続きも、忘れずに行ってください。

うつ病の原因が業務内なら労災申請もできる

参考までに、うつ病の原因が仕事(業務内)にある場合は、労災認定を行うこともできます。

例えば月100時間を超えるような長時間労働や、パワハラ・セクハラなどのハラスメントがあった場合です。
労災として認定されれば、傷病手当よりも手厚い保証を受けることができます。

ですが労災として認定されるまでの期間が、半年~1年近くかかるのがネックですね。
また、うつ病で労災として認定されるのは40%程度と、そこまで高くありません。

そのため労災申請する場合は先に傷病手当を申請し、途中で労災に切替えることが一般的になっているようです。

傷病手当よりも手厚い保証を受けられるので、原因が仕事にある場合は労災申請も検討して下さい。

うつ病になっても慌てて仕事を辞めないこと!

もしうつ病だと診断されても、慌てて仕事を辞めないでください!

うつ病は「仕事を辞めれば治る」病気ではありません。
回復が早い人でも半年以上、人によっては治るまでに数年かかることがあります。

それに慌てて退職してもうつ病が治っていなければ、仕事を探すことさえできないのです。

何の手も打たずに仕事を辞めてしまっては、生活費がなくなってしまいますよね。
失業保険があると言っても、貰える期間に限界があります。

なので慌てて仕事を辞めるのではなく、まずは休職の申請から行うべきなのです。
たとえ辞めることになったとしても、辞める前に傷病手当などの手続きを行いましょう。

間違っても慌てて仕事を辞めないでください。

うつ病じゃなかった場合

病院を診察した結果「うつ病ではなかった」場合は、過度なストレスで疲れていることが考えられます。
ストレスで疲れている場合は、限界を超える前にストレスを発散するか、ストレスの原因を取り除くことが大切です。

もし「うつ病かも」と思うほど仕事に強いストレスを感じている場合。
解決するには部署を異動するか、辞めるかしないかもしれません。

参考までにぼくが実際に体験した、仕事で精神的に追い込まれたケースを紹介します。

関連記事:泣くほど仕事がつらい人へ。本当につらいときは耐えずに逃げてください

いじめやパワハラ

まず経験したのは、職場で人間関係から切り離されたことです。
話し相手がひとりもいなくなり、最後には仕事もやらせてもらえませんでした。
ただ机に座って8時間過ごす。
時間が経つにつれて、自分は必要とされない人間なのかと思えてきます。

最後には体が職場を拒否するようになり、入り口から職場に入るまで30分以上ウロウロしていたことがあります。
また帰宅する車の中で涙が止まらなくなり、「このまま電柱に突っ込めば…」と考えるようになっていました。

話し相手がいない、仕事がない職場に出勤することは、本当につらいものです。

過度な長時間労働

過度な長時間労働は、厚生労働省でもうつ病の原因になり得ると警告しています。
ぼくが経験した長時間労働は、みんなが残っているから一緒に働け、というものでした。

この長時間労働は、先ほど紹介した話し相手も仕事もない職場でのことです。
しかも「皆が残っている」という理由ですから、ほぼ毎日のように残業を指示されました。

当時は指示を無視して帰る勇気もなく、ただみんなが帰るまで会社に残っていました。
その時自分が一体何を考えていたのか…今はよく覚えていません。

話し相手も仕事もない状態で続く残業は、本当につらかったことを覚えています。

重すぎる責任

重すぎる責任に耐え切れず、うつに近い症状が現れたのは、ぼくの友人です。
非常に仕事ができ、人当たりも優しくて、みんなから頼りにされる人気者でした。

そんな友人がうつ病に近い症状を訴えたのは、管理職に昇進してからです。

まず、相手に気を使いすぎてしまい、人に仕事を指示することができません。
そして売上に大きな責任を感じてしまい、手を休めることができなくなったのです。

その結果心身ともに不調をきたしてしまい、長期療養を余儀なくされました。

人によっては責任が増えることに耐えられず、うつ病のような症状を訴えることもあるのです。

どうやって解決したのか

紹介した3つのケースは、仕事を辞めることと、人事異動をしてもらうことで解決しました。

まず話し相手も仕事もない職場では、職場そのものがストレスの原因でした。
職場が原因となると、仕事を辞めるしか方法はありません。

仕事を辞めるまでは本当に大変でしたが、辞めた後はすごく晴れ晴れとした気持ちになったことを覚えています。

次に責任の重さに耐えきれず、うつ病のような症状が出たケースでは、病気療養のため1年間休職しました。
そして職場復帰するときに一般社員へ降格したのです。

その結果ストレスの原因である「重すぎる責任」から開放され、もとの明るい性格が戻ってきました。

解決するにはストレスから離れることが大切

うつ病になる前であれば、ストレスの原因から離れることで解決できる可能性があります。
ですが正直な話、仕事で感じるストレスから離れるのは、かなり大変なことなのです。

もし仕事に強いストレスを感じ、うつ病かもしれないと思うほど追い込まれているのなら、上司に相談して下さい。
なぜなら会社には「安全配慮義務」と「労働安全衛生法」により、従業員の心身の健康管理に責任があるからです。

そのため症状や医師の話を踏まえて相談すれば、部署の異動や仕事内容の変更などを検討してくれるはずです。

話にならなければ転職を考える

とはいえ会社によっては、部下の話に取り合わないこともあるでしょう。
正直に相談しているのに話を聞いてくれないのであれば、残念ですが転職を考えるしかありません。

仕事に強いストレスを感じたまま働き続ければ、いつかうつ病になってしまいます。
一度うつ病になってしまうと、治るまでにかなり時間がかかるものです。

会社が対応してくれないのであれば、転職を考えるしかありません。

最後に

もし仕事が原因でうつ病やうつ病のような症状が出ているとしても、いきなり仕事を辞めないでください。

本当にうつ病であれば、治療を受けなければいけません。
またうつ病じゃなかったとしても、仕事を辞める前にできることがあります。

「うつ病かもしれない」と思ったら、まずは病院で診察を受けることです。

何度も書きますが、間違ってもすぐに仕事を辞めないでください。
何もせずに仕事を辞めてしまえば、本来受け取れるはずの手当も、受け取れなくなってしまいますから。

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