和食の配膳はご飯が左手前、汁物が右手前、左奥に副菜が来て右奥には・・・というマナーがあります。
なぜそう言われるのか、理由を説明していきます。
和食配膳のマナー
和食の配膳には次の位置関係があります。
- 箸先は左側に向ける
- お茶碗は左側
- 汁物は右側
- 香の物・和え物(副々菜)は真ん中
- 煮物(副菜)は奥の左側
- 刺身(主菜)は奥の右側
なぜそう言われるのか
なぜご飯が左で汁物が右なのか。
それには左上位の考えや、陰と陽の関係からだといわれることもあります。
また仏善ではご飯と汁物の位置が逆になることから、仏様にお供えするときだけだ、といわれることもあります。
ちなみに、霊配膳でもご飯は左で汁物は右です。
その他は宗派によって違ってくるようですね。
平安時代に形ができていた
時代を遡れば平安時代には、配膳の形ができていたそうです。
ご飯と汁物以外は宗派によって配膳の仕方が異なります。
ですが基本の位置くらいは覚えておいた方が良いかもしれません。
和食はマナーにうるさい
実際に和食のマナーを調べてみると、ものすごく細かく決められていることが分かります。
驚かないでください。
なんと和室に入るところから、ふすまの開け方からマナーが決まっています。
すごく面倒くさいですが、仕会食が和食であれば覚えるしかありませんよね。
和食のマナーを覚えるのなら、こちらのサイトが参考になります。
筆者のざれごと
そもそも江戸時代頃までは高さの低い食卓(膳や衝重など)で食事をしていたそうです。
膳は今でも見かけますから高さの想像もつくと思いますが、衝重の高さは約30センチ。
現代のテーブルと比べるとかなり低いのがわかります。
歴史の食卓の絵を見ても、低い位置に配膳されているのがわかりますよね。
だから汁物が右にあっても、食事の邪魔にはならなかったんです。
そもそも左上位とか汁物は陰、ご飯は陽とか知りませんし、なんでご飯が陽なのかもわからない。
食事の最大のマナーは美味しく全部いただくこと! のはずです。
今はテーブルの高さが胸の位置まであるものも多く、右側に汁物がおいてあると邪魔なんです。
だから絶対汁物は左、ご飯が右が食べやすい。
汁物を左に置けば、うっかりひっかけてこぼすこともなくなります。
ついでにいうと、相手と向かいあって座る場合、相手の配膳を自分の左側にご飯が来るように配膳すれば、左上位になるからいい(相手に対して敬意をはらうという意味で)という人も。
つまり食べる人(相手)から見るとご飯が右側に来ることになります。
こうなると「もうどっちでもいいじゃん!」ってなりますね。
とはいえ自分から見てご飯が左、汁物が右が和食の配膳のマナー。
自宅で好きに並べ替えるのは問題ないと思いますが、そもそもの位置を忘れてしまって、大切な食事で恥をかかないように気を付けてください。