同一労働同一賃金で40代以上の転職はますます厳しくなる

同一労働同一賃金で40代以上の転職はますます厳しくなる

2020年4月から施行される同一労働同一賃金で、40代以上の転職はますます厳しくなることが予想されます。
(※中小企業は2021年4月から)

その理由は…

  • 同一労働同一賃金は正社員と非正社員の待遇格差をなくすもの
  • 40代以上は人件費が高い
  • 給与を下げることが今の法律では難しい

…からです。

とくに「専門的なスキル」「マネジメント能力」「柔軟性」など、会社が求める能力が身についていない40代は、転職先を見つけることが困難になるでしょう。

ということで、この記事では同一労働同一賃金でなぜ40代以上の転職が厳しくなるのか、その理由について紹介しています。

同一賃金同一労働とは

同一賃金同一労働とは、非正規雇用(派遣やパート・アルバイト)と正規雇用(正社員)の待遇格差をなくそうというもの。

待遇格差とは給与や休日、福利厚生などの差を指します。

簡単に言えば、雇用形態に関係なく同じ責任・同じ仕事であれば、同じ待遇にしましょう、ということ。

これだけ聞けば良い話に聞こえますが、実際はそんな簡単な話ではありません。

なぜなら企業は、人件費が増えることを極端に嫌がるからです。

参考:厚生労働省「同一賃金同一労働特集ページ

同一労働同一賃金は人件費を引き上げる

同一労働同一賃金で、待遇格差をなくす方法は次の2つあります。

  • 正社員と同じ金額まで非正社員の賃金を上げる
  • 非正社員と同じ金額まで、正社員の賃金を下げる

ですが現在の法律では、正当な理由がなければ給与を減額することができません。

となると、同一労働同一賃金を行うには、非正社員の賃金を引き上げるしかないのです。

給与が高い40代はリストラの対象になる

そして同一賃金同一労働で問題になるのは、40代以上で給与は高いのに仕事のできない人です。

いままでは年齢と勤続年数で、自動的に給与が上がってきました。
その結果として、給与は高いくせに仕事ができない40代以上が、大勢生まれています。

もし給与は高いが仕事のできない40代が、非正規とおねじレベルだったらどうなるか?

そうです。
給与が高い40代を基準に、非正規の待遇を上げないといけなくなるのです。

つまり40代以上で給与は高いのに仕事ができない人は、企業にとってものすごく迷惑な存在になっています。

早期退職という名のリストラが始まっている

では給与は高いが仕事ができない40代を、企業がどう扱おうと考えているのか。

その答えは簡単で、仕事を辞めてもらえばいいのです。

とは言え、いきなり解雇するわけにはいきません。
法律もありますし、大量にリストラを行えば、社員の士気にもかかわってきます。

ということで、最近頻繁にニュースになっているのが「早期退職者の募集」です。

こちらの記事「早期退職や希望退職募った企業急増 黒字企業も人員削減の動き」を見てもらうとわかりますが、赤字の企業だけではなく、業績の良い企業も早期退職者を募集しています。

これはつまり、同一労働同一賃金による人件費の上昇を見越し、事前に無駄に給与の高い高齢者を切り捨てていると考えられます。

わかりやすく言えば、40代以上を対象としたリストラが行われているのです。

同一賃金同一労働で人事評価制度が変わる

同一賃金同一労働に対応する方法は、早期退職によるリストラだけではありません。

先々のことを考えれば、ほとんどの企業が人事評価制度を変えるはずです。

なぜなら年功序列で給与を上げていては、人件費が右肩上がりで増えてしまうから。

つまり年功序列を廃止し、実力に応じて賃金が決まる制度に変更するしかなくなるのです。

中小企業でも人事評価制度の変更が行われる

人事評価制度の変更は大企業だけではなく、中小企業でも行われます。

ベースとなるのは次の考え方。

  • 能力に見合った給与体系を作る
  • 合理的に減給する仕組みを作る

わかりやすく言えば、仕事ができる人の給与を上げて、できない人は給与を下げますよ、ということ。

どうやって給与を下げるのか

ではどうやって給与を下げる仕組みを作るのかというと。

考えられるのは職級制です。

例えば1級はいくら、2級はいくらとベースになる給与を決めておきます。
そして職級ごとに求める能力と結果、責任を明確にします。

最後に会社が求める結果を出せない場合は、降格とともに減給することを明記。

これだけで結果に基づいた給与額に変えることができます。

実力がなければどんどん減給されていく

実際にぼくの勤め先でも、似たような人事評価方法を検討しています。

「全員が納得できる評価制度にする」という謳い文句で、合理的に給与を下げる方法を考えているのです。

変更後の人事評価制度の怖いところは、実力がなければどんどん減給されていくところ。

言い換えると、実力のない人に厳しい社会になってきている、ということです。

能力がない40代の転職はかなり難しくなる

当然転職でも実力のない人はかなり厳しくなります。
特に40代以上の転職は、それ相応の実力がないと本当に難しくなるでしょう。

理由は簡単。
非正社員に「あの人と同じレベルの仕事をやっている」と言われては会社が困るからです。

もっと言えば、能力のない40代は正社員に転職することが難しくなり、非正社員にしかなれなくなる可能性さえあります。

正規雇用か非正規雇用か

「同一賃金同一労働で非正規の待遇がよくなるなら、非正規になればいいんじゃないか?」

と、思いますよね。

ですがここまでの説明を読んでもらえばわかるように、非正規の待遇が改善されるのは一部に限られるはずです。

なぜなら企業は、できるだけ人件費を増やしたくないと考えているから。

どちらかといえば、「正規の給与を下げて非正規の待遇の変えない」ことを考える経営者が多いはず。

つまり「同一賃金同一労働で非正規の待遇が改善される」とは、考えないほうがいいのです。

ということは。
今正社員として働いているのなら、そのまま正社員でいたほうが無難です。

転職はプロに相談する

40代以上で転職するのなら、転職エージェントに相談するべきです。

なぜなら転職エージェントでは、あなたのスキルや経験に見合った求人を紹介してくれるから。

特にこれからは、実力が評価されないと給与が上がらなくなります。
それどころか、実力がなければ転職できない可能性もあるのです。

だからこそ、スキルや経験を加味して求人紹介を行ってくれる、転職エージェントの利用が必須になります。

40代以上で転職を考えているのなら、転職エージェントに必ず相談してください。

利用するべき転職エージェント

リクルートエージェント|業界最大手

業界最大手のリクルートエージェントは必ず登録してください。

なぜなら扱っている求人数がほかの転職エージェントと比べても段違いに多い!
取扱求人数が2万~3万件の転職エージェントが多いのに対し、リクルートエージェントは30万件以上の求人を持っています。

情報量に決定的な差がありますから、最低限リクルートエージェントは登録しましょう。

doda|丁寧なサポートが評判

リクルートエージェントと1.2を争う転職エージェント。

いろいろなサイトの評判を見ると、担当者の当たりはずれが少ないのが特徴だとわかります。
しかも職務経歴書や面接などの転職対策で、圧倒的に高い評価を受けているようです。

ただ質の低い求人があったり、業界特有の知識に疎かったりと、提案力は低いのかな…。

とはいえ総合力にはリクルートエージェントに匹敵しますし、何より担当者の当たり外れが少ないことは嬉しい限りです。

最後に

そうでなくても40代の転職は厳しいのに、同一労働同一賃金の施工により、さらに厳しくなりそうです。

関連記事:40代の転職は想像以上に厳しい!できれば仕事は辞めない方がいい

自分のスキルや経験に自信が持てない方は、今の会社で働き続けることをお勧めします。

そして転職したいと思った時には、退職する前に自分を求める会社があるのかどうか、プロに相談してから行動に移してください。

勢いだけで仕事を辞めてしまうと、取り返しがつかなくなる可能性がありますよ。