30代は未経験職種に転職できるのか

30代で未経験の職種に転職するのは、難しいですが不可能ではありません。

ぼくは営業から未経験の経理へ転職していますし、実際に未経験職種へ転職している方も大勢います。

ただし30代はどうしても「即戦力」を求められます。
未経験職種を目指す場合も、「やりたいから」という動機では、間違いなく採用されません。

30代で未経験職種へ転職するためには、今までの経験を生かすために共通点を探すことが大切。

そして足りない知識や経験を補うために、努力することが必要です。

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転職で考えるべき4つのパターン

30代で未経験の転職を成功させるには、今までの経験やスキルを生かす方向で考えることが大切です。

そして経験やスキルを活かすためには、次の4つのパターンで戦略を考えてください。

  • 同業界同職種
  • 異業界同職種(業界未経験)
  • 同業界異職種(職種未経験)
  • 異業界異職種(業界・職種共に未経験)

ひとつずつ説明します。

同業界同職種

同業界同職種は、今までの経験をそのまま生かすことができます。
未経験での転職とは趣旨が違いますが、30代で転職をするのであれば、必ず選択肢に含めるべきです。
その理由は次の2つ。

  • 好条件の転職先を見つけやすい
  • 転職に関する希望を叶えやすい

今までの経験を生かすことで、好条件の求人を見つけやすいのがメリットです。

異業界同職種(業界未経験)

異業界同職種は、今までの職種経験を生かして違う業界に転職することです。
業界にこだわらない分、求人の選択肢が一番多い方法になります。

たとえば経理や管理部門であれば、業界が変わっても仕事内容が大きく変わることはありません。
営業であれば、取り扱う商材や販売方法が近い業界を選べば、経験をそのまま生かすことができます。

同職種の場合は業界が変わっても、比較的転職先を見つけやすいものです。

同業界異職種(職種未経験)

同業界の異職種へ転職する場合は、今までの職種と関連性のある異職種への転職になります。

たとえば営業経験者が営業企画やマーケティング、広報へ転職をする。
総務経験者が法務へ、経理経験者が人事や総務へ転職するといったケースです。

まったく関連性のない職種へ転職するのではなく、前職の経験を生かす形の転職が望ましいでしょう。

異業界異職種(業界・職種共に未経験)

30代未経験の転職で一番難しいのが、業界・職種共に未経験の転職です。

もし完全未経験で転職を考えるのなら、何かしら評価される要素が必要です。
つまり、今までの仕事と希望する仕事に関連する、経験やスキルを見つけてアピールします。

たとえば「営業」から「経理」を目指すのなら、売上金や債権債務に関わる業務経験をアピールする。

「工場」から「管理部門」を目指すのなら、生産管理や人員管理に関わる業務経験をアピールする、などです。

業界、職種ともに未経験で転職を成功させたいのなら、今までの経験をどう生かすのかを考え、アピールすることが大切です。

未経験でも採用されやすい職種を狙う

30代で未経験の転職を目指すなら、未経験でも採用されやすい職種を狙いましょう。

未経験でも採用されやすい職種は次の2つです。

  • 経験が問われにくい職種
  • 人手不足の職種

この2つに該当する職種を狙えば、30代未経験でも採用されやすくなります。

ひとつずつ紹介していきます。

経験が問われにくい職種

経験が問われにくい職種は、未経験でも努力次第で戦力になれます。

営業

営業は未経験可の求人が多く、比較的転職しやすい職種です。
とくに個人宅向けの営業や、ルートセールスなどは業務が固定されていることが多く、未経験でも取り組みやすいでしょう。

また営業は「技術」よりも「人柄」が重視されやすいもの。
たとえ未経験だとしても、人間的な魅力にあふれ、コミュニケーションが得意な方は採用されやすくなります。

ただし未経験でも転職可能な営業は、仕事がキツイことも多いので、業務内容を確認することが大切です。

販売

ホームセンターやスーパーなどの小売業も、比較的転職しやすい職種です。
販売する商品によっては専門的な知識が必要になりますが、ほとんどの場合は入社してから学ぶものです。

店長やマネージャーなどの管理職であれば、運営に関する知識が必要になります。
ですが店員の場合は、未経験でも問題なく働けるものです。

販売業の場合は土日祝日が出勤になるケースが多いので、休みを重視する方は避けるべきかもしれません。

事務

一般事務や営業事務であれば、特別なスキルを求められることはありません。
そのため未経験でも転職できる職種です。

ただし事務職は非常に人気が高く、1つの求人に大勢が申し込んできます。
そのため常に「経験者がライバル」となるため、未経験での転職が厳しくなっています。

未経験でも仕事はできますが、求人数が少ないことがネックですね。

製造

工場のスタッフは作業がマニュアル化されていることが多く、未経験でも転職しやすい職種です。
とくに量産工場であれば、30代未経験でも採用してくれる工場があるでしょう。

ですが技術を求められる工場の場合は、経験よりも年齢がネックになるかもしれません。
なぜなら技術を教えないと仕事にならないからです。

工場はホワイト企業も多いので、ものづくりに興味のある方は、目指してみてもいいですよね。

人手不足の職種

人手不足の職種も採用されやすいものです。

  • ITエンジニア
  • 介護職
  • ホテル従業員
  • 飲食店店員
  • 販売店店員
  • 建築作業員

人手不足の職種は、仕事がキツイ、休みがとりにくいなどの問題があります。
なので労働条件をきちんと確認することが大切です。

最近は待遇や環境も改善されているので、ある意味ねらい目かもしれません。

未経験で専門性が必要な職種を目指す

企業は専門性が求められる職種の求人を出す場合、「将来性がある人材」か「即戦力」を求めています。
つまり30代未経験者は、企業が求める人材像から大きく外れているのです。

それでも採用されることを目指すのなら、企業が求める人材に少しでも近づく必要があります。
そこで次の3つが大切なポイントになります。

  • 経験とキャリアを生かす
  • 熱意と将来性を伝える
  • 在職中に仕事を探す

どういうことなのか、ひとつずつ説明します。

経験とキャリアを生かす

30代未経験者が「この仕事がやりたいから」という動機で求人に申し込んでも、採用されることはありません。
理由は「将来性が感じられない」ことと、「戦力にならない」からです。

これを打破するためには、「戦力になる」ことを企業にアピールしないといけません。
そのために、今までの経験とキャリアから、転職を希望する職種との共通点を探していきます。

たとえば営業経験と経理に結びつけるのなら、次のことが思い浮かびます。

  • コミュニケーション能力が高い
  • 売上金の回収や支払い交渉の経験がある
  • 営業が使う経費に詳しい(経費削減に役立つ)
  • 部署間の調整ができる

または職種経験から、共通点を探すこともできます。
ぼくはホームセンターの店長経験があるので、次の共通点を見つけました。

  • 従業員の採用、教育経験がある
  • 売上・原価管理、棚卸し業務の経験がある
  • 銀行との取引経験がある

「この仕事がやりたい!」と言うよりも、「この経験を生かせます」と話した方が評価は高くなります。

今までの経験とキャリアは、未経験職種でも生かせるはずです。
大変かもしれませんが、できるだけ多く共通点を見つけだし、効果的にアピールしてください。

経験とキャリアを洗い出すコツ

経験とキャリアは頭で考えただけでは、全て抜き出すことができません。
少し時間はかかりますが、次の項目をエクセルの表にして、時系列で書き出すことをおすすめします。

  • 期間
  • 職務
  • 職務内容と役割
  • 成果
  • 成果を出せた理由
  • 学んだことや身についたスキル
  • 失敗したこと
  • 失敗から学んだこと

例えばホームセンターの店長を例にすると…

  • 2000年~2003年
  • 新店店長
  • 店舗管理全般、従業員の採用と教育、人事評価、売り場企画の立案と実行
  • 初年度は予算達成率110%、2年目前年比105%
  • 店舗周辺の産業を調べ、よりマッチした商品群に変更。地元特有の商品仕入れを開始
  • お客様が望む商品を適切な時期にアピールすれば、大きな成果を生むことができる。地区によって必要とされる商品が違う
  • 人間関係が嫌で退職者が出た
  • 店の管理だけではなく、個人と時給に見合った仕事を平等に出すことが大切

と言った具合にまとめていきます。

書き出す項目を決めることで、考えやすくなりますし、意外な発見があるものです。

熱意と将来性を伝える

経験とキャリアを生かし、企業のニーズと合致させることで、「戦力になる」と思わせることができます。
あと大切なのは「熱意」と「将来性」を伝えることです。

熱意と将来性は伝えるには、その仕事に就くために、どんな努力しているのかを伝えると効果的。
そのための方法として、次の3つがあります。

  • 資格の勉強・取得をする
  • スクールやセミナーに通う
  • 通信教育を受講する

つまり知識や経験が足りないことを理解したうえで、未経験職種に転職するために可能な限り努力する、ということです。

「やりたいです!」だけの方よりも、「この職種で働くために〇〇という資格を取得しました」と話した方が評価は高くなります。
また「努力し続ける姿勢」が評価され、「将来性がある」と考えてくれる面接官もいます。

ぼく自身「簿記2級」を取得して、営業から未経験で経理に転職しています。
転職活動中も簿記1級の勉強を続け、常に努力し続けました。

努力を認めてくれる方は絶対にいますから、熱意を込めて自分を売り込み、諦めないことが大切です。

関連記事:30代未経験の転職は職業訓練校もおすすめ!

在職中に仕事を探す

未経験職種を目指すときに、いきなり仕事を辞めることはオススメできません。
先ほども書いたように、30代未経験者が未経験職種を目指す場合、企業が求める人材像から大きく外れていることがほとんどです。

つまり次の仕事が見つかる保証はありません。

退職すると収入がゼロになりますよね。
その状態で未経験職種にこだわっていると、最悪の場合生活できなくなる可能性さえあります。

収入がゼロになるリスクを避けるためにも、仕事は在職中に探すことが大切です。

関連記事:仕事をしながら転職活動をするメリットとデメリット

求人は転職エージェントで探す

未経験での転職を目指すのなら、求人は転職エージェントで探しましょう。
なぜなら転職エージェントには、一般に公開されていない非公開求人があるからです。

そしてサポートをお願いすれば、非公開求人の中から30代未経験可の求人を選別して、紹介してもらうことができます。

転職エージェントのサポート内容は主に次の6つ。

  • キャリア相談
  • 求人紹介
  • 履歴書や職務経歴書の添削
  • 面接対策
  • 面接のセッティング
  • 給与交渉

在職中だと負担になりやすい面接のセッティングや、内定後の給与交渉も代わりに行ってくれます。
これだけでもかなり転職活動の負担が減るものです。

未経験での転職を考えるのなら、転職エージェントは必ず利用してください。

オススメの転職エージェント

◆doda
国内規模No.2の転職エージェントです。
案件数・決定数共に業界最大手の『リクルートエージェント』に匹敵する優良エージェントです。
面接対策や職務経歴書などの転職対策で、圧倒的に高い評価を得ています。
doda

◆リクルートエージェント
国内最大手の総合転職エージェントです。
担当者によって差があると言われますが、利用者からの評価はとても高く、幅広い多くのユーザーから支持されています。
業界や役職に関係なく、転職活動では必ず利用するべきエージェントです。
リクルートエージェント

エージェントに頼り過ぎない

転職エージェントを利用する際の注意点として、頼り過ぎないことがあります。

転職エージェントも商売なので、なかには無理に話を進めたり、気が乗らないのに転職を決めようとする方もいるのです。

すごくいいサービスなのでぜひ利用してほしいのですが、転職エージェントの言うことを100%信じてしまうのは危険です。

転職は人生を左右するほど大きな出来事。
最後の決断は、必ず納得したうえで、自分自身で決めるようにしてください。

最後に

30代が未経験職種に転職するには、企業にとって必要な人材だと思ってもらうことが大切です。
そして必要な人材だと思ってもらうために、次の2つが重要になります。

  • 経験とキャリアを生かす
  • 熱意と将来性を伝える

また収入がゼロになるリスクを避けるために、転職活動は必ず在職中に行うべきです。

ここまでやっても未経験職種への転職は難しいですが、不可能ではありません。

この記事が30代で未経験職種への転職を考えている方の、参考になれば幸いです。