5分前には席に付くべき理由

5分前には席に付くべき理由

仕事が始まる20分前には会社に行き、作業着に着替えて5分前には席についている。

というのは、ぼくが社会に出た当時の常識。

もう20年以上前の話です。

 

今は長時間労働やサービス残業が問題になり、5分前出社を強制すると労働時間になると多くの人が知っています。

なので強制されない限り、始業時間ギリギリに出社しても問題ない、と考える人が増えました。

 

この記事ではその風潮に逆らい、「なぜ5分前に席に付くべきなのか」について説明しています。

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労働基準法では1分単位で残業がつく

労働基準法では1分単位で残業がつく

労働基準法では、実労働時間が8時間を超えた場合は1分単位で残業を計算する、となっています。

 

残業は定時以降に仕事をしたらつくもの。

そう思っているかもしれません。

ですが労働基準法では、朝早く出社しても実労働時間が8時間を超えれば残業になると、定めています。

 

5分前の出勤を考えるときは、このことを念頭に置いておかなければいけません。

 

5分前出勤が残業になるかどうかのポイントは、労働者が使用者の指揮命令下におかれているかどうか。

つまり労働が強制されているかどうかです。

出勤時間を強制すれば労働時間になる

労働基準法で考えても、席に付くのは始業時間ギリギリで問題ありません。

またたとえ10分前に出勤しても、労働者の意志であれば労働時間になりません

 

労働時間になるのは会社が強制した場合。

 

例えば会社が「5分前には出社し、席についていること」を強制すると、その5分間は労働時間になります。

10分前でも、15分前でも会社が強制すれば労働時間となり、実労働時間が8時間を超えれば残業になります。

 

あるいは始業時間前に…

  • アポイント(約束)がある
  • 朝礼などのミーティングを行う
  • 守らないと罰則や注意を受ける

などがある場合も労働時間になります。

制服への着替えは労働時間なのか

始業時間5分前に席に付くことで、問題になるのが制服に着替える時間です。

制服に着替える時間が労働時間か判断するポイントは次の2つ。

  • 制服の着用が義務付けられているか
  • 着替える場所が指定されているか

たとえばお店では制服を統一していますよね。

つまり会社が制服の着用を義務付けています。

 

会社が制服の着用を義務付けている場合。

着替える場所を会社が指定すれば、着替えも労働時間になります。

 

ですが制服の着用が義務付けられている場合でも、着替える場所を指定しなければ、場所の拘束がないため労働時間になりません。

 

例えば、出社後に女性社員が私服からスーツへ着替えるのは勤務時間になりません。

なぜならスーツは個人の好みで選び着用しているもので、会社が制服として義務付けているわけではないからです。

また自宅からスーツで出社する社員もいますから、着替える場所も指定されていないと考えられます。

つまり会社の管理下に置かれていないので、勤務時間にはならないのです。

 

ちなみに着用するスーツを会社が指定し、更衣室で着替えるよう指示している場合は、着替えも勤務時間になります。

5分前には席に付くべき理由

5分前には席に付くべき理由

さて始業時間5分前には席に付く理由ですが、これは「心構え」の問題です。

5分前に席に付くのは社会人としてのマナー

まず言えることは、5分前に席に付き仕事の準備をする。

これは社会人として最低限のマナーであり、心構えでもあります。

 

なぜなら始業時間ピッタリに席に付き、すぐに仕事を始められる人はいないからです。

少なくともPCの電源を入れる、筆記用具を取り出す、書類を取り出すなど、なんらかの準備が必要になります。

 

また会議やミーティングを考えてみても、遅くても開始5分前には席についていないと、周りに迷惑をかけてしまいます。

お客さんに合う場合でも、5分から10分前には約束の場所に行っていないと、失礼に当たりますよね。

 

そして普段から時間ギリギリで行動している方が、その時だけ5分前に行動できるとはとても思えません。

なので5分前行動を習慣にするために、仕事が始まる5分前に席につくべきです。

 

昔から5分前行動と言われるのは、最低限の心構えとして実践するべきことだからです。

時間給労働者から抜け出せなくなる

5分前の行動を労働時間だと主張し、賃金を要求していると、時間給労働者の考え方から抜け出せなくなります。

 

たった5分と思われるかもしれません。

ですが、5分あればメールを2・3件送ることができます。

もちろん仕事の準備を整え、始業時間から全力で作業をすることも可能です。

 

ほかにも、

  • 資料に目を通す
  • 見積もりを作成する
  • 電話をする
  • 一日の作業を確認する

など、5分あれば本当に色々なことができます。

つまり5分間の賃金では得られないほど、大きな経験をすることができるのです。

 

その経験をみすみす逃し「5分なら〇〇円だ」という計算をしているようでは、時給労働者の考え方から抜け出せなくなります。

多くの管理職は年棒制

年収1000万円を超える管理職の多くは年棒制です。

仕事の成果がそのまま年収に結びつく、実力主義の世界になります。

 

そこには「5分働いたから〇〇円」という考え方をする人はいません。

なぜなら目標をクリアしなければ収入が減るため、「5分前に出社すると損だ」とは考えないからです。

 

また「今日は〇時間働いたから何円」という考え方もしません。

常に「今使える時間で最大の利益をだす」ことを考えます。

 

つまり目的に対して今取るべき行動を決め、時間単位ではなくトータルで成果を考えているのです。

 

時給で給与を計算している限り、稼げる金額はたかが知れています。

時給を貰えるということはそれ以上に稼いでいる人、つまり社長や管理職のような人がいるということ。

 

逆に言えばより多く稼いでいる人に使われる立場が時給労働者です。

 

少しでも多く稼ぎたいのなら、時給ではなく「成果」で報酬が貰える立場を目指すべきです。

まとめ

5分前行動の話から、成果給の話まで飛躍しました。

「大げさだ」と思う方もいるかもしれません。

 

ですが決して大げさではなく、世の中には週2時間の仕事で月収100万円を稼ぐ方もいます。

時給計算すれば1000万円を超える方もいるのです。

 

5分を労働時間だと主張する方は、「お金を稼ぎたい」と考えているはず。

それならば、時給ではなく成果で稼ぐことを目標にするべきです。

 

そのために大切なことは、時給で考えることを辞めること。

5分速く行動すると「損」ではなく、その5分でどれだけの利益が出せるのかを考えてください。

 

社員であれば5分間でメールのチェックをする、資料を見直す、仕事の準備をするなど、様々なことができますよね。

そういった細かい積み重ねが、将来収入の差となって表れてきます。

 

だからこそ、5分前行動は最低限の心構えなのです。

 

「5分前行動をする仕事は自分に合わない!」

 

そう思うのなら、自分に向いている仕事を診断してはいかがでしょうか。

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